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そまびとたちの奮闘記

NPO法人信州そまびとクラブ。
山仕事をしながら、
林業のこれからの姿を提起します。

2008年11月28日

片付け

先日、重機の履帯(りたい)をはずしてしまった現場の続報です。


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 請負った作業はカラマツをすべて伐採したあとの、枝や搬出しなかった木をまとめて、現場の境界ギリギリに整理するというものです。林業の世界で地拵え(じごしらえ)と呼ばれている作業に近い内容で、本当はグラップルというハサミ状のものがついた機械が適しているのですが、悲しいことに要林産には重機がひとつもないため、お施主さんのバックホーをお借りしての作業。
 土木用のバケットで、枝をまとめつつどんどん押してゆく動作の繰り返し。途中、薪に使えそうな木があると、機械から降りて造材します。


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 けっこうな傾斜の場所もあり、機械をひっくり返さないように、かつ切り株や岩に乗り上げないようにと神経を使います。ちょっと見にくいですが、帯状にずらりと並んでいるのがまとめた枝の山です。

2008年11月20日

やってしまいました

「こういう切り株の多い現場では、気お付けなければなぁ」と思いつつ仕事をしていましたが、「ガタンッ!」…


 やってしまいました。日々重機を使いこなしている皆さんには笑われてしまいますが、施主からお借りしたバックホーのキャタピラを、切り株を避けきれずに、不注意で外してしまったのです。15時ごろ、作業は一時ストップ。重機屋さんに来てもらい、無事に元通りになったのは真っ暗闇の18時過ぎでした。ちょっとしたミスで1時間以上のロス。機械仕事にはそれなりの注意のはらいかたが必要です。

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キャタピラのリンクから出てしまっているドライブスプロケットが見えますでしょうか。こうなってしまうと、ひと仕事です


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こちらは、参考までに、反対側の正常なスプロケットの様子

2008年11月16日

浮島を納品

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ここ数日、近所の人たちは我が家の前で組み立てられ、日ごとに積み上げられてゆくイカダ状の物体に興味津々でした。


「何を作っているだい?」「そんなもん、何するだい?」

「このイカダで海外に逃げようと思って…」


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 と言うことで、小諸市というところの調整池に浮かべる、野生生物用のカラマツ材浮島18基の納品が無事終了し、昨日はその進水式でした。


 この池周辺では、高速道路建設にともない地域の自然植生保存などの活動が行われており、その様子は浅間自然環境日記『あさま』の小さな活動でご覧いただくことができます。もちろん、浮島設置もその活動のひとつです。

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クレーンで岸辺に下ろされてから連結され、設置位置までえい航されていく様子です

2008年11月12日

山村を支援する仲間たち

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東京は湯島の居酒屋でのひとこま。「上京しますので一杯やりませんか?」とお話したところ、話が盛り上がって日々山村の応援に心血を注いでいる皆さんが集まってくださいました。


  どんな組織で、どんな人が何を考え悩み、どのような仕事をしているのか、チンプンカンプンの私にとっては、こういうところでの情報収集がかかせません。何かをひとつ前に進めようとするときには、最初に大切なのが人と人の結びつきです。この夜、ホッピーの力で、人と人の和がまた広がりました。

2008年11月10日

出会い

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県警が行う山岳救助活動をフォローする、地域の救助隊スタッフの合同訓練に参加してきました。昨日は、日頃交流する機会の少ない諏訪地方の皆さんの訓練に加えていただくかたちでの参加でした。私の暮す地域は八ケ岳連峰を挟んで諏訪地方と接しているため、稜線上での遭難発生時には合同で活動する可能性もあり、日頃から親交を深めておく必要があるわけです。


 救助隊員には、同じ山つながりということで、同業者の姿がチラホラ見られます。そして昨日の訓練でも、業界人との出会いがありました。今業界がかかえている問題に、プンプンと熱いマグマをたぎらせている方で、彼の立場を考えると稀有な存在です。一昨日の晩の山小屋での懇親会では、大いに語り合いました。


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今朝起きてみると少しアバラ骨が痛い。思い出してみると、救助用ネットで吊り上げられたとき(今回は遭難者役でした)、アバラにネットがグイグイと食い込んでいたっけ…

2008年11月 5日

村の木で建てられた中学校

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業界の視察がうちの村にやってくるというので、少しだけ同行させてもらいました。佐久森林林業振興会と県の佐久地方事務所林務課普及係が主催した「低コスト林業先進事例地等(この「等」が重要)視察研修」ということで、村の木で建てられた、うちの娘も通っている中学を、木材関係者の視点で勉強させてもらいました。


 画像のビームはすっかり市民権を得たカラマツの集成材です。カラマツの普及には、こうした施設での積極的な利用が欠かせないことなのですが、大断面のものを効率的に生産するためには、村で収穫されたものであっても何百キロも離れた工場で加工しなければならないとのこと。「流域内での需要を増やすことによって、こうした負荷をなくしてゆくことがでいないか」、大きなテーマがひかえています。


 でも形而下的には、うちの娘たちはこんなに美しいディザインの中で暮すことができて、ありがたいことだなと思いました。できることなら、エコスクールという事業の意義を「建てたらおしまい」ではなく、何かのはじまりにしてゆきたい。そんなことも考えた、父兄の立場も混ぜこぜになった視察でした。


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ランチルームにモニュメント的に配置された3本の柱。中央の色白なのが大桑村からの木曽ヒノキ。両脇が根羽村の根羽スギ。どちらも「木」を地域の主力商品のひとつとして振興の戦略を進めている地域です。うちの村では、この根羽村との交流の森事業が進められています

2008年11月 3日

森林療法先進地視察

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念願かなって、ようやく森林療法先進地である長野県信濃町におじゃますることができました。


 信州そまびとクラブが今年度行っている[森林セラピー入門 連続講座]の第3回目のお手伝い(バスの運ちゃん)。きこりにとって森は日常ですが、それでもやっぱり森に癒されてきた二日間の様子をお伝えします。


 黒姫の美しい景観や森の力もさることながら、私にとっては始めてお会いする参加者とのふれあい、そして同じブログ長屋の住人であるこーりきーさんにお会いできたことが大きな糧となりました。


 今回の参加者はいずれも佐久市周辺の皆さんで、森林セラピーに関心のある人たちです。われわれ林業関係者は、こういう人たちが森の力により理解を深めて、地域の森に直接かかわったり、その活用に新たな道をつけられるよう、環境を整えてゆかなければならないのだと思います。


 こーりきーさんのお話からは、仲間や理解者の存在が「事業化」や行政への働きかけに欠かせないものであることが、痛いほど感じられました。そしてちょっと横道にそれますが、従来の林業の視点では、「伐らなければならない」としか考えられない過密林分であっても、多様性という視点から、あえて所有者に願い出て残しているという点が、たいへん印象に残っています。それからもうひとつ。おもてなしのセンスというのは、やはり適性なのだなぁとつくづく知らされた二日間でもありました。


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森に入る前のアイスブレーク。こうした手順ひとつひとつが、参加者の気持ちをほぐして、案内人への信頼や心の解放をうながします


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黒姫童話館にて Somanba meets Yamanba !

profile

そまびとたちの奮闘記 「そまびと」とは「きこり」のこと。現代のそまびと=技能職員たちが起業し、模索しはじめました。

お知らせ

要林産のホームページ somabito.jp をどんなものにしようか、現在思案中です。なにか良い案があったら、ぜひコメントに書き込んでください

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