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山をつくる

山主さんはお客様。
地域の人たちと一緒に「山」を守っていきます。

2008年4月25日

トヨタ行って来ました。

細部に規格化された工場と不確定要素の強い林業とでは
不一致する点が非常に多いのですが。
「生産システムの構築と改善」という点や「最後は職人の技術力」という点など
ものづくりの根底で繋がる要素は、何処の業界でもさほど大差は無い。

という事で、ものづくりのトヨタから学ぶべき所は多いのではないかという期待をもって視察に望んで参りました。

これは、本などでもよく取り上げられているのですが
「歩く、考える、運ぶ、といった作業自体は実利益に結びつかない
歩いたり、運んだりといった作業は無駄なので極力減らしたいわけですが
これが正味作業とゴッチャになっていて仕事をしたつもりになって満足してしまう」

という捕らえ方あります。

人力だと体力的な疲労と作業内容とが常に天秤にかけられ
(言葉は悪いですが)楽をしてやろうとか
できれば歩きたくないとか
なるべく力を使わないで作業をしたいわけです。

無駄な動きを減らすというのは、よく言われるところですが。

あと、こういう話しもあります。
「トヨタの方が木工所へコンサルとして行かれたとき
機械から切り出される木屑が機械の下や周辺に体積していて。
その状況を見て、
「木屑が堆積していては、機械の油漏れに気付かなかったり、修理の時に余計な手間を喰うから」
という理由で、機械周辺は常にゴミが無い状態にするよう要請をしたのに
「いやいや、木工所とはこうゆうものだから」
という理由で掃除をされなかった」


「木工所とはこういうもの」という線引きを行って決めてかかっているわけです。


ある程度決まったルーチンというのは
先達が「無駄な動きを減らした結果」だからです。
これは技術に通じています。
しかし、一方で道具の革新というものもあり
その都度、新たなルーチンが組みなおされる。

木工所の例で言うと、手工業の時はゴミ掃除を一日の終わりにまとめてやったほうが効率的だった。
しかし、機械が入って大量生産に至るとゴミの出る量が変わり、むしろ効率的とは言えなくなって来た。
問題点が発生しているにも関わらず、決まったルーチンから抜け出せないでいるわけです。
それには「無駄な動きを減らした結果」という認識が悪く作用しているからだと思うわけです。


さて、わが身に転じますと。
やはり、気付かないうちに頭を硬くしている事があったりします。
木こりが山に登る。
木を伐るために歩く
人がファワーダに乗って搬出する。
これらがの作業が「無駄」だと、あえて言い切ってしまうと。
さすがに乱暴と謗りを受けかねないのですが。

しかし、そのレベルへ疑問を持っていかない限り
改善というのは常に難しいと感じます。


そのためにトヨタでは、作業全体を細分化して(穴あけひとつから)作業にかかる時間を把握し
生産目標と現状の生産量をリアルタイムに把握したり
原価改善状況や作業ロスの系統図などで徹底して分析。
さらに、みんなが状況を把握できるよう情報が公示されている。
それらのデータを比較したりしながら問題点をさぐり
現場の人間が問題解決に尽力する。


日吉との違いはその徹底振りではないでしょうか。
見習うべき点だと思いました。

2008年4月17日

週末はトヨタへ視察

去年の9月。 豊田自動職機、三菱UFJリース、三菱UFJリサーチアン&コンサルティングの方々が日吉へ視察に来られました。
1~2時間ほどの間、現場など見られたそうなのですが、主に参事以下、事務の者数名で対応したそうです。


そして今年。
2月の全体会議で、豊田自動職機の方が日吉を視察して
気がついた事をまとめた文書が配られました。

内容は林業機械や作業のシステム、コストへの意識の在り方などが
「現状」と「あるべき姿」といったふうに箇条書きで6ページ。

会議の席では「おもしろい」とか「これは現状では不可能だろう」「耳が痛い」など
様々な感想が出ました。
文書の中には「作業現場に身につまされるものがないと感じた」という一言なども有り
手厳しいお言葉もいくつか頂き、外の産業で切磋琢磨されている方からすると
わずか1~2時間の間にこれだけの改善案が見えてしまうのかと
改めて自らのレベルの低さを教えられました。
以上のような事があり、トヨタへの視察が早急に検討され、明日、明後日と
愛知の工場を見学させて頂く事になったのです。


ライン作業と山の施業では異なる点もあるかとは思いますが
先に拝見した文書を見る限りでは「効率よく確かな物を生産する」という意味において
共通する部分は非常に多いと感じています。


2008年4月16日

伐開の応援

今担当している3現場のほかに
新たに2現場。作業道の伐開の応援に行く事になりました。


現在、木こりのセクションで収益間伐の現場を管理している者が2名(係長とリーダー)
いるのですが、それぞれが受け持つ現場があります。


今回の伐開は、「私達が受け持たない現場」の伐開なので
事務方から受ける案内も、私達が伐開をする林分のみ。
非常に限定的な案内となりました。

あと、先にも書きましたが
今年の春から新たな役職として
「係長」が事務、機械、、木こりのそれぞれに創設されました。。


日頃、方々の現場に散っている作業員どうしの情報交換や
現場の完成度アップに効果が期待されます。

2008年4月10日

査定・2008

2008年度、給与査定結果の面談が行われました。
新しいアイデアや新しい機械が導入される事によって
守らなければ成らないルールは微妙に変化し
ルールがしっかり守られている事で
少しずつではあるのですが生産力の向上繋がってゆく。


この微妙な変化を理解しないまま
去年と全く同じ事をしていると
当然、周りからすれば「何やってんだ!?」と言う事になる。
周りは冷静に見ているわけです。


いつもいつも確認する訳ではないのですが、
「あの作業どうだった?」
と聞けば
「う~ん、あれはマズイな~」
とか
「あれでいいよ。」
とか。


その都度、査定は下される
そうした事が積み重なって
昨年度の評価となる。


試行錯誤、日々勉強。
さ~て、がんばるか。


2008年4月 9日

更に新たな現場

月曜、下の娘の入園式があり仕事を休み。
昨日、新たな現場の案内をリーダーより受けました。


現状、3つの現場を掛け持っている状態です。

●宮の奥→搬出間伐終わり、搬出も目処がつく。 残りの搬出と切捨て間伐、道直し。
●佐々江→支障木伐開中(進捗5割)、作業道の開設が直後より追いかけてくるが、 道直しの為、来週から15日~30日間は宮の奥へ
●千切迫→支障木伐開開始、作業道の開設は一週間後の予定。


他の現場で、開設チームの作業が終わってくるので
ちょっと忙しくなってきました。

chikirisako_map01.gif

千切迫の地図です。
この画像ではちょっと見にくいのですが
赤黒い線があります。
これが開設予定の作業道です。


あと、所々に赤いペンで書き込みがなされているのですが
開設用の(重機乗りの)人工とポイント(地図上では赤い点)ごとの距離。 
あと何処にどのような構造物があるかが表現されています。
※ちなみに、赤い丸で囲われている部分には「196m、3.8人」という書き込み。


つまり、この地図は元々作業道を開設する人に必要な図面なのですが
転じて、先行して伐開作業をする私達にとっても把握しておかなければならない情報です。
非常に見やすいと思います。


ありがとうございます。
井上さん。

2008年4月 6日

チップの底力

今月から新たにスタートした現場があります。

谷底を真っ直ぐと伸びる作業道 (赤線) に支線が所々生えています。総延長は2キロ程です。
作業道と並行して公道 (青線) があり、公道から上が概ね雑山。
山主ごとに色が分かれています。
40年生から50年生の杉林が多くを占め、作業道奥の緑色の山主さんの山に90年生の林分と
その下、オレンジの斜線の山主さんの山に70年生の林分があります。

hidanimap2.gif

現在、伐開中ですが、作業道の開設(外注)が他の現場の仕上げ作業と並行するため
ある程度切り進んで、伐開は一旦止め置く事になりそうです。


この現場は、前回も搬出間伐に入っているため、今回は2順目となります。
前回は、今回の作業道付近の材は搬出できず切り捨て間伐を行ったのみでした。
そのときの名残で、4~5メートル程に玉切られた材がそこらじゅうに散らばっており
物によってはチップで出せる材もあるかもしれません。

チップと言えば、3年か程前の雪害でベタ扱けした場所 (オレンジの丸で囲ってある地点) に道を付け、この材も回収してしまおうという計画もあります。 ここの所、チップの価格が上がってきているので、このようにチップで採算をあわせてゆく事もプランとして成り立ってきています。 (以前は、山主の満足度を高めるため見た目に綺麗になるように予算の許す範囲で出す事もありましたが、この現場のような長い道を作る事は無かったように記憶しています。)


hidanipic_01.jpg


hidanipic_02.jpg

2008年4月 3日

雨の日

花冷えと言うのでしょうか、春だというのにグッと冷え込む日がありまして。
雨がシトシトと降る程度でも、氷水のように冷たく感じます。


先日は、そんな雨が降ったり止んだりで、時折ザ~っと本降りする事もあったので現場を撤収。
様子を見つつ室内でシイタケの菌打ちを行う事にしました。
日吉では、特にシイタケの生産を行っているわけではないのですが
今回はたまたまホダ木の仕入れが2000本程あったので
「それならば」 と、この日は室内作業です。


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京都の中央部、日吉町森林組合は『森林プラン』で山づくり。
山村に活力!
(現場職員&事務職員二人体制で更新)

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