いつもの流れならば、
『次の現場はここ』
と、図面を手渡され測量へ入るのですが
今回は自分達で施業地を探す所から始まりました。
一軒屋と呼ばれる地区。全体で、約130 haあります。
等高線地図をもらい、だいたいの候補地をチェック。
後はひたすら歩きまわります。
上って、下って、又上る・・・
雪や風の影響でブッ倒れている地区があったり、
樹齢の割に太りが悪く、まだ搬出出来る状態でなかったり。
ザツに負けてヤブもぐれになっていたり。
こればっかりは自分の足で確認しに行くしかありません。
今後の施業予定を立てる上で重要な情報。
・・・この辺りにしてみるかぁ・・・と決まったら
作業道をどこに入れるか、です。
これが大問題。
勿論、材を搬出するのに一番有効なラインを探すのですが
まず、土地が安定しているかどうか。が第一条件。
崩れない。崩したくない。崩すもんか。
尾根を越え、谷を越え、歩き回る事約一日半。
施業地を5カ所設定しました。
そして、社長に御登場頂き再度歩いて検証。
『コッチは、ソコの尾根を回った方が・・・。
ソレと、アノ道を結んでみよう。』
どんどん、施業地全体のイメージがわいてきます。
う〜ん、ウチラはまだまだやねぇ・・・ゴトゥと苦笑い。
どうしても道の入りやすそうなトコばかりを
考えすぎてしまい、パターン化してしまってました。
社長がおっしゃっていましたが
『サカナのホネ』
の様に路網を張り巡らせて行くそうです。
本線があって、それを中心に等高線上に脇線を入れてゆく。
万が一、ある箇所が崩壊しても
もう一方から入れるように、出入り口を一カ所にしない。
今現在、搬出出来なくても10年後・20年後をふまえて
全体をイメージする。
結局、5カ所あった予定地は2カ所の大きな施業地となりました。
入社した当初、熟練作業員の方が
『あのシイタケがある道上がった、尾根向こうのスギがな・・・』
『5年前に切ったヒノキの川はさんだ、奥にな・・・』
と、いうチンプンカンプンの言葉で通じ合っているのが
とても素敵で羨ましかった。
『アノ道がここに繋がってるんだー!!』
まだ完璧でないけれど、等高線地図持って山を歩ける様になった。
アタマの中で色んな情報のピースがはめ込まれてゆく。
パズルの完成はいったいいつだろう?
少しずつでも自分の足跡が残ってゆくコトに
とてつもない充実感を感じています。
by、ナカシマ アヤ
最近のコメント