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「将来木施業」とは、従来の密度管理の考えではなく、目標直径を定めて、その径級に早く到達させたい木を、それらが適正に配置されるように選び、それらの木(将来木)の成長を阻害する、優勢な隣接木を優先的に伐っていく間伐技術です。
本書では、将来木施業とは何かを言及し、事例では、世界に誇る宮域林の施業、200年生までの間伐の実際(吉野林業)など、日本型将来木施業を紹介。将来木施業についての日独の公開討論を収録。
■正誤表
『林業改良普及双書No.173 将来木施業と径級管理-その方法と効果』に下記の誤りがありました。
訂正してお詫びいたします。
誤・『○全部伐る』
正・『○全部残る』
1章 将来木施業のとらえ方と展望 <藤森隆郎>
将来木施業の意義とそれが注目を集めるようになった経緯
将来木の本数の定め方
間伐遅れの40年生台ぐらいの林分への適応
2章 商品を作る間伐の発想と技術――日本版「将来木施業」の山づくり<藤森隆郎>
目標径級を定めた間伐
独墺の将来木施業
森林施業プランナー研修での選木法
3章 藤森先生とドイツフォレスターとの公開討論―将来木施業と径級管理
ドイツ・フォレスターとの公開討論 ドイツから日本へ
ドイツ・フォレスターによる「将来木施業」の森づくりの提案<ミヒャエル・ランゲ、カール・コルプ、池田憲昭>
難しい場所ほど価値の高いものを生産しなければならない!
目標直径を高めに設定した意味
独墺の森林のほうが集団安定性は得やすいか?
ドイツフォレスターとの公開討論 日本からドイツへ
森林生態系の理解と多面的機能の発揮利用<藤森隆郎>
長伐期施業は必ずしもリスクを高めるものではない
森林の多面的機能の発揮
目標径級を高めに設定した意味と将来木の本数
4章 ドイツ・フォレスター カール コルプ氏に学ぶ「将来木施業」<川尻 秀樹>
衝撃を受けた「森づくり」に対する考え方
集団でのバイタリティとクオリティの向上
将来木は樹冠が重要
5章 事例1 宮域林の管理指針と将来木施業<藤森隆郎>
6章 事例2 吉野林業の間伐(印付)<前田剛>
立ち木等級と吉野式間伐法便覧
間伐木選定の目標と注意点
材積見積もりと立木代金(山代)の算出
7章 事例3「選木育林施業法」を実践-調和と美を重視した育林を行う<杉山宰>
杉山さんの「選木育林施業」
将来的に〝残す木〟に印を付ける
杉山さんの「針広混交林造成法」
8章 事例4 自然の力を最大限利用する「将来木施業」に挑戦<宇土和彰>
「将来木施業」の原理原則とは
伊勢神宮の宮域林での施業の紹介
天然更新技術と低質材用途の確立を
9章 胸高断面積管理による非抑制型利用間伐<後藤國利>
胸高断面積管理
間伐すればするほど樹は立派に育つ
48年生の間伐で130m3/haを生産