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そまびとたちの奮闘記

NPO法人信州そまびとクラブ。
山仕事をしながら、
林業のこれからの姿を提起します。

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小学生といっしょに

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 11日は、プライベートで地元小学校5年生のキャンプのお供をしてきました。

 子供たちは、カレーを作ったりテントに泊まったりと、自然体験三昧でしたが、私は残念ながらハイキングのお供のみ。それでも、一時間近く上って到着した滝では、都会の暑さが嘘のような、冷蔵庫のような涼しさを味わって満足しました。


 地元小学生について歩くいちばんの下心は、写真のとおり、「山のおじさん」として、自分たちが暮らしている村の、森の様子を知ってもらうキッカケづくりです。
 山村で働き、山村で暮らしていると、仕事と私生活の境界が限りなく不明確になってくるのですが、そこがまた田舎暮らしの醍醐味です。

 
 川端下という集落の最深部にある金峰山荘から滝(唐沢の滝と呼ばれています)への登りは、早い人なら30分コース。途中、フリークライミングのゲレンデの真横を通りながら、人工林、天然林と歩いてゆきます。この日の私の役割は自然ガイドでしたが、登りから演説をしてしまうと、コースタイムがメチャクチャになってしまうので、登りはひたすら歩くことに徹しました。


 滝で子供たちと弁当を食べ、まずは沢で水棲昆虫の観察から。ルーペのついた容器に入れてジックリと見てもらうと、気持ち悪がっている子供たちも、たちまち昆虫ハンターへと変身します。私は、この虫たちが暮らしている水の尊さを伝えたかったのですが…。


 下りは、道沿いに見られる木々の皮を剥いたヤツは誰か? 鳥の声が何種類ぐらい聞こえてくるか? 最後に、炭がまの跡を前に「さて、この石は何のために積まれたのでしょうか」というクイズなどを皆で考えながら楽しく下ってきました。

 
 昭和30年代初頭までは、沢じゅうに炭焼きの入っていた村ですが、残念ながら「かま」の正体を言い当てる子供はいませんでした。そこでこのクイズは、家に帰ってから、まわりの大人と話し合ってみてください、という宿題になりました。何人ぐらいの子が、この宿題を覚えていてくれるかな??

 
 子供たちと山の中を歩くと、その貪欲な好奇心に刺激されます。その瞳は、常に発見を求めてキョロキョロとあたりを見回し、発見者は大声でアナウンスするか、あるいは即自分の世界にはまってゆき、ひととおり納得すると次なる獲物へと移ります。彼らを案内するようなフリをして、実はこちらが気づかなかったものの存在を知らせてもらっているのです。 

コメント

Posted by: まつもっちゃん   [ 2006年7月14日 21:44 ]

山の見学会、楽しそうです。プライベートでも山づくしなのですね。そんな姿は素敵です。

12日に発売されたエコロジーナウ(ソニーマガジンズ社発行)では、そまびとの皆さん、かっこよく取材されていましたね(^^)

Posted by: かなめ   [ 2006年7月15日 06:36 ]

 まつもっちゃん(さまをお付けするかどうか迷いました)。コメントをありがとうございます。
 木づかい運動の一環である、エコロジーナウが発売されたのですね。取材の際は、慣れない山をあちこち歩かせてしまい、お疲れ様でした。本の見本をお送りいただいたので、早速拝見しました。
 自分たちの運んだ木が紙となり、まつもっちゃんや、多くの方の力で、こうして本になって、再び自分たちの手に戻ってきました。
 木の行方を追いかけられることが、とても不思議に感じられます。と同時に、たいへんに張り合いのある仕事をさせていただいたことに、感謝しております。
 これからもどうぞよろしくお願いいたします。

Posted by: hideshi   [ 2006年7月15日 14:13 ]

 こんにちは。
 杉山さんのインストラクターとしての完璧な仕事ぶりが伝わってきて、悔しくなってしまいました。私も負けてはいられないと! 
 書籍も購入したいと思います!
 
 

Posted by: かなめ   [ 2006年7月16日 05:35 ]

hideshiさん、ありがとうございます。
 私はインストラクターなんて大層なものではありません。ただ、地元のきこりのおっさんとして、子供たちについて歩いているだけなんです。
 この翌日は、そまびとクラブでの東村山の小学生の、林業体験の受け入れがあり、昨日も、三鷹市の親子連れの木工体験でした。この季節になると、子供関係のイベントがメジロ押しです。
 この年になると、夜のキャンプファイヤーが眠くて辛いです(笑)。

Posted by: こーりきー   [ 2006年7月17日 11:56 ]

>プライベートで地元小学校5年生のキャンプのお供

すばらしい!!
地域の人間・・特に技を持った方と
子供達の出会いと
一緒にとにかく過ごす時間。
これは・・宝だと思います。。
いろいろな意味で。

私も小学生の学校登山にガイドで付いていきますが
一番子供達と早く仲良くなれて
みんなの顔をしっかり覚えられるし
その子の特徴もしっかり頭に入る(^^)

私の下心は・・
地元の山
毎日眺めている郷土の山に
絶対に一度は登ってもらいたい。
自分の育った町で行ったことのないところなんてないように・・・かな。

一度登ったことことは
一生忘れない。
うちのおじさんが、一度しか登ったことがないのに、黒姫山は・・・と
よく云っていたのを覚えている(^^)

そして
登った経験は
きっといつか又山に登りたいと思う・・・と
私は思う・・ハハ


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そまびとたちの奮闘記 「そまびと」とは「きこり」のこと。現代のそまびと=技能職員たちが起業し、模索しはじめました。

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