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特集 森林認証をめぐる新事情2
著者 | 全国林業改良普及協会 |
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定価 | 5,700(年間購読料/送料込み)円 |
ISBN | --- |
体裁 | A5判 80頁 |
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北見地方SGECネットワーク(北海道)
■国内最大の認証林面積を資源にブランド化を図る
北海道網走支庁管内では、2004年9月に紋別市の佐藤木材工業(株)が森林認証を取得して以来、王子製紙(株)、日本製紙(株)、住友林業(株)、紋別市市有林、オホーツク中央森林組合、三井農林(株)が順次認証を取得。さらに07(平成19)年12月には、北海道森林管理局網走西部森林管理署の全国有林(19万616ha)と北海道網走西部管理区道有林(6万6266ha)が認証を取得し、29万7000haもの森林認証面積に至った。これは網走支庁管内全森林面積77万haの約4割に相当し、これによって日本一の森林認証エリアが誕生したことになる。・・・
徳島県西部総合県民局農林水産部<美馬>林業振興担当 加藤正典
■設立までの経緯
徳島県西部の美馬市には、四国で12年連続水質1位(国土交通省四国地方整備局調査)の清流『穴吹川』が流れており、地域住民の生活を潤すとともに、四国三郎吉野川に清らかな水を送り込んでいる。このような清流が維持されていることは、水源地の緑豊かな森林を手入れしてきた森林所有者の努力の賜である。
穴吹川の源流域である美馬市木屋平地区では、人口の流出や高齢化が進む中、山林の境界を知る人が減少し、個人財産としての管理が危ぶまれるようになってきた。このため、地元の林業事業体である「(株)ウッドピア」が1999(H11)年度から2005(H17)年度までに約1800haの森林境界確認事業を実施した。このうち821haについて森林所有者と長期受託契約を締結し、持続可能な森林経営を実施していくこととした。こうした取組を経て06(H18)年9月に「緑の循環」認証会議(以下「SGEC」という。)の森林認証を徳島県内で初めて取得したのである。・・・
西臼杵型産直住宅推進協議会(宮崎県)・(株)長崎材木店(福岡県)
■再造林可能な立木価格の確保をめざす
スギの産地である宮崎県西臼杵地域(高千穂町、日之影町、五ヶ瀬町)のスギ蓄積量は700万m3、スギ生長量が22万m3/年である。人工林資源の充実を受け近年の伐採量の増加により、スギ伐採量は約10万m3/年となっているが、一方で再造林に必要な経費を担保できる材価にはなっておらず、放置林や造林未済地は増加の一途となっている。林業を基幹産業とする地域において、持続な林業経営と木材業界のあり方が懸案事項としてクローズアップされてきた。
そこで西臼杵森林組合、3町による第3セクターの製材工場「(株)もくみ」のほか、地域の林業・木材業関係者と県、町で組織される「西臼杵林業振興協議会」を結成し、西臼杵地域の林業の活性化をめざしてきた。協議会を構成する部会の一つである木材需要拡大部会では、資源の循環と地域環境の保全を進めることで山村地域に活力を高めることを理念とし、急増する造林未済地対策と地域材の需要拡大を目的に取り組みを進めている。・・・
チェンソーアート競技大会IN 東栄 2008(愛知県東栄町)
チップによるボード類に期待
――間伐材、林地残材を活用する
市民対象の森林療法
木製構造物の耐用と安定化のメカニズム
■今に残る木製構造物
東京両国に江戸東京博物館があります。その庭に東京湾にあった仙台藩船着場の遺構の一部が展示されています(写真1)。その土台は木材です。海中にあったということもありますが、今も実用に耐える形で残っています。石の重量を材木が支えているのも痛快ですが、仙台藩技術者の迷いのない決断が伝わってきます。このほか、1920年に起工された旧丸の内ビルディングの支持杭がダグラスファーであったこと、また、第2次大戦で焼かれた京浜、中京工業地帯の工場復興に信州カラマツが重要な役割を果たしたことなど、木材のまさに縁の下の力持ちとしての働きを列挙することができます。 ・・
多様な森づくりをめざして、県民全体で森林を守り育てる
流域市民と研究者との関係づくり
森林所有者の心を掴んだ「設ける林業」と「壊れない道づくり」講習会の開催
森林療法の先進的事例~官民共同の取り組み~
レディースネットワーク・21 野崎 愛(京都府林業試験場主任)
池田炭づくり復興支援による猪名川上流域(大阪府)の里山再生の取り組み
自分が所有する山の中に仕掛けたワナで、山に入ってきた他人やペットがケガをした場合に、山林所有者は責任を問われることになりますか。
■年間事業計画を立ててみよう
前回は利用間伐を「製造業」として考えた原価管理についてお話しました。引き続いて、今回はもう少し大きな視点から提案型施業のコストを考えてみましょう。
提案型施業は、森林所有者へ施業提案(営業)をして施業を受託し、一定以上の事業量を確保することが目的のひとつです。それによって、森林所有者も森林組合も、場合によっては施業を請負う事業体も利益を得ることができ、最近のビジネス用語でいうとWIN-WIN-の関係を築いていくことにつながります。そして、このことによる、森林所有者との信頼関係の集積が、事業を拡大していくための原動力になります。
ただし、ここで注意しなければいけない点は、利益を得るために必要な事業量をあらかじめ計算しておく必要があるということです。前回お話したように、年間にかかる人件費と機械経費をあらかじめ設定することができれば、材価や補助金、所有者への返却金(または買取価格)、丸太の運賃等を差引きすることで、年間どれだけの材積を生産しなければいけないかがおのずとわかってきます。このような ・・・
闇沢の蛇抜け
喜多方市都市農山村交流センター「慶徳ふれあい館」(福島県)
仙台の山を守り育て、引き継ぐ森林経営
表紙●岩渕光則 フォト●仮家晋一郎