北欧での伐倒方法講習会
京都に続き、フォレストデモの取材で長野県伊那市にある上伊那森林組合さんにおじゃましました。ここでもやはり、日吉町森林組合の皆さんと同じく、現場の皆さんの技能や技術に対する強い情熱が感じられました。
インストラクターのアントンセン氏は、参加者のヘルメットについているイヤマフやバイザーの装着率の高さに、安全装備に対する意識の高さを感じたそうです。
デモが行われた伐痕その1。上は谷側、下は山側から同じものを撮影しました。さて、この意味するものは??
この伐痕で言いますと、事情があって谷側での作業ができない場合の安全な伐り方の例です。一種の追いづる伐りと考えれば良いかと思います。
次の伐痕です。3枚とも同じ伐痕で、3枚目は山側からの撮影。その画像の右上に、元を谷にして見えているのが、倒された木です。
山側にかかったかかり木を、元を谷へ滑らせて処理するやり方です。
早速体験に手を上げた若者。実は彼、私のグリーンマイスターの同期生です。この積極性がすばらしい!
追い切りを一度で済ませることのできる太さの木ですが、あえて二段階に分け、最初に入れた追いにフェリングレバー(またはクサビ)を差込み、伐倒木を常に完全なコントロール化におく方法です。
目立ての実演も、食入るように見つめる若者たちの熱気に包まれていました。
皆さん、次に現場に入る日には、必ず見たことを実験することでしょう。できることなら、その効果も確認したいものです。
参加者の情熱にも感心しましたが、今回はインストラクターであるアントンセン氏の柔軟性にも驚かされました。何と、初日に京都日吉町森組の現場で質問された内容が、すでにこの日の研修内容に活かされていたのです。まさしく氏自身が言っていた「日々ラーニング」ですね。