掛かり木はこれで。
ハーベスターが作業しやすいように伐倒を行うときは
必ずしも倒しやすい方向に倒せるとは限らず。
掛かり木覚悟で伐倒しなければならないシーンが時折あります。
(本来は掛かり木などせずにスムーズに伐倒するべき)
掛かり木になると、その場で処理をしなければならずタイムロス。
枝の張ったヒノキの伐倒などは最たるもので
何とかしたい訳です。
林業新知識でも紹介されていましたが、
掛かり木処理にプーリーとカラビナを使用して動滑車をつくり
倍力で掛かり木を落とす方法を
Woodsman のI turn meeting へ行った方から
去年聞いて少し試していました。
引っ張り力もあり、非常に便利に思ったのですが
「設置に時間を要する事」と「引っ張り力の割にセルフジャミングプーリーの破断強度が低く、且つロープの磨耗が著しく激しい事」などあって、何か他に方法は無いかと考えていました。
方法を思いついたのは正月。
新年早々、3夜連続で伐ってはならない木を伐ってしまう悪夢で目覚めて
「カラビナだけである程度の引っ張り力は確保できるな」と。(笑)
※引っ張って来たロープにインクノット (ロープへの損傷があるため、最近はプルージックの方が良いように思います) でカラビナを固定し、一度立木に回した後で再びカラビナを通し引っ張る。
ロープのスペックは12ミリが20メートル。
一般的に出回っているオーバルタイプのカラビナではインクノットし難いのですが、プルージックノットなら支障が無い事と、
10ミリのロープに比べ手になじんで引っ張りやすいし、クレモナロープの場合ロープの縒り方も違うため強度が異なる事などあり
個人的にはこちらのスペック好んで使用しています。
セルフジャミングプーリーを使用する場合に比べ引っ張り力は落ちるし、牽引時には立木の表面をロープが滑りすぎて引きやすいポイントにロープが留まってくれないという難点もありますが、
一本あたりにかけられる時間を考えると (少なくとも日吉の場合は) これ以上の掛かり木は事故か、もしくは重機やチルホールで引っ張る手合いの物と割り切る事にしています。
最近のコメント