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森林所有者のための初級講座

あなたの森林経営を支援する団体など

1 都道府県林業改良指導員

「森林や林業の新しい技術や情報がほしい」「地域の林業関係者などをつなぐコーディネーターがほしい」「研修会や講習会を開いてほしい」という方には、都道府県の通称「林業普及員さん」または「AGさん」と呼ばれる林業改良指導員に相談しましょう。林業普及指導員とは、森林所有者、森林組合、素材生産業者、製材・加工・流通業者など、林業に関わる全ての人達に技術や情報の提供をしています。国や都道府県の補助事業関連の情報提供や林業技術の指導などから、最近では新しい組織化やネットワークづくりなどのコーディネーターとしても期待されています。都道府県事務所に配属されていますので気軽に連絡してみましょう。

 

間伐講習会で指導する林業改良指導員

参考資料:「林業普及活用ガイド」/(社)全国林業改良普及協会

2 市町村林務担当者

市町村には、市町村森林整備計画をたてる義務があると同時に、交付金制度など森林所有者との直接契約を結ぶ制度がいくつかあるため、森林所有者の方々とは密接な関係があります。また林業が盛んな地域などでは市町村単独事業として補助金を用意しているところもあります。

3 森林組合

「自分の森林を確認したい」「森林経営について相談したい」「どんな補助事業があるのか聞きたい」など、林業経験がない森林所有者にとってはわからないことばかり。そんな方にとって頼りになるのが森林組合です。

●森林組合とは
協同組合で、農協や生協などと同じように、森林所有者である組合員が出資して運営する、法律で定められた協同組合です。
実際に作業の受託、森林施業計画の作成、補助事業や交付金などの相談窓口として、森林所有者の方々に最も身近な存在といえるでしょう。

●主な業務
・植林、下刈り、間伐などの保育作業
・木の伐採、加工、販売までの木材生産や山菜・きのこの生産販売
・森林作業に必要な林道や作業道の整備
・森林経営についての情報提供や相談、補助事業や制度融資の窓口
・境界線の調査、パトロール


 

 高性能林業機械による間伐作業

  

 製材施設を完備しているとこともある

●組合員のメリット
森林整備や路網整備を森林組合に依頼した場合に、手数料を低く抑えた組合員単価が適用されるなどさまざまな優遇が受けられます。

●組合員の条件
森林を所有する個人や法人が条件となります。加入する場合は所有する森林を管轄している森林組合に問い合わせてください。なお、森林を所有していなくても諸条件を満たしていれば准組合員として加入することは可能です。

●そのほかこんなことにも・・・。
森林組合では、不在村森林所有者の森林経営を支援するために森林の管理や長期間の施業委託などを引き受けています。また、組合によっては都市の不在村森林所有者のために、森林施業の受託などの相談に乗ってくれる「ふるさと森林会議」などの説明会を開催しています。

4 林研グループ(林業研究グループ)

林業経営に熱心な森林所有者がつくる組織として、林業研究グループ(林研グループ)があります。全国で約2000グループ(会員数約4万人)あります。
林業技術の研究、青少年への森林・林業教育、森林ボランティア活動の支援、都市との交流イベント活動、製品開発、木材のPR活動など、地域の実情にあわせた活動を行っています。

5 その他

ビギナーな森林所有者の支援者として、地域にはまだまだいろんなノウハウを持った方々がいます。状況に応じて話を伺ってみましょう。

●地域の篤林家(指導林家)
林業に対して深い造詣を持った地域の指導者的な存在である林業家です。長い経験に培ったアドバイスを求めるのも良いでしょう。

●素材生産業者
森林の立木を伐採し売買する業者です。最近ではIターンの方々が組織する企業体も出てきています。

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