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17年で収穫できます!
広葉樹林施業は将来の林相を想像し、施業目的を常に明確にして行います。本書では、広葉樹林からシイタケ原木を収穫することに目標をさだめ、補助事業を活かして支出を抑えながら、できるだけ短い期間で、広葉樹林を育成する方法を提案しています。
本書の特徴は、次の3点です。
1.広葉樹林施業の補助事業がよくわかる
広葉樹林の育成に必要な施業のすすめ方と活用できる補助事業を分かりやすく示しました。
2.現場にあった施業を提案します
現在の林の状況からスタートする施業を提示します。「やや不良」「不良」「極めて不良」な林分からどのように施業するのか、「5年生」「15年生」「30年生」などの林齢によってどのように施業するのかを、現場に即して提案しています。
3.写真と図でよくわかる
施業現場の写真、図版を随所に配置しました。クヌギ林、コナラ林等の林齢ごとの様子や、手入れ不足の林、優良な林、施業の流れがよく分かります。
1960年、栃木県佐野市生まれ。栃木県職員。栃木県県北環境森林事務所林業経営課普及チーム(前・烏山林務事務所普及課)所属。林業普及指導職員になって14年目。専門は、森林保護。
平成19、20年度林業普及指導員新任者研修(林野庁森林技術総合研修所)「私の普及指導活動」講師。平成19年度林業普及指導職員全国シンポジウムの発表「美しい森林の実現に向けた『17年の森林づくり』の推進」で最優秀賞を受賞。本発表が本書執筆のきっかけとなった。信念は「仕事は楽しく」「何事もあまり難しく考えない」。
口絵
はじめに
第1章 広葉樹林施業のあらまし
施業目標を決める
施業は広葉樹の萌芽性を生かす
雑木林の整備が注目されている
主な施業の流れ
【伐採】皆伐、抜き伐り
【伐採】除間伐、地拵え
【更新】萌芽更新、下種更新
【更新】補植、樹下植栽、新植
【保育】下刈り
【保育】台伐り
【保育】萌芽整理
【保育】枝打ち
【保育】落ち葉掻き
第2章 雑木林の改良に活用できる補助事業
雑木林の改良に活用できる補助事業
補助事業の趣旨
補助事業の実際
補助事業の解説
第3章 施業スケジュールを決める
施業モデルの基本は17年伐期
17年伐期以外の林への対応
5年生までの幼齢林を改良する施業スケジュール
15年生程度の若齢林を改良する作業スケジュール
30年生以上の壮齢林を改良する施業スケジュール
3,000本/haで人工造林を行ったクヌギ・コナラ若齢林
第4章 広葉樹林の経済性
伐採収支を見積もる
用材(広葉樹材)の単価
きのこ原木(広葉樹材)の単価(菌床チップ用を含む)
薪・チップ材(広葉樹材)の単価
放置広葉樹林の活用・販売
50年生放置広葉樹林の皆伐・搬出収支例
管理した広葉樹林の収支試算例
あとがきにかえて
参考文献
索引
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