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木質バイオマス事業 林業地域が成功する条件とは何か

単行本技術を伝える本

木質バイオマス事業 林業地域が成功する条件とは何か

林業側の視点で整理、チャンスを確実に活かす戦略・戦術         成功をもたらす規模、経済性、コスト、技術課題とは

著者 相川高信
定価 2,200円 (本体2,000円)
ISBN 978-4-88138-317-9
体裁 A5判 144頁

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 森林バイオマス事業は、材の需要創出だけではなく、確実に林業側に利益を継続してもたらしてこそ、初めて成功と言えます。

成功のポイントを知らずして、成功はありません。
集荷コスト、燃料価格、需給見極め、技術、地域型ビジネス手法、各種補助制度など。
地域でエネルギー利用を成功させる事業化ステップとは。
燃料材供給、発電、熱供給の地域ビジネス計画・運営のカギがここに。

 

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著者プロフィール

相川高信

1978年生まれ。三菱UFJリサーチ&コンサルティング㈱ 環境・エネルギー部 森林・陸域生態系グループ主任研究員。 森林・林業・木材産業の調査・コンサルティングを幅広く手がける。特に、森林総合監理士、森林施業プランナーなどの人材育成については、制度設計から研修の企画・講師まで幅広く関わっている。バイオマスについては、震災を契機に本格的に取り組み始め、「エネルギー自治」をキーワードに地域主導型の再生可能エネルギーの実現に向けた支援を行っている。 主な著書、執筆に『先進国型林業の法則を探る-日本林業成長へのマネジメント』(全林協 2010年)、「エネルギー自治の必要性と現状、そして将来への課題」(季刊「政策・経営研究」2012 vol.2)などがある。

主要目次

序 地域でバイオマスエネルギー利用を目指す意義は何か?  

 世界のエネルギー動向とバイオマスの位置付け
 林業者にとっての大規模バイオマス発電の必然性
 中小規模のバイオマス熱利用の意義
 学びの輪を回すためのチャレンジ課題としてのバイオマス
 
本編
 1章 成功事例はあるのか?
  うまくいっている状態とは、どんな状態か?─顧客(需要)側から考える
  目的の違いを認め、バランスを取ろう   
  時間軸を考えよう   
  成功事例などはなく、参考事例があるだけ  
  実際に見に行こう!  
 
 2章 バイオマス利用に経済性はあるのか?  
  バイオマスの経済性の基本的な考え方  
  バイオマス燃料と化石燃料の違い  
  経済性はあるのか?  
  なぜ、日本のバイオマスボイラーは高いのか?  
 
 3章 薪か、チップか、ペレットか?
  薪が適している場合/適していない場合
  チップとペレットの違いは何か?
  やっぱりペレット?  
  チップについてよく理解しよう─切削チップと破砕チップの違い
   コラム 水分について
 
 4章 林地残材は集まるか?  
  林地残材とは何か?  
  集材技術とチップ化の問題  
  必要なバイオマスの集荷範囲は? 
 
 5章 燃料価格はいくらが適当か?  
  需要側から見た燃料の価値から考える
  木質バイオマスの品質の階段  
  林地残材供給のコスト構造  
  チップ化コスト:チッパーの稼動率をどれだけ高めることができるか
  運送コスト:運送距離が短いほどよい  
  日本の現実にありうるシナリオは?  
 
 6章 林業者は、発電事業とどう付き合うべきか?  
  制度自体を長期的に考える
  日本のバイオマス発電事業モデルのリスクを理解する
  林業セクターの強みを活かす
  林業セクターで燃料の仕分けができる体制を
 
 7章 バイオマスビジネスを興すのは誰か?
  コミュニティー・パワー
  現代的なバイオマス利用の礎となったオーストリアの農家林家たち
  第2の牽引者は木材産業
  需要側からの組み立て/異業種との対話
  すでに興っている薪ビジネス
 
 8章 誰に何を相談すればいいのか?  
  コンサルとメーカーだけではない
  各フェーズのリスクを理解する
  リスク配分が可能な事業スキームを検討する
  オーナーズ・エンジニアリング
  行政の役割
 
 9章 製紙業、製材工場とバイオマス利用の親和性  
  製紙産業とバイオマス
  製材工場とバイオマス① 木材乾燥の熱源 
    製材工場とバイオマス② 副産物から燃料を生産・販売する 
  木材産業の経営イノベーションに向けて
 
 10章 地域でどこまで健全なバイオマス供給が可能か?  
  保続の基本スケールとしての森林経営計画
  長期ビジョンを考える
  長期ビジョンとの関係からバイオマス利用を考える
  現場経験から積み上げて精度を高める
 
 11章 バイオマスビジネスの成功の条件を見極めよう
  需要側から考える
  長期的に考える
  成功の反対は失敗
  地域と林業のビジョンは何か? 
  成功の条件:地域を見る新しい視点を持てるか
               
実践編 バイオマス事業化のステップ 
  実践編の位置付け:知識から知恵へ   
  バイオマス事業化のステップ―地域で
    コラム 補助金を読み解く/ビジョンづくりとFS調査/許認可について
  まとめ
 
 私のバイオマス交遊抄 
・自分の街から起こす薪炭革命/松田直子さん ㈱Hibana代表取締役
・トップランナーの孤独/高橋祐二さん 北海道下川町役場
・みどりの世界の夢をみる/大西竹志さん ㈱日比谷アメニス環境事業室
・地震ニモマケズ、津波ニモマケズ/高橋幸男さん 釜石地方森林組合   
・語るよりも多くを知るために/大野航輔さん 道志村地域おこし協力隊、
                              NPO法人道志・森づくりネットワー ク
・弱い繋がりの強さ/川越裕之さん 木質バイオマスエネルギー利用推進協議会
 

 

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