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HOME > 出版物 > [雑誌] 月刊 「現代林業」 > 「現代林業 2009年10月号」
特集 里山林の高齢級化対策―林業経営的視点で里山再生を
著者 | 全国林業改良普及協会 |
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定価 | 5,700(年間購読料/送料込み)円 |
ISBN | --- |
体裁 | A5判 80頁 |
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特集1 高齢級化する里山林の現状と対策のポイント
京都学園大学バイオ環境学部教授 中川重年
■半世紀にわたり里山林の利用が停滞
わが国の社会が大きく変わった昭和30年代、人手不足や機械化で農業も大きく変わり、落ち葉を堆肥に使う農業も化学肥料を多用する農業に変質した。一方、都市においても雑木林から産出される薪や木炭といったエネルギー源も、急激な消費量の減少がおきてゆき、化石燃料あるいは工業製品に依存する社会的仕組みが、急激に成立した・・
特集2 経済活動としての多様な里山林整備手法/栃木県
栃木県矢板森林管理事務所林業経営課長 津布久 隆
■栃木県の里山林の状況
近年、多くの里山林は高齢大径化しており、早急に伐採を行わねば、有用樹種の萌芽力が極端に低下してしまう「要皆伐林分」になっている。また数年前に伐採が行われた貴重な林分は、その多くが「放置するだけの天然更新」になっており、有用樹の萌芽は草本や竹類に被圧され、その優占率が著しく低下しているのが現状である。
シイタケ原木林が手入れされなくなった理由は、原木シイタケ生産者の減少、つまり原木の需要が減り「売れなくなった」ことが主な要因との考えがある。確かに菌床栽培への移行により、一見その需要は減っているようにも思える。しかし、それ以上の速度で優良な原木林は減少しており、原木シイタケ生産者は良質な原木を探すのに苦労しているのが実情である。そして、針葉樹と異なり外国産の原木が一般化することもなく、その価格も昭和後期からほぼ200円/本程度で安定している状況なのだ・・・
特集3 キノコのオーナー制とキハダ植栽で 多くの人の足跡が残る里山再生を/山形県
真室川キノコ山菜研究会代表 小野喜栄
■発会のきっかけ
「今日は、山さ、○○採りに行くべ」少年の頃よく友達とした会話である。里山は、子供たちに遊びや学習、そして、食を提供してくれる場所であった。
青年期の頃から、毎日の生活の中で里山を眺めては、大きな宝が眠っているのではないかと考えていた。人生のある区切りがついた時、友達同士の会話の中に、昔よく山へ遊びにいったことが話題になった。この何気ない会話が、先人より関わってきた里山へまた遊びに行くきっかけになったのである。
しかし、平成12年、里山へ足を踏み入れようと出掛けてみたが、簡単に山は受け入れてくれず、翌13年に、会を結成して本格的に里山再生に取りかかることとなった・・・
製紙工場での竹入紙生産 竹材の有効利用への道
中越パルプ工場(株)川内工場(鹿児島県)
無垢材をインテリアで生かすには
ターゲットはデザイナー
森林組合と事業体の協働
■北信木材生産センターの設立と取組み
長野県千曲川下流流域は森林率69%、国有林面積5万ha、民有林面積 13万ha(人工林率40%)です。千曲川下流流域では、ご多聞に漏れず、林業作業者の減少と高齢化、林業機械化の立ち遅れ、森林組合の素材生産基盤の弱体などのため、安定的な事業量が確保されていませんでした。そこで、平成5年に千曲川下流流域活性化センターを設立し、この活性化センターの提言により、平成7年に北信木材生産センター協同組合(以下、木材生産センター)と木材流通センター(長野県森林組合連合会北信木材センター)、木材加工センター(北信地域材加工事業協同組合)の3事業体を併設した北信木材流通加工センターを設立しました・・・
国有林の共同管理と治山ダム部分撤去
―利根川源流・赤谷プロジェクトの挑戦―
更新には、自然のメカニズムを利用する
■長伐期多間伐施業の先にある更新の問題
筆者が関わっている提案型集約化施業では、長伐期多間伐施業を中心に据えて、研修を展開しています。これに対して、「将来像のない長伐期」「更新の問題から逃げているだけ」という批判を受けることがあります。また、本当に間伐が遅れてしまった林分や、風害リスクの高い立地条件では、長伐期施業へ移行できない場合があることも知りました。
このようなことから、伐採と更新の問題は、すでに避けては通れない問題になっていますし、問題が深刻化する前に対策を講じる必要があります。幸いなことに、この分野については、国内外の森林生態学の研究者により、相当の研究蓄積があります。しかし残念ながら、議論は整理されてはいないと考えています。加えて、現場では、森林を見て判断することを妨げるような補助金制度の弊害があることも分かってきました。
林業の本質に迫る難しい問題ですが、今回はこのテーマに挑戦してみたいと思います・・・
相手を否定しない 千井芳孝(南紀森林組合)
漁業者所有林の間伐材で牡蠣の養殖筏を試作
ヒノキ間伐材を用いた原木ナメコ栽培の普及
―埼玉県ときがわ町における森林整備と特用林産の融合―
実践段階におけるさまざまな課題とその打開策
■林業機械の導入に際しての課題
現場技術者の人と話していて、よくでてくる「本音」の意見として、「自分たちが望む機械と違うものを使っているので、作業がやりにくい」というものがあります。現場技術者が使いにくい機械、そもそも、その地形に合っていない機械や作業システムを彼らに押しつけたという結果ですが、この状況では往々にして、生産性は上がらず、結果として適正な施業ができるとは考えられません。
重要なのは、林業機械の導入を検討する際に、機械に関する情報を彼らに提供した上で、実際に現場で働いている人たちの意見を十分に聴いて、それを尊重するということです。現場の人たちが使いにくい機械は、結果として稼働率があがらず、また、危険な状況を招く要因にもなりかねません・・・
認知症と知らずに交わした契約は、有効でしょうか。
国頭村環境教育センター「やんばる学びの森」
フィールドセンター“アタビー”(沖縄県国頭郡国頭村)
地域の緑と水を我らが守る 日本一の「いしづち森林組合」を創造するために
●森へ行こうよ・・・71
千貫石森林公園・もりの学び舎(岩手県金ヶ崎町)
架線集材技術がこのまま伝承されないことに不安を感じます
青戸綾希子さん 宮城県森林組合連合会
表紙/岩渕光則
フォト/中越パルプ工業(株)近藤 博