失われた午後
現在の作業現場、標高約1800m。車を降りてから標高差300mのところを1時間近くかけて通っています。
しっかりした事業体ならば、年間計画の中で、こんな場所は雪の無い時期に作業するよう設定するのですが、行き当たりばったりが常の要林産では、よりによってこんな時期に、こんな現場に入ります(笑)。
事件は昨日のお昼に起こりました。そろそろ午前の部を終わらせ、休憩にしようかと思っていたら、右の太腿にジットリと生暖かい感触。瞬時に「やったな~!」と思いました。
作業経験のある人ならすぐわかるあの感覚。そう、チェーンソーのオイルキャップがあいてしまい、オイルが足にかかっていたのです。しかも悪いことにキャップの紛失防止の紐は切れた状態。雪の急斜面ですから、キャップは見つかるはずもありません。残念ながら予備も持っていなかったので、作業をあきらめ下山しました。とてもじゃないけど、バックアップのチェンソーを持ち上げる根性が無かったので、仕方なくショップのある町まで下り、キャップとついでの買物を済ませました。
通うだけで1時間かかる現場。この失われた半日は痛かった...。もう二度とやるまいぞ、こんなミス。
これが問題のオイルキャップ。今日からは予備を必ず持ち歩きます
コメント
Posted by: よたろう [ 2010年2月19日 08:31 ]
おはようございます。
こちら昨夜より降雪で夕べに社長から「明日は雪なんで仕事は休み」の連絡でつい先ほど除雪が終わり朝食中です。
私も上記の件を一昨日にやりました。保守伐採(電線下の邪魔な樹木の伐採)作業時に切った木を4tユニックに乗せ、チェーンソーで細かく刻んでいたら調子が悪くなり「あれっ?」と思い見たらオイルキャップが無くなっていましたがオイルの漏れの痕の着いた木の下を掘り下げたらありました。
直前の燃料、オイル補給時にキャップの締め方が足りなかったようです。
スプロケットバーを使用している為チェーンが外れやすいので予備のチェーンキャッチャー、チェーン、プラグ、ネジ、上部カバーの留め具などは必ず持っているのですがたまにやる閉め忘れには未だに対応していなく(一年に一回はやりますね)まずいな、と思っていた矢先でした。
画像にあるハスクのヘルメットはバイザーに付ける庇部分がぶつかったショックで直ぐに外れるので私は同色のガムテープを貼り付けて紛失防止しております。
要さんの庇も付いていませんね。
Posted by: yuni [ 2010年2月19日 21:38 ]
オイルキャップ、私も何度か紛失経験ありますが、そのたびに小枝を削って「栓」をつくり、ナタで打ち込んでしのいでいます。長めにつくらないと抜けなくなって困ります。
雪の中で何か落とすと、絶対に見つかりませんから。いろんなモノの予備を持っていきたいのですが、なかなか用意周到とはいかないものですね。
Posted by: かなめ [ 2010年2月20日 18:02 ]
よたろう様
北海道の雪は手ごわそうですね。こちら(長野の川上村といいます)は、
積雪が少ないため、ドカドカ降られなければ山にたどりつくことができます。
おかげで、通年で作業できるわけですが、足はしもやけだらけです(笑)。
保守伐採をなさっているとのこと。キャップを落としたのが無限の山の中
でなくてよかったですね。それでも4tの荷台はかなり広いですから、
大変だったと思います。予備部品をかなり用心深く準備している点、見習わ
なければと思いました。
エア抜きがあるので、外圧内圧は関係ないはずなのですが、今回のキョーリツ
396(現在の一番のお気に入りです)は、オイルキャップを強く閉めると、
あける際に工具が必要になるのがイヤで、微妙な閉め加減で使っています。
これが悪くて、ビジャーとこぼしてしまうのですが、少し考えれば強く閉めるに
越したことは無い…。このあたりも私の甘いところです。
バイザーの庇部分があたる、というのははじめて聞きました。たぶん私の
作業環境には、そういう要素が少ないのでしょう。でも、毎日施業をしている
カラマツ林は、下層が豊かなので、ヤブとの戦いは日常的です。問題が
発生したら、早速ガムテープを参考にさせていただきます。
Posted by: かなめ [ 2010年2月20日 18:03 ]
yuni様
このような「手抜かり」に、「同じことをやっている」という類の
フォローをいただきますと、正直、実に気が楽になります。でもそこに
甘んじてはいけないのですよね。
今回、私もyuniさんのように手作りの蓋を考えなかったわけでは
ありませんが、何か啓示のような力を感じて、下山を即断しました。
なにせ現場がろくな場所ではないうえ、一人作業なので、何かにつけて
守りに入っているのです。
以前はもっと用心深く、予備パーツを持ち歩いていたこともあるの
ですが、どうも近ごろいけません。こういう慣れは災害の温床ですから、
山で生き続けられるように気持ちをひきしめます。