ジグザグ滑車を用いたハイリード方式集材の研修会
私たちが活動している東信地域は、もともと緩やかな傾斜の場所が多く、山から材木を出す業者はたいてい車両系集材と呼ばれる、トラクターなどで山に入り、直接材木を引き出してくる方法で生産を行っていますが、今回、そうしたトラクターなどが入ることのできない場所から、材木を運び出す方法の研修を、県が主催しました。
午前中は、「急傾斜地に対応した信州型搬出法」と、そうした搬出方法に合わせて行われる「列条間伐」という間伐方法についての講義があり、午後は、地元の森林組合が実際に行っている信州型搬出法の現場で、作業の様子や架線の設置状況を見学させてもらいました。
「日本の山は、育てる時期から伐って使う時期にシフトしつつある。だから今は育てていれば良いだけの林業から、林業本来の出して使うことに頭を切り替えなければいけない」というある参加者の言葉が印象に残っています。
列条間伐とセットで行われている、ハイリード方式の搬出風景。真ん中の黄色い機械が、タワーヤーダと言う林業用の機械(高性能林業機械と呼ばれているものの一種)です。一千万円以上する高価な機械ですが、県が推奨する「認定事業体」としての条件を整えれば、そまびとクラブでも比較的安価に借りることができるようになります。