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普及支援

2022年03月28日新たな森林づくりコンクール新たな森林(もり)づくりコンクール2021表彰式が開催されました!

新たな森林(もり)づくりコンクールとは

 地球温暖化の防止、国土の保全、木材の供給などの森林が有する多面的機能を将来に渡って発揮させていくためには、森林づくりのための造林や間伐等を確実に行うことが重要です。現場での先導的な技術や経営の取組事例を幅広く募り、優れた事例を表彰することで、その普及を図ることを目的として、「新たな森林づくりコンクール」(林野庁委託事業「革新的造林モデル普及事業」、主催:全国林業改良普及協会)が開催されました。 

表彰式
 表彰式は新型コロナウイルス感染症の影響を鑑み、感染症対策を十分に行った上で、3月15日()にオンライン(ZOOM)にて開催されました。

表彰式の様子は下記のURLYouTube)にて公開しておりますので、ぜひご覧ください。
URLhttps://www.youtube.com/watch?v=r2ZHLfhUyu4

受賞者紹介

林野庁長官賞

技術部門:導入普及の取組

 一般財団法人 広島県森林整備・農業振興財団
「コウヨウザン造林推進のための苗木生産技術の開発」 

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広島県樹苗農業協同組合と共同で、国内初めての取組となるコウヨウザンの大規模なコンテナ苗生産(マニュアル作成)、モデル林造成、採種園・採穂園整備に取組ました。
 コウヨウザンは、成長がスギの約 2 の早生樹であり、萌芽更新も可能なことから、今後の造林樹種の1つとして期待されています。現在、全国で植栽されるようになっており、本取組はその先駆けとなりました。
  

経営部門:新規性のある優れた経営の取組

南佐久中部森林組合(長野県)
「主伐後の再造林~保育10年保証制度」

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 主伐で得た収入から21万円/haを森林所有者に負担してもらうことにより、森林組合が再造林に係る地拵えから下刈り(5回)、除伐までの10年間の施業を行い、10年生の山に育てて森林所有者に引き渡す制度を実施しました。
 獣害や自然災害のない限り、森林所有者の追加負担のない契約としており、平成28年度の制度開始以降、高い再造林率を維持することにつながっています。

全国林業改良普及協会会長賞

技術部門:導入普及の取組

大分県森林組合連合会
造林事業に係る現地調査DX

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 造林補助申請書類作成業務を効率化して負担を減らすことを目的に、ドローン測量による「造林補助金申請書類に添付する施業図」の作成について実験・検証を行い、独自に「ドローンによる施業図作成マニュアル」を作成しました。この成果を通じて大分県が「ドローンによる造林事業地確認ガイドライン」を作成したことで、ドローンによる造林検査・申請書類作成業務が広く普及しています。また、誰でも手軽に測量成果が作成できるためのソフトを(株)ジツタと協力して作成し、こちらも普及が進んでいます。 

 

経営部門:新規性のある優れた経営の取組

株式会社 迫田興産(鹿児島県)
自社での一貫型作業システムによる再造林推進

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 再造林が進んでいない状況を踏まえ、素材生産事業のみならず、独自の機械化の推進・一貫作業の導入・苗木生産(スギ・コウヨウザンのコンテナ苗)・民有林の集約化に着手し、自社内で苗木生産から主伐まで完結する一貫型作業システムを担える体制を作り上げました。
 これにより低コスト林業を行い、収益を増やすことで森林所有者の造林への関心を高め、再造林の向上へつながる取組につなげています。
 

経営部門:異分野連携の取組

障害福祉サービス事業所 樹の実園(大分県)
林福連携苗木生産支援事業(スギ挿し木用穂木生産)

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 労働力不足が課題となっている苗木生産業者と福祉事業所が連携し、挿し木用穂木の生産と障害福祉サービス事業所の新たな仕事を確保する取組を行っています。
 福祉事業所では事業所の利用者が採穂可能な市有林にて挿し木用穂木(荒穂)を安全に留意しつつ採取し、下枝など不要部分を取り除いて、苗畑に挿せる状態(整穂)まで仕上げて苗木生産業者に買い取りしてもらっています。

 これにより、苗木生産業者は山採り作業が軽減され、障害福祉サービス事業所は利用者の計画的な仕事の確保につながっています。
 

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