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森からの宅配便

森林に関わる仕事に就いてもうすぐ20年。日々の泣き笑いをご覧あれ!

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造材パニック

 お天気なら作業道、土が濡れていたら搬出間伐。
そんな毎日が続いています。
昨日夕方のドシャ降りで今朝の現場は水たまり。
なので搬出間伐を行いました。
材の太さにもよりますが、だいたい二人で一日10㎥前後。
この壁を越えるのはまだまだ先になりそうです。

・・・そんな先の話しより・・・
相変わらず造材が甘い。
大曲がり、ムシによる腐れ、凍レツによる割れ。
指摘を受けて気付くようじゃあ、遅いんだよなぁ。
このままトレーラーに乗っけていたのかと思うとゾッとする。
末口から見て、元口から見て、遠くから見て、近くからみて・・・
チョークでの印にチェーンソーを入れようとするのだけど
切れない。不安で、切れない。

 やっぱり3mで落としたほうが・・・
 あの凹みが気になる・・・
 元口に見えたシミは大丈夫か・・・

そして、又、振り出しに戻る。
出したい、出せない、イライラだけが募る。
フっとゴトゥを見ると、カレも元と末を行ったり来たり(苦笑)
いくつものチョークの印が、迷いに迷った痕跡。
やっと切れたかと思ったら、まさかの寸足らずで。

 『それで寸足らずかいっ!?』

思わずグラップルの中からツッコンでしまう。
イカン、イカン。 
ワタシの不安玉がゴトゥにも伝染してしまってるじゃないか。
大きく深呼吸。
 
そんな焦りを吹き飛ばしてくれる、素敵な一本に出会いました。
枝張り、樹皮の目の細かさ、そして伸び。
ナカナカここまで全てが整った直のスギには出会えません。

 『このスギでドンブリ飯一杯食べられそうよ。』

 『オレもその気持ち分かる〜!!』

と、訳の分からない会話を交わしつつ(笑)
このスギの10年先、20年先が楽しみで仕方ない。
ワタシの10年先、20年先。
安田林業の10年先、20年先。
楽しみ?
えぇ、やっぱり楽しみよ。
そう思える今日だから、明日も又頑張れるのでしょう。

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                by、ナカシマ アヤ




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森からの宅配便 西中国山地の山あい広島県廿日市市吉和で林業から木工まで、森林にどっぷりと浸かって抜け出せない毎日を送ってます。

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