起業から今日まで「最初の1年」その3
安全に留意さえすれば、育林作業は、たいていの人が成就できるものです。ただし、そのためには技術的な指針がきちんと提示されていることが絶対の条件になります。そして、商業ベースで(つまり単価に見合う労働力の投入で)完了させようとすると、それは並大抵の努力ではできません。
従前の林業事業体以外の者にも、公共事業としての森林整備に入札の機会を設けたという長野県の方針は、担い手づくりという点で画期的なものではありましたが、それを商業ベースにのせるためには、皆さんが未だに苦労しているようです。
本業である建設工事の量が減り、贅沢を言えずにドンドン札を入れるのですが、いざ落札してみると、どこからどう着手すれば良いのかがわからず、途方にくれてしまう。そんなところに私たちが食ってゆけるひとつのチャンスがありました。
二人の専従職員だけでこなすにはいささか広めの8haの下草刈りが、私たちの請負った最初の大きな公共事業でした。地元から通える場所ではなかったので、民宿に泊り込みになりましたが、この時、仕事があることのありがたさを痛感しました。休日には、仲間たちも応援に駆けつけてくれ、どうにか工期内で完了させることができ、この仕事を完了させたことで、もうひとつ、河川敷の草刈と伐採作業をやらせてもらうことができました。
二つの請負のおかげで、長期の研修を受けながらという無謀なスケジュールを消化しつつ、無事に一年を終えることができました。この時の経験は、いろいろな意味で、今とても大きな力となっていますので、発注してくださった業者さんには感謝しています。
ところがです。どうにか生き延びたという感覚で、喜びに満ちた正月を迎えたのもつかの間のこと、実は本当の苦労は怒涛の2年めに待っていたのでした。(2年目へつづく)
コメント
Posted by: こーりきー [ 2006年9月21日 10:32 ]
待ってました・・その3。
怒濤の
その4もとても楽しみにしています(^^)
Posted by: かなめ [ 2006年9月21日 18:41 ]
こーりきーさん、愛読していただいているようで、ありがとうございます。
いかんせん、かすれ行く記憶をたどりながら書いているもので、なかなか筆が進みません。
でも、2年目がいちばんいろいろなことがあって大変だったので、気合を入れて書きたいと思います。