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HOME > 出版物 > [雑誌] 月刊 「現代林業」 > 「現代林業 2009年12月号」
特集 木質バイオマス 実現性の評価ポイント
著者 | 全国林業改良普及協会 |
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定価 | 5,700(年間購読料/送料込み)円 |
ISBN | --- |
体裁 | A5判 80頁 |
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特集1 木質バイオマスを巡る日本の状況
(独)森林総合研究所東北支所長 山本幸一
■バイオマスの出番がまた来た
今年を振り返ると、2009年8月末の総選挙から9月の国連総会の間は、森林やバイオマスにとっても劇的な時だったと思えます。国連総会では日本の首相が2020年に温室効果ガスの25%削減(1990年比)を目指す」と宣言したのです。安全保障理事会では「核兵器のない世界」を目指す決議を全会一致で採択し、人類の作り出した地球環境という「紛争」以上の難問にやっと立ち向かうことになったと思えるのです。また、治水・利水を巡る公共事業のあり方についても、八ッ場ダム建設の是非が話題となり、自然克服型から「緑のダム構想」などの自然調和型に移行して行く流れが見て取れます・・・
特集2 木質バイオマスを巡る研究開発の最新動向
(独)森林総合研究所 研究コーディネータ 大原誠資
■低炭素社会に向け期待が高まる木質バイオマス
地球温暖化が進行する中、低炭素社会の実現に向けた動きが活発になってきている。オバマ大統領が提案したグリーン・ニューディール構想では、自然エネルギーやバイオマスエネルギーの増大、ハイブリッド車の普及などの政策が打ち出されている。今年9月の国連総会では、鳩山首相が「温室効果ガスの排出量について、2020年までに1990年比で25%削減を目指す」と表明した。木材には樹木が吸収した二酸化炭素を蓄える「炭素貯蔵効果」や燃料として使用することによる「化石燃料代替効果」があり、木材および木質バイオマスの利活用を今後、さらに強力に推進していく必要がある・・・
特集3 林地残材チップのエネルギー利用についてコスト面から見た実現可能性を探る
(独)森林総合研究所林業経営・政策領域林業システム研究室主任研究員 久保山裕史
■燃料用チップ需要拡大で注目を浴びる林地残材
住宅の解体時に発生する建築廃材を主原料とする燃料チップ(以下、建廃チップ(1))の需要は、2004年の150万t弱から08年には600万t以上へと急増した(日報アイ・ビー、2008)。この背景には、建設リサイクル法の制定等によって、建築廃材のいわゆる静脈流が整備され、低価格で大量供給されるようになったことが大きい。また、化石燃料の高騰によってエネルギー源をバイオマスに転換する企業が現れ、さらに、新エネルギー利用促進法(RPS法)の制定によって電力会社に再生可能電力の買い取りが義務づけられたことによって燃料チップへの需要が拡大したことも影響している。さらに、そうしたエネルギー生産を容易に実現可能な低コスト・高効率の大型ボイラーと発電用蒸気タービンの技術が既に開発済みであったこともあげておかなければなるまい・・・
2009森林・林業・環境機械展示実演会
長崎県島原市
性能本位で木材を扱うのが本筋
辺材か心材かは重要な指標
作業システムの基本(1)
■作業システムとは
作業システムという用語は比較的新しい用語です。類似の概念でかつては作業仕組みと呼ばれていました。例えば戦前ならば、伐木は斧・鋸、集材は集材機、運材は森林鉄道、戦後ならば、伐木はチェーンソー、集材はトラクタまたは集材機、運材はトラックというように、比較的単純でした。とはいえ、流送における地形や河川を読んだ技術、ピラミッド型の人的組織管理、森林鉄道における車両の運行管理や保守点検など、すみずみにわたって完成されたシステムを誇っていました。近年、材価に比べて人件費が高くなり、機械の組み合わせも作業条件によってバリエーションが生じるようになると、コスト管理が重要になり、作業仕組みも作業システムと呼ばれるようになりました・・・
社会に役立つ研究者とは
生物多様性保全は、森林法内で『具体的に』規定される
■地球温暖化と並ぶ重要トピックス
2010年秋に名古屋で開催される予定の第10回生物多様性条約締結国会議(COP10)が近づきつつあり、「生物多様性」というキーワードに注目が集まっています。生物多様性の保全は、1980年代後半からの環境保全意識の高まりの中で、国際的な重要なテーマとなりました。そして、1992年にブラジルのリオデジャネイロで開催された、いわゆる地球サミットにおいて、気候変動枠組み条約と並び、生物多様性保全条約が署名開放され、翌1993年には発効しています。
欧米の森林セクターにおいては、この生物多様性保全を含む、環境保護への対応が1990年代より行われおり、極めてメジャーなアジェンダです。ところが、日本においては、一般市民はもちろん、森林・林業関係者においても、その概念の意味が正しく理解されておらず、具体的な対応も始まったばかりです。生物多様性保全は、地球温暖化対策と並んで、将来的にはもっとホットなトピックスになるとも言われています・・・
自分の技術すべてを託す 堀江 正(飯石森林組合)
災害に強い森林づくり
今やるシカない!椎葉村における効果的なシカ被害対策の検討と情報提供
提案型集約化施業がもたらすもの
~1つ1つの積み重ねが大きな成果を生む~
この連載は一旦今回で終わります。提案型集約化施業(長すぎて呼びにくいという声が多いのですが)を、読者の皆さんと一緒に考えて、はや2年が経とうとしています。この間、森林施業プランナー育成研修を受講したことをきっかけに、森林組合等の林業事業体において、集約化による森林施業が進み、多くの所有者に収益還元ができているというような事例が各地から寄せられています。この事業できちんと収益、補助金と費用のバランスが合って、1つの収益事業として成立していくことが、事業をさらに前に進める原動力となります。できれば、各都道府県で2件くらいずつ、そういった成功モデルを産み出していきたいものです・・・
境界が不明な山林で、間伐などの作業をしようと思いますが、何に気をつければよいでしょうか。
高知駅大屋根「くじらドーム」(高知県高知市)
目先の利益にとらわれない地域の山守を
過去の“後片付け”に取り組む
若手作業班員の向上心とリスクのバランスを図りたい
竹輪真理さん 塩江町森林組合(香川県)
表紙●岩渕光則 フォト●宇土和彰