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そまびとたちの奮闘記

NPO法人信州そまびとクラブ。
山仕事をしながら、
林業のこれからの姿を提起します。

2008年1月30日

しゅん工

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今月7日から応援で通っている信州そまびとクラブの間伐作業の現場が、昨日しゅん工しました。林道が壊れているために長い登りがあったり、背丈以上の笹の中をころげまわったりと、けっこう難易度の高い現場でしたが、約1ヶ月のあいだ皆ケガもなく無事に作業を終えることができました。車に乗り帰路について間もなく、道路わきに私たちを見送るようにシカが座り込んでいるところに出くわしました。猟期中にこれほどの距離でも逃げないということはおかしいので、たぶん手負いなのでしょう。

 今朝からは佐久市の志賀というところで後半戦が始まります。一昨日まで氷点下14度を超える日が続いたので、もう少し穏やかな日が続くことを祈りつつ、あと15ha!無事に終えたいものです。  

2008年1月24日

コストパフォーマンス

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山仕事をする者にとって何がイヤかと言うと、笹の生い茂る斜面での作業は当地のワーストファイブに数えられるのではないでしょうか。時として人の背丈以上に伸びた笹の中での作業を強いられる場合がありますが、この笹の中での作業は、間伐の際に周辺の状況がわからずに危険であるだけでなく、ビッシリと生い茂った笹にまったく身動きがとれなくなってしまうことも珍しくありません。そして何よりもしゃくに障るのは、はきものをダメにされてしまうことです。


冬山作業では、アイスバーンでの滑落対策としてスパイクつきの長靴を多様しますが、チェンソーで刈った笹が、この安くはない長靴に刺さり穴をあけてしまうことがあります。笹の中でナタを落としたりかんぶち(斧)をなくしたり、そして極端な時には新調した長靴を、その日のうちにダメにしてしまったこともあります。笹の深い現場に当たったら最後、ただでさえ低い収入に、こうした損害が追い討ちをかけてくれます。


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いちばんお気に入りだった長靴は一足1万円強です。穴があくのはいつも決まって右足の内側。


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穴があいてしまったので新調した長靴。一足4千円ちょっとでした。千五百円ぐらいする足カバーも必需品です。


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2008年1月18日

おかげさまで満5歳

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当地では毎月17日が山の神の日であることは以前書きましたが、その中でも1月17日は、信州そまびとクラブにとって特別な日です。と言うのも、平成15年1月17日がNPO法人としての設立記念日にあたるからです。

 平成12年の11月。異なる4つの森林組合で働く技能職員が最初の会合をして依頼、紆余曲折はありましたが、法人として5年、多くの方の支援を受けてここまで歩いてくることができました。そうした支援や、日々安全に作業できることに感謝しつつ、これからの作業の安全を祈願し、十石峠の現場にある祠にお参りをしました。

2008年1月16日

かんがりや

当地では「かんがりや」と呼んでいます。どんど焼き、道祖神、1月のこの時期、日本中の田舎で都会では絶対に見ることのできない盛大な炎を見ることができます。正月よりも正月っぽくて、好きです。


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 十六日夜、かがり火の上に樅で作ったお仮屋をのせて一時に燃す。お宮はパチパチと音をたてて燃え、火の粉は中天に舞い、すさまじい火柱は冬の夜空を焦がし壮観を極める。この炎上する火に、各自書初めを棒の先につけてかざすと、紙は燃えながら高く舞い上がる。高く上がるほど手が上がる(習字がうまくなる)といわれている。
 ***以上 川上村誌民俗編より

2008年1月12日

道のありがたさ

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台風で水が集中し、1m以上の深さにえぐれてしまった林道


 そもそも私が林業に興味を持ち始めたのは環境問題からでした。それは、森の手入れをする人が減ることが、そのまま森の自然度を悪くするのではないか、という何をもって悪いと捉えるのかも考えない漠然としたものです。そして「自然を破壊する林道=悪」というイメージも強く持っていました(要するに自然と人間の関わり方をじっくり考えたことが無かったのです)。


 ところが、山仕事に就いてみると道のあることがどれほど尊いかということがわかってきます。ですから今では、前出の私の頭の中の等式は「山を壊す林道=建設担当者の思慮不足=悪」と書き直されています。私自身、まだ何も勉強していないので偉そうなことは書けないのですが、乏しい知識によれば、山とのお付き合いは水とのお付き合いであり、水の流れをどうコントロールするかというより、水にどこを通ってもらうかぐらいの謙虚さで付き合わないと良い道は入れられないように思います。


 ご覧のとおり、大金をかけて作った立派な道も、一回の台風でズタズタになってしまいます。この道が無事でさえあったら、私たちの通勤時間もどれだけ短縮されたことでしょう。大型の機械と大型のトラックで大量生産的に材木を供給する…。高規格の道を入れることはひとつの結論ではあるのでしょうが、仕組みづくりのためには、検証しなければならないことがまだたくさん残されています。

2008年1月10日

新年早々公共事業

正月から信州そまびとクラブが落札した公共事業の応援にかかりきりです。とても遠い現場なので、PCの前にゆっくり座る時間がありません。そんなわけで、ずいぶん長いあいだ書き込みをさぼってしまいました。

 
 今行なっている作業は、保安林の本数調整伐という切捨て間伐作業で、昨年の同じ時期に落札したのと同様、群馬県との県境近くの山へ登っています。昨年秋の台風で林道が壊れてしまい、車を降りてから40分近く登らなければならないため、一日にできる作業の量もかなり制限されます。毎日、ふくらはぎがパンパンになりますが、それでも今のところ雪が少なく、暖かい日が多いので、標高の高い現場(1300mぐらい)ではとても助かっています。久しぶりのグループでの作業、やっぱり仲間は良いものです。2月中旬までにあと30ha終わらせなければなりません。しばらくは通勤生活が続きます。

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提出用の写真(使用機械の写真)を撮影しているところです。電子納品になったので、写真の管理がとても楽になりました

2008年1月 2日

新しいチェンソー

皆様 旧年中はいろいろとお世話になりました。どうもありがとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。


 正月だからというわけではないのですが、新しい商売道具を2台購入しました。新車を買うと、何か気持ちまでリフレッシュされるから不思議です。これで要林産の稼動チェンソーは5台になりました。
 オレンジ色のマシン(画像上)は、これまでの常用マシンが少し重いので、遠くてたくさん歩かなければならない現場用に少しでも軽いやつをと考えて導入。ハンドルにヒーターを内蔵した寒冷地仕様です。下の小さな赤いマシンは、片手でも操作できる樹上作業用です。今年は彼らにバリバリ稼いでもらいます。


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左:新ダイワ E1227TS 排気量26.9cc 重量2.9kg(バーを除く)
  25cmカービングバー仕様

   右:共立 CSVE396H 排気量39.6cc 重量4.6kg(〃)
      ガイドバーを37cmに設定 

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そまびとたちの奮闘記 「そまびと」とは「きこり」のこと。現代のそまびと=技能職員たちが起業し、模索しはじめました。

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要林産のホームページ somabito.jp をどんなものにしようか、現在思案中です。なにか良い案があったら、ぜひコメントに書き込んでください

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