安全な伐倒技術を身につけるための講習会
森林ボランティアで活動する皆さん約30人を対象に開催された講座のお手伝いをしてきました。
この講座は、よこはま里山研究所(NORA)と横浜市環境創造局の協働事業で、今回で3回目。平成18年度 横浜市・環境まちづくり協働事業の一環として行われたものです。
都市部では森林ボランティア活動が盛んだそうで、チェンソーなどを使って作業をするグループも多く、一方で、そうした地域では体系的な安全面での話しを聞く機会が少ない、ということで、プロのはしくれとして私たちに声がかかりました。
ここに至るには、当然多くの方の努力や思いやりがあったのですが、そまびとはとにかく道具を持って出かけて、みなさんに様々な体験をしていただくという役回りです。
商売で森と関わるのとは異なり、ボランティアの皆さんは問題意識を感じ、自ら行動する人たちです。そういう人たちの真剣さにふれ、いっしょに居るときの楽しさを感じると同時に「本業の自分たちがこんなことで良いのか?」と思わされることも多々あり、刺激に富む二日間でした。
仕事とは言え、3回目ともなると、遠征の機会の少ないそまびとにとって「年に一度の社員旅行」化しているという噂もチラホラ…。
変わり映えのしない内容しか用意できないのですが、3回すべてに参加して下さっている人もいます。
年々難しい伐倒を行うようになっていたり、技術的に工夫しているグループを目にすると、ボランティアとプロの境目のわかりにくさがますます深まっているように感じますが、安全確保という点で言えば、はっきりとボランティアを定義できる表現があることを今回確信しました。森林ボランティアとは「「絶対に伐らなければいけない木」の無い人々」ということにつきるのではないでしょうか。
今回の研修の詳細については、近々信州そまびとクラブのホームページの活動報告で紹介させていただく予定です。
経験をつんでいるグループの研修風景。都市の森林はこのように住宅と隣接していることも少なくないそうですが、こんな木は、地元業者にお任せするのが得策かと思います。