間伐材搬出の研究会
戦後に植林した木が育ち、収穫する時期を迎えている。とは言っても、伐って引っ張り出して運んで売るまでの手間賃と売上げの収支が、植えた頃に考えていたものとは大きく違ってしまっている...。今、日本の山の多くで見られる現象かと思います。そんな状況ですから、すべてを伐って精算し、もう一度植えようということにはなりにくく、木を間引いて(=間伐)、その分だけを売り、残りの立木をもっと時間をかけてさらに大きくする長伐期化という道が選ばれることが多いようです。ところが多くの現場で、こうした「育てる時代から伐って利用する時代」という変化に対応できない、あるいはとても手間取るという現象が起きているため、どうすれば効率的に間伐した木を売ることができるのか、ということが近ごろの山側の課題になっています。
今日参加してきた「高能率間伐材搬出システム研究会」は、そんな状況下で、手間をかけずに間伐した木を引き出し、森林所有者に木の売り上げを返している先進事例を学び、この地域に合ったシステムを構築することを目的に、長野県佐久地方事務所林務課が召集したものでした。
一番印象的だったのは、一通りの事例報告の後に、新しいシステムを模索している業者から、佐久地域高能率間伐材搬出システム開発グループ(仮称)を組織しませんか、という呼びかけがあったことです。なるほどそうすれば、一台数千万円する機械を導入するにしても、力を合わせることができるかもしれないし、なによりも一社だけではできない工夫や情報集めと、情報交換で、この地域にピッタリの仕組みを作ることができるかもしれない。
偶然にも今日は17日、当地では山の神の日です。佐久地域の山は、ちょっとおもしろいことになりそうですよ。まずは4月に行われるグループ設立準備打合せに行ってみたいと思います。