コストパフォーマンス
山仕事をする者にとって何がイヤかと言うと、笹の生い茂る斜面での作業は当地のワーストファイブに数えられるのではないでしょうか。時として人の背丈以上に伸びた笹の中での作業を強いられる場合がありますが、この笹の中での作業は、間伐の際に周辺の状況がわからずに危険であるだけでなく、ビッシリと生い茂った笹にまったく身動きがとれなくなってしまうことも珍しくありません。そして何よりもしゃくに障るのは、はきものをダメにされてしまうことです。
冬山作業では、アイスバーンでの滑落対策としてスパイクつきの長靴を多様しますが、チェンソーで刈った笹が、この安くはない長靴に刺さり穴をあけてしまうことがあります。笹の中でナタを落としたりかんぶち(斧)をなくしたり、そして極端な時には新調した長靴を、その日のうちにダメにしてしまったこともあります。笹の深い現場に当たったら最後、ただでさえ低い収入に、こうした損害が追い討ちをかけてくれます。
いちばんお気に入りだった長靴は一足1万円強です。穴があくのはいつも決まって右足の内側。
穴があいてしまったので新調した長靴。一足4千円ちょっとでした。千五百円ぐらいする足カバーも必需品です。