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全国のインストラクターをはじめ、野山の散策などを趣味とされている方まで幅広い層に愛読していただいている、毎巻好評の「読んで楽しむ図鑑」シリーズが、表紙デザインを変えて再版されました!
2008年に発売された『続・「読む」植物図鑑 樹木・野草から森の生活文化まで』
全国のインストラクターをはじめ、野山の散策などを趣味とされている方まで幅広い層に愛読していただき、出版後には人気のシリーズ化となました。
先日出版した最新巻のVol.5まで続いたため、改版を期に『「読む」植物図鑑Vol.2』と改めました。
厚かったハードカバーから、しなやかで手に取りやすいソフトカバーに変え、Vol.3からは巻によってカバーの色をつけていたので、Vol.2にも色を施しました。
本書は、名前を調べるための「図鑑」とは違う新しいタイプの「図鑑」です。樹木、山野草をはじめ、きのこ、森の動植物、森の技術について、その特色、エピソード、由来、歳時記的知識に加え、野山での著者と動植物との出会い、自然と人とのつきあいなどがいきいきと描かれています。
森林インストラクターとして活躍する著者と、野山の植物と生きる人々との出会いもまた魅力的に描かれています。森と生きる人々の知恵、共生・棲みわけの姿が浮かび上がります。
Vol.2には、森の樹木49項目、山野草34項目、森の生き物19項目、きのこ8項目、森の技術12項目、植物と文化17項目、コラム6項目を収録しています。
人、生き物みんな主人公、思わぬもの同士が結びつく「あっ」という感動、学びが生まれます。知識や小ネタを「読んで」楽しめる図鑑です。
既刊本も好評発売中!
1959年、岐阜県美濃市生まれ。日本大学農獣医学部時代にアメリカ合衆国の国立公園を数多く訪ね、東京農工大学を経て岐阜県職員となる。県では研究業務(林木育種、組織培養)と林業短期大学校講師を兼務、その傍ら環境教育活動に参加。その後、林業普及指導員、財団職員、郡上市役所職員等を経て、岐阜県立森林文化アカデミー教授、副学長として学生や実務者を指導、2019年より同校で森林総合教育課長として勤務。
樹木医、森林インストラクター、技術士(森林部門)、きのこアドバイザー、ネイチャーゲーム指導員、測量士、キャンプインストラクター、一般財団法人公園財団 プロジェクト・ワイルド事務局「Project WILD Facilitator」、国際アーボリカルチャー協会(ISA)認定「Tree Worker」、アーボリスト®トレーニング研究所(ATI)認定「樹護士アーボリスト®」として岐阜を基点に多彩な活動を展開。
著書に『「読む」植物図鑑 vol.1~5』、共翻訳書に『「なぜ?」が学べる実践ガイド 納得して上達!伐木造材術』、『ISA公認 アーボリスト®基本テキスト クライミング、リギング、樹木管理技術』、『ISA公認テキスト アーボリスト®必携 リギングの科学と実践』等(いずれも全国林業改良普及協会より発刊)がある。
第1章 森の樹木
ウメ 春を告げる香り、原産は中国
ダンコウバイ 森の中で、恐竜の足跡さがし
アセビ 馬をもふらつかせる毒
フサザクラ 「サクラ」の名前はあるけれど......
クロモジ 香り高い爪楊枝
ハンノキ 花粉症の原因は、スギだけではない
ヒュウガミズキ 「ミズキ」でもマンサクの仲間
ミツバツツジ 菌根菌と持ちつ持たれつ
モチツツジ 多くの園芸品種ツツジの元祖
ヤマブキ 英名は「ジャパン・ローズ」
キリ かつては嫁入り道具の必需品
カマツカ 丈夫な材は、牛の鼻輪にも
クスノキ 「トトロ」が住む大木
ヤブニッケイ・ニッケイ 独特の香り、シナモンの仲間
ウスギヨウラク 「瓔珞」の三つの意味とは?
ハナイカダ ちょこんと「筏」に乗った花
ザイフリボク 風になびく白い花弁
ヒサカキ 変な匂いは何のため?
コリヤナギ 柳行李にみる、伝統文化と匠の技
コアジサイ 装飾花を持たず、すべて両性花のアジサイ
ツルアジサイ つる性のアジサイ
タケ1 タケノコをおいしく食べるには?
タケ2 日本のタケ、色々
アオダモ 野球のバットに最適
アカメガシワ 伐採跡地にいち早く芽生えるパイオニア
イワナシ 岩場に生え、ナシのように甘い
サネカズラ 「後に逢う」の枕詞
ネムノキ 暗くなると「眠る」木
キササゲ 徳川家康にも使われた「雷避け」の木?
アオギリ カカオ、コーラもお仲間
サンショウ 「ぴりりと辛い」仲間たち
カツラ 甘く香る円い葉
ツクバネ 他の木から栄養をもらって暮らす
ムクロジ1 羽根突きの羽根の玉
ムクロジ2 数珠の材料、石鹸代わりにも
ツリバナ・マユミ類 かわいい果実には毒がある
ツルウメモドキ 生け花やリースの材料に重宝
フユイチゴ ルビーのように赤い、冬のイチゴ
ケンポナシ1 甘みを感じさせなくする、不思議な成分
ケンポナシ2 ナシのような味がする果柄
イタヤカエデ 北国の貴重な甘味料
ウリハダカエデ 性転換する樹木
マツの仲間 菌根菌と共生し、劣悪な環境にも耐える
アカマツ 嵐山のアカマツ復活作戦
コラム 松ぼっくりのエビフライ
ユズリハ 親から子へ、新旧交代を象徴する縁起物
ロウバイ 蝋細工のような花からただよう芳しい香り
ヒイラギ 鬼の目を突く鋭いトゲ
ツバキ 椿油は髪にお肌に、天ぷらにも
ネコヤナギ ヤナギの樹皮は万能薬
第2章 山野草
ツクシ(スギナ) ツクシ誰の子、スギナの子
セリの仲間 「競り合って生える」繁殖力の強さ
アサツキ 一番細いネギ、食欲をそそる薬味
ヤブカンゾウ 「ピイピイ」となる若芽はおいしい山菜
トキワハゼ・ムラサキサギゴケ そっくりさんの見分け方は?
シャガ・ヒメシャガ どちらも「裏側」の葉
ミスミソウ 雪を割って顔を出す
フッキソウ これでも樹木の仲間?
アマドコロ 提灯のようにぶらさがる小さな花
イカリソウ 錨のような花、滋養強壮に効果あり
カスマグサ 「カラス」と「スズメ」の間
ギボウシ1 「擬宝珠」の正体をめぐるあれこれ
ギボウシ2 独特なヌメリと歯触りがある山菜
ヤナギタデ 蓼食う虫も好き好き
ツユクサ1 雄しべと雌しべがくるくると花の中へ
ツユクサ2 あざやかな青色を「青花紙」や染料に
スイバ 水溶性シュウ酸を含む「酸っぱい葉」
オオウバユリ 十数年かけ、一生に一度の開花
ミソハギ 仏様の渇きを癒す「お盆の花」
オミナエシ 地方によって変わる「盆花」
オトギリソウ 弟の「血しぶき」が点々と残る葉
ヤブガラシ 藪をも枯らす雑草も、昆虫には人気
センニンソウ 仙人の髭のような羽毛状の白い毛
ゲンノショウコ 下痢止めに、飲めばたちまち薬効あり
ヒガンバナ 妖しく紅く咲く彼岸の花、特異な生活史
ナンバンギセル 草陰で思いにふける「完全寄生植物」
ダイモンジソウ 岩場に生える白い大の字
オオバコ くっつくタネの移動手段は?
センブリ 熱湯に千回振り出してもまだ苦い
ツルリンドウ・リンドウ 古来から胃薬に利用
ススキ・カリヤス 「カヤ」は自然の屋根材
マンネンスギ・ヒカゲノカズラ お寿司屋さんのネタケースを彩るシダ
オケラ 新芽は山菜に、根はお屠蘇や薬用に
シモバシラ 枯れた茎にできる「霜柱」
コラム「森と水 ~マイナスイオン~」
コラム「森と水 ~軟水と硬水~」
第3章 森の生き物
イノシシ1 肉食禁止時代もひそかに流通した「猪肉」
イノシシ2 「害獣」イノシシは、人の身代わりにも
サル1(ニホンザル) 最北のサル、変わる住環境
サル2 十二支の「申」は「猿」?
クマ1(ヒグマ・ツキノワグマ) クマの命を敬う文化
クマ2(ツキノワグマ) クマと人間との攻防
アユ1 豊かな森に育まれる
アユ2 名前の由来は諸説あり
イワナ1 金以上の価値がある、ブナの森
イワナ2 季節によって変わるエサ
キリギリス コオロギは昔「キリギリス」だった?
トンボ1 均翅類と不均翅類、二種類の翅の形
トンボ2 「トンボ」の名は、水辺生活に由来?
トンボ3 縁起の良い「勝ち虫」
ウスタビガ 幼虫は名役者
クスサン 意外に丈夫な網目状の繭
ユキムシ 綿毛をまとって飛ぶ「しろばんば」
マツノザイセンチュウ マツに深刻な被害をもたらす線虫
カシノナガキクイムシ 菌を樹内にもちこみ、食べながら木を枯らす
コラム 常緑樹と里山動物
第4章 きのこ
生態系に必要なキノコ 助け合い共生する、樹木と菌糸のネットワーク
コウタケ 上品な香りとプリプリとした食感
ホンシメジ・シャカシメジ 人工栽培は困難な菌根菌
ムキタケ・ツキヨタケ 似たもの同士、誤食に注意
ナメコ 「ヌメヌメ」の効用
アミガサタケ 有毒ながら、西洋ではポピュラーな食材
ナガエノスギタケ モグラのトイレに育つキノコ
スギヒラタケ 食用から一転、毒キノコの仲間入り
第5章 森の技術
木馬1 貴重な伝統技術が、現代によみがえる
木馬2 優れた技術で、命がけの作業に携わった男たち
雪つり 庭師がつくりあげる芸術
フジ脛巾 枝打ち職人の三種の神器とは?
江名子バンドリ ワラや樹皮、麻などを材料にした雨具
牛のどた曳き 牛は「高性能林業動物」
山の神1 山を敬い感謝する心
山の神2 子どもの「山の子」と大人の「山の講」
山の神3 与岐に刻まれた筋の深い意味
岐阜県版緑の番人 地域の木々を守るグリーンドクター
ツリークライミング 誰もが自分の力で、高い樹に登る
チェンソーアート 巧みなチェンソー操作で生み出す芸術
コラム 国指定天然記念物「揖斐二度ザクラ」
第6章 植物と文化
祝木と干支 十二支の元々の意味は?
門松 地域によって、形も植物も色々
お正月の三階松、杉盛 歳神様を迎える目印
注連縄 二匹の蛇を象った姿とも
お神籤 枝に結ぶのはなぜ?
杉皮の御利益 現代も残る巨樹・巨木信仰
鳥居の発祥 「神明系」と「明神系」に大別される
飛騨の風物詩、花餅 「こだま様」に捧げる繭型の団子
春の七草 正月疲れの胃を休める、理にかなった習慣
左義長のタケ 驚異的な成長力と生命力を持つ神秘の植物
節分と植物 鬼を追い払う植物は、ヒイラギだけではない
ひな祭りとモモ 魔除けの力があるとされたモモ
茅の輪くぐり 心身の穢れを祓い清める神事
七夕とタケ 中国と日本の習慣、伝説が合わさった行事
秋の七草 七草は、なぜ「七つ」?
クリスマスツリー ドルイド教の樹木崇拝に由来
おけら火と火の神 火は、この世とあの世の媒介者
コラム 国指定天然記念物「中将姫誓願ザクラ」
索引