拾得物アメリカミンクのその後
先月お伝えした、交通事故死のアメリカミンクに関する続報です。長野県環境保全研究所の哺乳類を担当している研究者あてに発送したところ、サンプルをしかるべき機関に送りDNA解析をし、頭骨は損傷がなければ標本として保存するということでした。
ふつう「キモチわるい、きたない」で終わってしまう死体ですが、目にすることが少なく、生態の観察が難しい野生動物の死体は、貴重な研究材料となる場合があります。山で働いていると、野生鳥獣に関する基礎知識や情報が欠かせないので、研究者の皆さんにはこうした情報提供を通じて、日頃からなるべくお付き合いいただくよう心がけています。
今回紹介したアメリカミンクは、毛皮生産での地域振興をねらって平成3年まで私の暮す村で養殖されていましたが、この中の逃げ出したものが、千曲川に沿って分布を拡大していると言われています。生態系への影響が懸念される外来生物。何とか分布の拡大を食い止めたいものです。