複層林での収穫間伐
人工林で行われる間伐の目的は大雑把に三つあります。1.木を太らせる。 2.林内を健康な状態に保つ。3.できれば切った木を金にする。
…実を言うと、この単純明快な説明を、私は林業界に就業してからの数年間受けていませんでした(その目的を簡潔に説明できない人が、木を切っていたわけです)。
そんな個人的な事情はともかくとして、民有林での収穫間伐が始まりました。現場は、そまびとクラブ設立依頼、ずっとお世話になっている佐久市の大沢財産区が管理する山です。カラマツの下にヒノキを植林した複層林と呼ばれる林で、20mぐらいの高さに育った39年生のカラマツの下で、6~8mぐらいのヒノキが育っています。
まずは林の状態を確認するために、単位面積あたりのカラマツの本数と太さ、樹高を確かめてから、目安となる間伐率を決めます。
今回は、同じ林分を二つに分け、私たち以外の業者も同じように収穫間伐を行うことになっています。小さな木の育つところに、20mぐらいの木を倒すのですから、作業の腕前に差があるとそれが見た目でわかってしまうという、こわ~い現場です。
直径巻尺を使い、木の太さを測っているところ
コメント
Posted by: せんば [ 2006年12月18日 00:14 ]
間伐の目的・・。それが説明されなかったのは、なぜでしょう。
上の方々にまったく違う目的があったのでしょうか。
森林保全と収入、どちらの利益もあるのになかなか一般の市場で回らないこと、輸入材での住宅メーカーの大量発注などの理由もあるんでしょうが、私達消費者の考え方が変わるのが1番の最短距離だと思います。
これからも、そんな私達へ情報と意識発信、よろしくお願いします。
昨日は、東京の檜原の山にて、
森林インストラクターさんのもと、
”ぶりなわ”にて木登りと枝打ち体験で全身筋肉痛のせんばより♪
Posted by: かなめ [ 2006年12月19日 20:28 ]
せんばさん
間伐の目的が説明されなかったのは、なぜなんでしょうね。私が想像するに、「林業労働力確保なんとかセンター」やら「林業労働なんとか財団」という言葉に象徴される、人間=労働力というイメージが背後にあるということではないでしょうかね。
求められるのはとにかく筋肉と体力なので、目的を説明する能力のことにまでは気がまわらないのかもしれませんね。あっ、これはあくまでも勝手な想像ですよ。
「消費者の考え方が変わる」のを待っていてはだめですよね。我々が変える(というか気付いてもらう)のです。