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林業改良普及双書No.200 事例にみる 森林アメニティ―私たちの健康と森林―

林業改良普及双書

林業改良普及双書No.200 事例にみる 森林アメニティ―私たちの健康と森林―

ポスト・コロナの森林の新たな可能性を発見しよう

著者 上原 巌・高山 範理・竹内 啓恵
定価 1,452円 (本体1,320円)
ISBN 978-4-88138-428-2
体裁 新書判 300頁(カラー口絵4頁/本文296頁)

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 1月31日発行! 

「森林アメニティ」とは、「森林のもたらす恵み」であり、人にとっては、「休養」「保養」「癒し」「リフレッシュ」など、幅広く「健康」によい影響を与えるものごとです。

本書ではこの「森林アメニティ」について、その概要や、森林浴を通じて心身を回復させる効果の最新の科学的な分析結果、森林散策カウンセリングの手法、森林アメニティを効果的に得られる方法など、事例をふんだんに用いながら紹介しています。

2020年以降、世界全体が新型コロナウイルス感染の猛威にさらされ、生活スタイルが大きく変わりました。その一方で、各地の森林公園などでは人々が賑わい、森林は人々にとっての安心の場として大きな可能性を持っています。

ポスト・コロナの森林の新たな可能性を創出するために、本書をぜひ参考にしてください。

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著者プロフィール

上原 巌・高山 範理・竹内 啓恵

上原 巌(うえはら いわお)
1964年11月20日、長野市生まれ。東京農業大学地域環境科学部森林総合科学科造林学研究室教授。博士(農学)。日本カウンセリング学会カウンセリング心理士。日本森林保健学会理事長。
1988年に東京農業大学農学部林学科を卒業後、長野県農業高校教諭、社会福祉施設職員などを経験したのち、東海女子大学、兵庫県立大学を経て、2006年に東京農業大学に着任。2011年教授。現在に至る。専門は造林学。研究テーマは、全国各地の放置林の再生と森林療法。

高山 範理(たかやま のりまさ)
1972年7月7日、埼玉県生まれ。国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所上席研究員。博士(農学)、博士(心身健康科学)。日本森林学会、日本心身健康科学会、日本森林保健学会理事。
2002年に東京大学大学院博士課程を中退後、独立行政法人森林総合研究所に就職、2007年に東京大学、2011年に人間総合科学大学から博士号を授与される。専門は森林風致計画学・環境心理学。研究テーマは、風景計画・森林浴の科学的効果の解明。

竹内 啓恵(たけうち ひろえ)
1971年、東京都生まれ。博士(林学)。現在、樹づ木合同会社代表、一般社団法人全国森林レクリエーション協会研究員、東京農業大学地域環境科学部森林総合科学科非常勤講師。日本カウンセリング学会カウンセリング心理士、産業カウンセラー。
明治学院大学経済学部商学科を卒業後、民間企業の経理職を経験。その後、東京農業大学地域環境科学部森林総合学科に編入。2017年同大学大学院農学研究科林 学専攻博士課程修了。専門は造林学。研究テーマは、森林散策カウンセリングの理論の構築と手法の確立。全国で森林散策カウンセリングを実践。

主要目次

 口絵 

はじめに 

 
第1章 森林アメニティとは何か〔上原 巌〕 
アメニティとは? 
現在の森林アメニティの様相 
本書で扱う「森林アメニティ」と全体構成 
健康と森林 
健康と自然の癒しを再考してみよう 
「森林」の実験に垣間見えるもの 
私たちの健康と森林との関係性とは?
地域病院での事例
社会福祉施設における事例 
今後の森林アメニティの可能性は? 個々のニーズと森林アメニティの合致が大切 
現在の森林のアメニティの保健休養をめぐる様相と傾向 
事例研究の積み重ねの大切さ 
森林浴の効果はどのくらい持続するか? 
森林の保健休養研究の今後の方向性
 
第2章 森林がもたらすアメニティの獲得とその効果〔高山 範理〕 
1.なぜ森林で回復するのか? ―理論的背景― 
2.なぜ森林で回復するのか? ―森林の環境要因― 
3.森林浴と〝こころ〟 
4.森林浴と〝からだ〟 
5.おわりに
 
第3章 森林での心の健康―森林散策カウンセリングを通して〔竹内 啓恵〕 
 「森林散策カウンセリング」とはどんなもの? 
森との出会い―なぜ、森の中を散策しながらカウンセリングをするの? 
様々な森林環境を利用した森林散策カウンセリングの事例 
都市部の森林公園を利用したAさんの事例 
都市郊外の里山(落葉広葉樹二次林)を利用したBさんの事例 
標高1000mの自然豊かな森林(落葉針葉・広葉樹林)を利用したCさんの事例                    
「カウンセリングの場」としての森林とカウンセラーの役割 
「カウンセリングの場」としての森林選び 
森林散策カウンセラーの役割 
森林散策カウンセラーに必要なスキルは? 
個々の生活に適した健康増進を 
今、森林に求められていること
 
第4章 地域の森林を活用した福祉、医療プログラムの事例 
―視覚障害者、高齢者を対象にした事例から〔上原 巌〕 
1.視覚障害者の方々との森林散策の事例―宮城県仙台市 七ツ森森林公園、万葉の杜公園―
2.地域の森林を活用した高齢者対象の森林利用プログラムの事例―埼玉県日高市武蔵台公民館― 
3.地域福祉における森林利用での留意点 
4.地域の身近な森林を活用した高齢者医療でのプログラム事例 
5.まとめ
 
第5章 これからの森林利用のあり方(事例・ハード編) ―森林公園にみるハード面について〔上原 巌〕 
 はじめに―バリアフリー、ユニバーサルデザインとは? 
事例1.東京都立砧公園 
事例2.神戸市立森林植物園 
事例3.愛知県森林公園 
まとめ―再び、バリアフリー、ユニバーサルデザインとは? 
 
第6章 これからの森林利用のあり方(プログラム・ソフト編)
 ―森林を活用した保健活動の立案・作成について〔上原 巌〕 
予想される対象者 
森林での保健活動を行う上での基本的な心構え、留意点 
森林での保健休養の運営について 
対象者別のプログラムの概要 
障害者、高齢者対象のプログラム立案での留意点 
プログラムの進め方 
具体的なプログラムの進め方(アセスメント→目標立案→具体的な方法→評価) 
地域の森林を地域住民の活動および休養の場として活用する新たなコミュニティ 
実行上の留意すべき点
 
第7章 海外の事例―北欧、西ヨーロッパ、アジアから〔上原 巌〕 
フィンランド-森林療法の市民研修会 
ベルギー 
ドイツ 
韓国 
中国 
 
第8章 地域医療における森林療法、森林アメニティの可能性〔上原 巌〕 
1. 青森の若き医師たちとの森林療法、森林アメニティの研修会 
2.地域病院における里山の整備事例
 
第9章 「アメニティ」を高める森林環境のデザイン〔上原 巌〕 
はじめに―文学作品からのヒント
各地における事例 
アメニティをもたらすための森林空間デザインとは? 
アメニティをもたらすための森林空間とは? ―「放置林」でさえ可能性がある 
おわりに 
 
第10章 これからの森林での過ごし方は?〔上原 巌〕 
1.地域振興について 
2.これからの国民の森林での過ごし方 
3.今後の課題
 
おわりに 
 
 
 

 

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