寒さに耐え忍ぶかたち
また新しい現場(間伐)に踏み込みました。
総面積が20haと手ごわいので、今日はとにかくGPS片手に作戦を考えに行きました。
そのことについてはいずれ報告しますが、標高1600mあたりのところを歩いていて、石楠花(シャクナゲ)の群落に出会い、感動したので書いておきます。
石楠花はご覧のように葉をしおれさせるようにして、厳寒の山を常緑のまま耐え忍びます。うしろに見える緑は、アセビの群落で、こちらも同じように葉をしおれさせていました。
当然ですが、植物たちは歩くことができません。その代わり、季節の移り変わりに合わせて、体を変化させて生きているわけですが、この葉のまるまり具合を見ていたら、過酷な環境下で、人類などよりも遥か昔から様々な戦略で生き残ってきた植物たちが妙にいとおしく思えてきました。
作業がはじまれば、木々の何割かは倒され、そして春を心待ちにしている石楠花たちの何パーセントかも、下敷きになる運命です。「そんなことをいちいち考えていては仕事にはならない」のですが…。やはり自分には向かない仕事だなとつくづく思ってみたりします。