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そまびとたちの奮闘記

NPO法人信州そまびとクラブ。
山仕事をしながら、
林業のこれからの姿を提起します。

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置賜森づくりフォーラム(2月10日)

山形県の置賜郡飯豊町(おきたまぐん いいでまち)で開催されたフォーラムに招かれ、「信州そまびとの森づくり」と題した講演をさせてもらいました。経験未熟な身で講演などとはおこがましいのですが、これも勉強の機会ということで、せっせと資料をまとめ、約1時間の発表を行いました。


 飯豊は炭生産が盛んな地域で、フォーラムに合わせて「炭品評会」も行われ、その品評会に続いて約100人の林業関係者や所有者、森林ボランティアの皆さんを対象にお話をさせてもらいました。午後からは、「森づくり部会」と「森を楽しむ部会」のふたつに分かれてのワークショップが行われ、プロ、アマ双方から活発な意見が出されていました。


 山形県では来年度から森林環境税が導入されるそうで、5億4,400万円(県民一人あたり千円)のお金が新たに森林整備のために用意されます。フォーラムが開催された山形県の置賜支庁管内だけで、11の森林ボランティアが活動をしており、事業者が行う山の手入れに加えて、こうした市民グループの活動にも、この税金が活かされる予定だそうです。

 ただでさえ事業量を確保するのに必死な森林組合などの事業体の皆さんに「ボランティアが自活できる民有林を紹介してあげてください」とお願いしてきました。


 とかく、プロは事業量や経済性のことが先にたち、どうしても新たな事業主体が生まれると「競合」ということを考えがちのようですが、私はそれは間違いだと思っています。と言うのは、今、日本の森と林業に必要なことは、ひとりでも多くの理解者を得ることであり、たとえば国産材振興ひとつとってみても、口べたな事業者に代わって、森林ボランティアの皆さんひとりひとりが声を大にしてくれことによる波及効果には計り知れないものがあると考えるからです。


 森林の公益性をとなえ、森林整備の原資を得ようとするのであれば、より積極的な市民への働きかけと理解は欠かせないものです。でも、今山で働いている人の、いったいどれだけがこうした活動を行っているでしょうか。だからこそ、より多様な主体が山に入り、プロはむしろそうした人々への支援を行うべきだと思うのです。


 だから今回の講演ではボランティアの皆さんにもお願いをしてきました、「たとえそこが伐採後に放置された山であっても、活動にあたってはいつも「そこから何かを生産できないか。何かをいただけないか」という視点を持ち続けてください」と。

コメント

Posted by: こーりきー   [ 2007年2月12日 14:45 ]

>活動にあたってはいつも「そこから何かを生産できないか。何かをいただけないか」という視点

なるほどねぇ。。

いただけないか・・・は私の言葉と一緒ですね(^^)

Posted by: かなめ   [ 2007年2月13日 05:31 ]

言葉というのは、どこで誰の気にとまるかわからないものですね。
「いただけないか」という表現には確かにある響きがありますが、しゃべった方はさほど深い思い入れと言うか、意識的には使っていませんでした。
ちょっぴり反省です。

そう言えばこの指摘で、以前自然と人間の関わりで私が苦しんでいた時に、教育テレビである哲学者が言っていた「自然からさずかる」という表現で、心が軽くなったことを思い出しました。ありがとうございます。

Posted by: こーりきー   [ 2007年2月13日 08:51 ]

それにしても・・
よく考えると
樹木の多い、またぎの里の国で
>フォーラムに招かれ、「信州そまびとの森づくり」と題した講演

とは。。
すごいことですねぇ
いよいよ
現場発の教授??
理想なんですが・・・こういう方が出てくるのが。。(^^)


Posted by: かなめ   [ 2007年2月13日 22:40 ]

>それにしても・・
>よく考えると
とは、教育テレビで見た「哲学者」の語り口そのまんまですね…。
さてはこーりきーさんも先生を良くご存知ですか??

現場発の教授にしていただくには、まだ200年ぐらい勉強しないとダメでしょうね。
今回だって、講演とはいえ、たくさんの「ためになるお話」をうかがって、メモさせていただきましたから。
とかくショボクレがちの業界にあって、「そうじゃないんですよ。自分からショボクレているだけなんですよ」と、少しでも勇気のもとを置いてくることができていれば良いのですが。

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そまびとたちの奮闘記 「そまびと」とは「きこり」のこと。現代のそまびと=技能職員たちが起業し、模索しはじめました。

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