企業が活用する森
分収林という森林経営のやり方があります。一般的に人工林の木は植えられてから商品になるまでに多くの時間と手間がかかるので、それを単一の所有者だけが負担するのではなく、複数の者が契約を交わし、育てるための経費を負担しあって、木が収穫されて売られるときに、その負担の比率に応じた売り上げを分配する、という方法です。
今日は、国有林と分収契約を結んでいる、日本興亜損害保険という会社が開催した森林教室におじゃましてきました。長野県は富士見町。立場川キャンプ場というところから沢沿いに上った、約5haのカラマツ林が会場でした。
森は、ただ整備するだけではただ木が育つだけです。もちろんそれでも多くの生き物を育み、災害を抑え、水を蓄え、温暖化のもとになる炭酸ガスを固定するのですが、そこに人がかかわることで、もっと楽しんだり活かすことができないかと考える企業が増えています。この森では、すでに多くの福祉関係のNPOなどが木を活用したり、作業を行うことでいい汗を流し、いい笑顔をゲットしているそうです。
お昼は、地元行政の方が準備してくださったきのこ汁をごちそうになり、森の「入り口の段階」にいる参加者の皆さんから、決していつもの仲間たちからは受けることのない刺激をもらってきました。自分が林業という生業に深く関われば関わるほど、こういうところへドンドン参加しなければいけないのだと、改めて感じる一日でした。
あやしい紙芝居屋のおじさん