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「なぜ3割間伐か?」林業の疑問に答える本

単行本森林と林業を知る本

「なぜ3割間伐か?」林業の疑問に答える本

仕事の意味、技術の根拠が分かれば林業は楽しい。

著者 藤森隆郎 
定価 1,980円 (本体1,800円)
ISBN 978-4-88138-318-6
体裁 四六判 208頁

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生産林、経済林、豊かな森、造林、森づくりの目標、精算と環境の調和、技術の根拠、知識と経験、判断、賃金・給料、生命力のある森、伐採跡地、大径材、木の文化、木質バイオマス。

 

 

そもそもが理解できれば、すっきり納得の仕事が出来る。
 
  
林業の現場から寄せられる質問・疑問に、森林科学者・藤森隆郎が答えます。仕事の意味、技術の根拠が分かれば林業は楽しい。森のことをよく知り、社会のことをよく考え、将来に対して責任を持つという姿勢の中で、森林・林業に対する考えを持つということで、仕事に対する誇りが生まれてくる。
 
 
 
「なぜそうなのか?」を問い続けてほしい。
仕事への誇りを持ち続けるためにも。
 
 
 

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著者プロフィール

藤森隆郎 

1938年京都市生まれ。 農学博士。1963年京都大学農学部林学科卒業後、農林省林業試験場(現在の独立行政法人森林総合研究所)入省。森林の生態と造林に関する研究に従事。研究業績に対して農林水産大臣賞受賞。1999年、森林環境部長を最後に森林総合研究所を退官。社団法人・日本森林技術協会技術指導役、青山学院大学非常勤講師を務めた。気候変動枠組み条約政府間パネル(IPCC)がノーベル平和賞を受賞したことに貢献したとしてIPCC議長から表彰される。 全林協既刊の他、『枝打ち-基礎と応用-』(日本林業技術協会)、『森との共生-持続可能な社会のために』(丸善)など、著書多数。

主要目次

★本書に掲載の質問、解答の一部です

質問1 造林のことはどうなっているのか?

 ・答え 減り続けている日本の人工林の造林面積
   あるべき林業の姿に照らして考える
   「複相林」と「複層林」
   それでもやはり今造林は必要
   自然を生かした針広混交林施業を考えることも必要
   総合的な考察が必要

 質問2 豊かな森とは?

 ・答え 「豊かな森へ」の本の本質
   豊かさは森のため? 人のため?
   森林配置を考えるためのゾーニングが重要
   生産林―生活林と経済林
   経済林、生活林、環境林の適切な配置で、流域全体の調和を
   豊かな森を実現させるための制度が必要

 質問3 森づくりの目標とは?

 ・答え その地域に合った森づくりが基本
   現場を離れた理論が画一化させてきた
   かつては地域の特色が活かされていた
   各地の特色ある林業の例
   材の評価の仕方が重要

 質問4 生産と環境は両立できないか?

 ・答え 日本の森林全体に対するグランドデザインがほしい
   生産林における環境との調和
   農家林家や自伐林家の評価も必要
   生産と環境の調和のためにはそれに適した制度が必要
   地球温暖化防止と森林管理との関係

 質問5 「3割間伐」の理由-技術の根拠はどこにあるのか?

 ・答え 「なぜそうなのか」が大事
   「間伐」のなぜか―技術の根拠をどこまで考えているか
   リーダーの説明力が大事
   発注者と受注者の関係
   技術の教育と訓練機関の必要性
   「なぜそうなのか」を問い続ける姿勢―優れた先達に学ぶ

 質問6 安く使える労働力という発想には反対

 ・答え「安ければよい」だけの病根
   現場の仕事は肉体労働ではない―自然との対話、作業者の知識と経

   験、判断
   小規模・自治的な経済システムも
   林業の浮沈を握るのは現場の力
   賃金・給料を圧迫し続ければ、日本の森林は劣化する

 質問7 きれいな森、いい山の条件とは?

 ・答え 言葉の整理
   生命力のある森
   生物多様性は生態系評価の根源
   木材生産と生物多様性の関係
   針広混交林の評価は高い

 質問8 伐採跡地、裸地は放置しておいても森に戻るのか

 ・答え 皆伐後放置の問題点
   放っておいても森になるか
   造林の必要はあるか?
   仕事確保の視点で考えると

 質問9 大径材のゆくえ

 ・答え 大径材の評価なしに持続可能な林業経営はない
   大径材の価値
   大径材が評価されないとどうなる?
   木の文化の再生を
   大径材は生産と環境の調和のシンボル

 質問10 「低質材」と切り捨てていいのだろうか?
 
 ・答え 日本の豊かな広葉樹を活かすことの大事さ
   広葉樹材の色々な使い方
   多様な樹種を使った住宅
   広葉樹材を使うことの波及効果

 質問11 再生可能エネルギーで自給できる農山村地域の存在

 ・答え 木質バイオマスエネルギーは農山村再生のカギ
   グローバル資本主義が行き過ぎないようバランスをとる
   地球環境と地域の循環型社会

 ・すべての答えの奥にあるもの
   木材は日本がほぼ100%自給できる自然資源
   地域内で金が回り、再投資力ができる仕組みづくりを
   地域の経営主体の共同、協業こそ重要
 

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