信州型ペレットストーブ
先日「冬は終わってしまった」と言いましたが、そこはそれ信州のこと、まだまだ朝晩は火の恋しい日々が続いています。そして山村起業で暖房の話となると、やはりペレットストーブをはずすことはできません(その理由はコメントの最後に…)。
参考にならないかもしれませんが、現時点での私のペレットストーブのイメージは、灯油や薪とケンカするのではなく、ペレットならではの居場所を開拓してゆくというものです。持続可能な資源を燃料とし、炎の暖かさを保ちながら、燃料の運びやすさは薪には真似のできないストーブ。燃料の加工や、炎を保つため、燃料供給に電気を必要とはしますが(ぜんまい式もあります)、燃やしているのが木である、という点はその弱点を補って余りあると考えます。言いかえれば「木を燃やすことの価値」がこのストーブの最大の強みです。
画像は、ウチの理事長宅で、04年から活躍している信州型ペレットストーブと呼ばれているもののひとつで、長野県にある(有)近藤鉄工さんが作っているものです。参考に、理事長からのレポートを抜粋して掲載しますと、
導入経費
本体365,000円+その他=約51万円
H17年度助成により、実質32万円
煙突の出し方によりパーツが増減し、工賃等も変動する。
(我が家では煙突は最小構成となっている)
ペレット
現在長野県では、上伊那森林組合と飯田で製造している。
上伊那森林組合の工場出で420円/10kg
各森林組合で購入可能。(上伊那からの運賃分多少高い450円位)
・・・実は、ここからが細かい使用感になるのですが、主観の入る部分もあるので割愛し、総合評価を載せます。
評価
正直に言えばまだ改善の余地は残っているし、
どうしても石油ストーブと比べるとめんどくささが
ある。燃料の値段は灯油との差が少なくなったが
購入先が少なく入手に手間がかかる。
しかし、温暖化防止や環境へのことを考えるとより
多くの人がペレットストーブを使ってもらうことに
は大きな意義がある。
私の評価で一番印象的なのは、人様にものを買っていただくという立場でのソフト面の進化が足りないと感じる点です。
冒頭に述べた「山村起業と言えばペレット」ですが、山村起業を考える人の多くは、既存の経済システムやらモノ優先の価値観に限界を感じている人が多いのではないかと私は勝手に思っています。そしてペレットは、今までのヒット商品のような戦略ではなく、暖房機器を製造する大手のメーカーとは異なった方法で、少しずつ社会に浸透しはじめており、いろいろな意味で隙間に入り込むような形の商品という点で、山村力の可能性を示しているように感じるので、そんなふうに述べました。ジワジワと広がるエネルギー革命。気がつくとペレット無しでは考えられない世の中になっている。最初は「隙間」と言いつつも、そんなシナリオを思い描いています。
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