嘆願書
日頃からお世話になっている地元の高校から、林業も扱っている専門科(環境緑地科)が無くなると聞いて、県教委、県林務と校長先生あてに、そまびとクラブ理事長から手紙を書きました。
社会の潮流が、ようやく経済最優先への反省を呟きはじめた時代。本当ならばこれから頑張ってもらいたいところが、ジリ貧で看板をたたまなければならない…。産業だけでなく、学校でも同様のことが起こっているというのを、現実のこととして思い知らされました。
きけば、この高校では他に二つある専門科を無くすことまで決定しているとのこと。どんな大義名分があろうとも、学校にだって「運営」や「経営」を重視しなければ、やってゆけなくなってしまうという現実があるのです。
これまで、この国は経済面で世界に追いつけ追い越せの一辺倒でやってきたのではないでしょうか。そのことは、「戦後から脱する」という幻想の上に、公害 →もの余り →金余り という「成長」をリアルタイムで共有してきた世代である私自身が、理屈ぬきで感じていることです。
そのような流れのなかで、意識的にか、無意識にか、第一次産業を軽視する考え方が深く根付いてしまったように思います。そうしたことへの反省は、これから第一次産業を担う私たちがしっかりと受け止め、せっせと働くことで、システムを含めた重要性を世間に示してゆかなければなりません。言うなれば、それがポスト高度成長を担う、私たちの世代の指名なのかもしれません。
えらそうなことを書いてしまいましたが、今できることは、私たち現場の人間が粛々と木材を生産し、山を育てる。できるだけ、地域や、消費者に元気な顔を見せることなのではないでしょうか。
コメント
Posted by: somakudo [ 2006年9月11日 08:40 ]
自分の夢や将来の希望が特別無いから
とりあえず普通科にいけばいいか。
学生自身に限らず、今の社会全体がそのような風潮に
なっていないでしょうか。
より多くの学問を学び、自分自身を磨いて社会に出てみたいという
志があれば、普通科も選択の一つでしょう。
将来自分はこんな分野で仕事をしてみたい。
といった希望がある場合には、
高校の時点から専門分野を学べる事は
非常に大切なのでは?
もっとも、子供たちの夢も希望も無くして
しまっているのは私たち大人の責任ですかね。
Posted by: こーりきー [ 2006年9月11日 09:05 ]
なるほどです・・・
時々講演でもしゃべるのですが、出来れば中学生までには、取りあえず自分が何になりたいのかを見つけるべきです。
といいます・・えらそうですね・・こうして活字にすると(これからは気を付けようかな・・ハハ)
これは親も先生も意識していないとほぼ実現不可能ですよね。
そして
もし、まだ見つからない場合は、普通科でも良いのですが、今後の自分がなりたくなる職業の可能性を考えて少しでも学力の高い、良い教育をしてくれる学校へ行くべきだと。
・・夢を見せきれていないのは、我々大人のせいですよねぇ
やはり今お金を一番かけるべきは
学校教育と地域教育でしょうか。