架線集材
フォーリングブロックという方式でカラマツを山から集めているところです。オペレータは私
木が(昔ほど)高く売れないということで、私たちの地域では、人工林の木を育てるために間伐を行っても、伐った木はそのまま林の中に放置することが多く(これを切り捨て間伐と言ったり、切り置き間伐と呼びます)、木がもっと大きく育って、それなりの値打ちが出るようになったら、山から出して売りましょうという作戦をとっています。
そうは言っても、戦後の拡大造林期に植えられた木は、昔ならばすべて伐って売っていた大きさに育っているので、なるべくなら引き出して使いたい(このように間伐の時に山から出てくる材木を間伐材と呼びます)。長野県でもそうした間伐材をどんどん使おうじゃないか、ということで、いろいろなところでカラマツの間伐材が使われています。
画像の現場は、日頃お世話になっている地元佐久市大沢財産区の山。ご覧のように、高く伸びているカラマツの下に、ヒノキが植えられています。ここのカラマツを間伐して引き出して売るために、架線集材という作業を行っています。
NPOを運営している人たちは、よく活動の目的をミッションと呼んでいます。そして、そまびとクラブのミッションの最初に謳われているのが
林業の当事者として、木材自給率を高めることの重要性を広く人々に知らしめ。
なので、とにかく自分たちも木を伐るだけでなく、出して売る当事者になることが設立後の最初の目標でした。そのためには機械を揃えなければなりませんが、はじめから高い林業機械を買うことはできません。そこで、手持ちの機械でできる方法として、今回はこのようなやり方を選びました。
林業の世界では、材木を収穫することを素材生産と呼んでいます。細々とではありますが、素材生産業者として産声をあげたそまびとクラブの、昨年度の生産量は96.6立方m。今年度は12月末現在で、約71立方mです。ちなみに業界の人に言ったら、笑われちゃうような数字です。