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そまびとたちの奮闘記

NPO法人信州そまびとクラブ。
山仕事をしながら、
林業のこれからの姿を提起します。

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誤った見積

仕事の見積ができるようになることが、一人前のプロの条件のひとつですが、未だにその能力が足りません。年に一回くらい、たいへんな見込み違いをやってしまいます。


 ここ数日、山へ向かう気力が減退気味で、現場についても今ひとつ心のエンジンの回転数が上がりません。このところ天候不良で疲れ気味だし、花粉のおかげで毎朝頭痛が続いているから、仕方ないとあきらめていましたが、ようやく「山にのまれている」ことに気づきました。
 今作業している0.24haの皆伐→地拵の現場。1~2日で伐り終わると簡単に考えていたのが、かかってみると手間のかかることがわかりました。どうもやる気が出ない最大の原因は、その見積の甘さのようです。


 一人作業は焦りは禁物。こういうときは、心にリセットをかけて、多少時間がかかっても根気よく作業を続けるしかありません。でも「のまれている」ことがわかって、一安心です。

100329jigosirae.jpg

現場は、カラマツ植林後、苗木が絶えてしまい天然生林となっている山(赤い矢印に挟まれた部分)。3割くらいがニセアカシアで、他はクルミやマユミなど。放置すればニセアカシアの良い山になりますが、畑が近くそうもいきません。所有者の意向により、皆伐して薪に出し、ミズナラを植林する予定です。私からは、再びカラマツ造林を推薦したのですが却下。「ミズナラは根を張って保全上良いから」との強い希望ですが、苗のミズナラではどうなんでしょうね。まぁ、うまく育ってくれたら、20年くらいで薪山として回せば良いかな、と思っています。

コメント

Posted by: ふるだぬき   [ 2010年4月 1日 21:25 ]

>「ミズナラは根を張って保全上良いから」
一度偏った情報が流れると、二度と元には戻らない・・という典型ですね。

クルミやマユミが生える畑に近い所・・ということは、ミズナラも最適地ではないように思います。

日本の森林所有者が山を観察せずに、情報だけで動かされ、本来技術者であるべき技術者が、ただの伐採作業員と化している現状では、「木を観て森を見る」というものは無理なのでしょうねえ。

それにしても、皆伐してナラを植えたあと、この所有者はどこまでまじめにアカシアの根絶にお金を出してくれるのでしょうか?

初代のカラマツですらこの惨状だというのに・・・。

Posted by: かなめ   [ 2010年4月 2日 07:56 ]

 資料には、単に「ミズナラ=深根性」とあり、こういう情報が一般知識として
ひとりで歩き回っているのかと思います。ところが現地を見ると0.24の中に
ミズナラは1本か2本しか育っていません。もっと辛抱強く所有者と話をすれば
よかったですね。反省しています。
 私は土の見方が飛びっきり無知なので、どうやって勉強をすれば、ともがいて
いるのですが、とにかく山を見て感じることが大事なんですよね。


 相変らず補助金だのみなのですが、近ごろ合板用に搬出したあとのハゲ山
が目だってきたので、村内で「植える」営業をしてみたいと思っていたところ、
いただいた話でした。アカシア撲滅に関しては、少なくともここに関しては、
どこまで戦えば良いのか、というのを経験しようと腹をくくっています。所有者には、
跡取りさんに年に一日か二日は手伝ってもらえると良いなと考えています。
 カラマツが絶えた経緯もよくうかがっていますので、それはまたお会いした
時にでも(と言うか、とてもネット上には書けませ~ン)。

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そまびとたちの奮闘記 「そまびと」とは「きこり」のこと。現代のそまびと=技能職員たちが起業し、模索しはじめました。

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