見積もりと施業
ついこの間の現場で間伐本数50本という現場がありました。
元々、田んぼだった土地に山主さんが杉を植林されて
現在4~50年生程の林分に育ったのですが
倒木やシケ木などが結構な割合でありました。
ひとまず、50本伐ったのですが
ボコボコと崩れたような木や、シケ木など
伐らなければならない木が約10本程残ってしまいました。
当所、見積もりどおりの施業で収めようと話しをしていたのですが
参事の意見など考慮して
結果的には残りの悪い木を間伐する事にしました。
見積もりは越えるのですが
超過分はこちらの作業単価を下げる事で対応するという結果となりました。
コメント
Posted by: かなめ [ 2008年3月31日 18:09 ]
いつも楽しみに読ませていただいています、おとなりブロガーの要でございます。
数値から察するに2反よりも少ない山でしょうか。面積はともかくとして、4~50年生の山で50本の間伐というのは、単体では私のようなひとり親方でもないかぎりは(いや、私も無理ですが)採算割れ必至ですね。逆に、いろいろなデータが整っている日吉森組さんに、この規模でも採算の合う木材価格というのを逆算して提示していただきたいぐらいです。
様々な条件の中で、日々組合員さんのための努力を怠らない皆さんの活躍には、ほんとうに頭が下がります。
積算上の単価は動かしても、働く人の手取りを下げるわけにはいきませんから、おそらくは、こういう山もグロスの中で処理をすることになるのでしょうか。
どんな小さな山であっても、量より質を見ることが必ず所有者と組合相互の経営に効果となって現われるはずです。貴重な書き込みをありがとうございます。そして生意気言ってごめんなさい。
Posted by: 西田@日吉 [ 2008年4月 3日 04:35 ]
要 様
コメントありがとうございます。
日記には書いてなかったのですが
隣に3反程の現場がありまして、その現場と抱き合わせのような形です。
さらに、既存の林道に面しているため道土場~トラック搬出が可能なため
作道&フォワーダによる搬出の手間が大幅に軽減されています。
この現場では、調査費、伐採費、造材費のみということです。
面積は1反少々ですが被害木やシケ木などあり、伐木率は35%となっています。
木材価格についてですが、チップ、ベニヤ材含めて大まかな平均が立方8000円です。
かなりギリギリの見積もりとなっているのは事実ですが、
これで何とか採算が合う計算となっています。
ですので、この現場に関しては、グロスの中で処理(当方の不勉強でグロスの意味がよく分からず、直訳どおり「全体」「総体」と認識しております。すみません。)をする予定をしていない現場と認識して頂いてよいかと思います。
>どんな小さな山であっても、量より質を見ることが必ず所有者と組合相互の経営に効果となって現われるはずです。
仰る通りだと思います。
山、山主、作業員、この三者が満足できる仕事が理想です。
Posted by: かなめ [ 2008年4月 3日 06:01 ]
西田様
山の状況をお知らせくださり、ありがとうございます。読んでいて、山の規模を見てあたまごなしに「採算割れ」と直感する自分の愚かさを恥ずかしく思いました。
いただいたコメントの中に、日吉森組さんの実力の秘密を見たように感じます。
それにしても… 8000円ですか。見慣れた数字ではありますが、いまだに納得できません。もっと木の値打ちのわかる世間にするべく、努力します。