• 山村型起業解説
  • 事業アイディア
  • インタビュー「先人に学ぶ」
  • 農山村の背景情報
  • お役立ち情報・技術
 

森からの宅配便

森林に関わる仕事に就いてもうすぐ20年。日々の泣き笑いをご覧あれ!

2009年11月27日

フォーク事情

 
 ここは木材市場か?と思う位(行った事ないけど・・・)
日に日に材が積まれて行きます。

PB270070.jpg
2カ所の搬出間伐現場(深瀬班・チームナカシマ)、
林道開設の伐開現場、一般所有山林から etc...
仕分けても、仕分けてもキリがないっ(笑)
喜ばしい事なのですが。
こんなに沢山積み上げられていても
色、カタチ、申し分ない一級品はほんの一握りです。
ナント手厳しい世界!

本日もひたすら運搬・積み降ろし作業。
よくぞフォークリストを使える様になっていた事よ・・・
と、いまさらながら思いました。
材をトラックに積み込むのは F 班長。
積み方に関して、一つ要望がありました。
この道ウン十年のベテラン班長に、
私なんかが口を挟んでイイもんだろうか?と
ちょっと悩みましたが、まぁ申してみよう。

 『・・・そうかぁ。フォークリフトで下ろすには
  そがぁに積んだらみやすいんじゃね。
  わしゃ、グラップルでしか積み降ろしした事がないけぇ
  フォークリフトがよぉ分からんのよ。
  ほいじゃ、なに?3m の材はこがぁに積んでみようか?』

・・・さすが F 班長。
この柔軟さ、一番尊敬している所です。
グラップルで積んで、トラックで運搬して、
フォークで下ろして、一連の作業全てを経験する事で
どうすれば後の作業がスムーズに進むのかが見えてきます。 
たまに、先を先を考えすぎて空回りする事もありますが(苦笑)

 まだまだ沢山の事を経験しにゃイカンなぁ〜

PB270069.jpg

      by、ナカシマ アヤ

  

2009年11月25日

バックが苦手

 ご存知の通り、基本的に林業に関わる仕事は何でもやります。
育てて、植えて、切って、出して・・・
今、一番つまずいているのは

 2t ダンプの運転!

車の運転、嫌いではないのですが決して上手な方ではない(苦笑)
ここへ来る数ヶ月前までは自信を持って、ペーパーゴールド免許。
そんなヒトが、材を積んで細い山道出て来るんだから恐ろしい
車幅イッパイ、イッパイの作業道。
積み込んで出易いように、バックで入ってゆきます。
舗装されてないゴロゴロ道をヒャーヒャー言いながら(涙)

 『 " バック " が苦手なんて、なんでそんなトコだけ
  オンナのコなんですか!?』

 『・・・そうやろぉ〜?ちょっと可愛いやろぉ〜?』

 『全く思いません。
  ちゃんと真っすぐ来て下さいよ!!』

・・・ん〜、相変わらずハッチはテゴワイなぁ。

今週はハッチが研修の為、私は深瀬班でお世話になっています。
搬出間伐現場。
まぁ、よくこんなに材が出る事!!
事務所の土場まで何往復しただろう。
先に建設会社の現場もある為、
どでかいダンプとバッタリ・・・が度々。
私が乗っていると分かると、必ず皆バックして道を譲って下さる。
・・・感謝。本当に。

 『有り難うございますっ!!』

あぁ、この笑顔。
有効期限は後何年だろうか・・・(苦笑)


      by、ナカシマ アヤ

2009年11月21日

年に一度のご挨拶

 今週木曜日、『緑のツアー』が開催されました。
職業訓練校で建築について学ぶ生徒さんが参加。
普段自分たちで使う木材が、どこからどのようにやって来るのか?

 実際に一人一本、木を切ってもらいます。
一応(?)指導者というコトで生徒9人を受け持ちました。
涼しい顔してますが、内心ヒヤヒヤ・・・
3m に造材し、人力で(これミソ!)道まで運び出し
トラックに積み込み製材所へ持って行きます。

 山から切られた注文材のほとんどは、
この湯戸産業さんで製材されます。

 『アナタと会うのは年に一回、このイベントの時じゃね。
  早いねぇ〜。あれからもう一年かい!』

この材が湯戸へ行く・・・とトラックを見送り、思うけれど
ナカナカ直接足を運ぶ機会はありません。
なのでとても楽しみにしていました。

PB190058.jpg
角材となって初めて見える、腐れや割れ。
なるほど、板にひくと使い物にならないコトがよく分かる。
本当に選木は難しい。
材の末口、元口の表面をみての判断。
腐れ、ひび割れ、虫食い etc...
数々の情報を読み取らなくてはなりません。
曲がり材は、ひいても曲がり材なんだなぁ。
せっかくのチャンスなのに
分からない事が多過ぎて、質問さえ浮かばない。
う〜ん、はがゆい・・・

 『じゃあ、又来年おいでね。』

そう、来年までにもっともっとお勉強して又来ますネ。

PB190056_1.jpg

          by、ナカシマ アヤ








2009年11月18日

昨日のコトですが・・・

 里にも雪が舞い降りました。
昨年より2日早い積雪です。
玄関を開けると、まさかの銀世界・・・
二年目の吉和生活と言え、やはり衝撃です(笑)

PB170050.jpg

まぁ、ほとんどその日中にとけてしまうのですが。

 イチ、スキー愛好家としては、待ってました!!
 イチ、現場作業員としては、勘弁してくださいよぉ〜

・・・複雑な心境です。
せめて11月一杯は心配なく現場に出たいんやけどなぁ。
雪が舞う中、今日は搬出間伐現場のお片付け。
ハッチとワタシの研修が続くため
この現場、しばし止まります。
出した材をトラックに積みながら、

 『ここに戻れるのはいつかなぁ?
  12月半ば?
  まさか春まで入れんってコトはないよなぁ〜』

まぁ、全てはお天気次第。
さきほどチラっと外に出てましたが、
峠の温度計が ー2 ℃でした。
あぁ、こうして今年も雪に埋もれて行くのね(笑)


         b y、ナカシマ アヤ



2009年11月15日

朝のミス

 今、一番気を付けようと心がけているのは

 

 「朝のミス」

 

現場までそう近くはない山中。

着いてから、アレがない。コレがないでは話になりません。

朝のミスで、その日一日台無しと言っても過言ではありません。

昨日の朝、やってしまいました・・・

(道具忘れでは無かったので仕事をする上では問題無かったのですが)

考えないように、仕事に集中しようと言い聞かせるものの

チェーンソーの燃料を補充する時、休憩中のひと時、

 

 「あぁ、すれば良かった。どうして気づけなかったんだろう。」

 

と、ずっとずっと頭の中でグルグル廻ります。

そんな気が散った状態でチェーンソーを回すのは厳禁。

とにかく今やるべきコトに集中しようと自分に言い聞かせ

いつもの2倍、3倍、肩に力が入ります。

夕方のミスなら、帰って一晩悩めば良い話。

朝のミスは、その一日本当に疲れます。

 

 「ナカシマさんがそんな顔しとると、現場が葬式のようです。」

 「水戸黄門みたいなアヤさんの笑い声、今日は一回も聞いとらん。」

 

お昼休み、熟練作業員の方達に指摘されドキッとしました。

 

 「しんどい時こそ、笑顔を絶やさない。」

 

幼少の頃から鍛えられてきたダンス生活の名残でしょうか。

いつしか私のモットーとなっていました。

歯を食いしばって、泥だらけになっていても

休憩時間位は皆と笑顔で接しよう。

自分だけでなく、周りの空気まで沈ませている事に気付き

悲しいやら、情けないやら、悔しいやら・・・

 

 チームリーダーとしての甘さ

 

何度注意されたコトか。社長も言い飽きたに違いない。

いつになったら、しっかりした仕事をこなせるようになるんだろう。

体力的にキツかった一年目。

精神的にキツい二年目。

何年か先に " あんなコトで悩んでいたよね~!"

って笑える日が来るのだろうか。

とにかく前へ、前へ、前へ・・・

 

 久しぶりの神戸帰省。

この二日間、思いっきり自分を ナカシマアヤ から解放してあげよう。

 

 

            by、ナカシマ アヤ

 

 

    

2009年11月12日

ヒトリゴト、フタリゴト

 チームナカシマの搬出間伐現場・・・
皆様の想像通り、苦戦しております(涙)
作業道も同時進行の予定でしたが、なんせ雨続き。
雨の日は絶対作業道におさわり禁止!
もれなく吉和産、こしひかりを植える路面になります。

なので、ハッチと二人で搬出・造材作業。

 まず二人で伐倒
 ある程度進んだら、私はグラップルに乗り搬出・造材
 だいぶ伐倒が進んだら、私が搬出・ハッチが造材

2倍の速度で仕事が進むと思いきや、そうはイカンのですよ。

 一人でダンプ一台。二人でもダンプ一台。

う〜ん・・・オカシイ。
なんで搬出量が同じなんだっ!?
あまりにアタマ抱える私を見かねて、
今日は社長が現場に来て下さいました。
だからと言ってアァせえコォせえ、おっしゃる訳ではありません。
いつも社長がされている
ヒトリシゴトの流れを見せて頂きました。
その流れを崩さないで、いかにフタリシゴトにもってゆくか検証。
どうやら私は " フタリ " にこだわり過ぎていた様です。

 一つの作業をフタリでするのではなく、
 二つの作業をフタリでする。

う〜ん、なるほど。

 私は下から。ハッチは上から
 出会ったところでサヨウナラ。又会う日まで
 ヒトリゴト、時々、フタリゴト

そんな作業イメージです。


 『どうだ?順調に進んどるかね?』
 
夜、F 班長から電話がありました。
毎日悶々とした顔で現場から戻るチームナカシマ(笑)

 『まぁ、始めから上手い具合には進まんけぇ〜
  ぶつかって、ぶつかって、進みんさいねぇ〜』

は〜〜い・・・


      by、ナカシマ アヤ



 

 

2009年11月10日

苗畑日記 その11

 挿し木苗のお引っ越しです。
いや〜ドキドキでした。
初めて挿した苗。ちゃんと根が出てくれているだろうか・・・

PB050033.jpg

おぉっ!!!出とるやん。
感激っ!!
・・・と、喜んでばかりもいられない。

PB050034.jpg

このように、コブ状の塊になって
全く発根していないモノも。
葉が青々しているから元気だと思ったら大間違い(涙)
土壌の肥料分の影響ではないかと
社長がおっしゃっていました。

根の張りによって、大・中・小・ちょろヒゲ・ポイっ
・・・の5種類に分類し50本ずつ束にして植え替えます。
9800本中、7800本が生き残りました。
約8割。まぁまぁ良い方の成績だそうです。

PB050032_1.jpg
 山行き苗:4895本
 挿し木苗:7800本

冬支度が終了しました。

PB050035.jpg

P.S 今日のミーティングの講師は F 先生。
    今シーズン、皆で床替え作業をしただけに
    穂木に興味津々!!
    やはりナント言っても穂木を取り、剪定する過程が
    一番重要なポイントのようです。
    訳が分からずの初苗畑。
    来年は、きっと一級品の穂木を勢揃いさせるぞっ!
    ・・・たぶん。

PB100043.jpg


      by、ナカシマ アヤ

2009年11月 7日

いざ、出陣!

 イヨイヨ今日からアノ現場が動き出しました。
そう、"プラプラプランナー" がプランに関わった搬出間伐現場。
さすがに昨晩はよく眠られなかった。
不安と、プレッシャーと、不安で・・・(苦笑)

 一日にどれだけ搬出して、何メートル道をつけて、
 何日間で全ての施行を終わらせるべきか・・・

ばっちり数字が出ています。
えぇ、こう見えて小心者なんです(自称)
二年目のまだまだ半人前、二人で進めて行くのだから
最初っからバンバンゆくとは思っていない
けど、出来るだけの数字は出したいやんっ!
二人作業とは言え、実質は一人作業。
私が搬出、ハッチが作業道担当です。

 搬出を一人作業?

えぇ、出来るんです。

 まず伐倒。今日は5本ずつ進めて行きました。
 そして、ズズズ・・・とグラップルで道に引っぱり
 長さを測り、造材。 
 グラップルの後ろにダンプを準備し、即積み込み。
 ダンプが一杯になったら土場へ移動し、積み降ろし。

さて、どこに時間がかかるでしょうか?
伐倒?材の積み降ろし?
いえいえ・・・ " 長さを計る" トコ
自分でも意外でした。
以前にもお話ししましたが、安田林業から搬出される木は
径級、材の曲がりによって行き先が異なります。
そして材価もカナリ変わってきます。
この数週間、毎日ドンドン山から運び出される材を
行き先別に選別する仕事が私の任務でした。
フォークの技術だけでなく、
どうやら少しは "選別の目" も養われたようです。

 元から4mとったら曲がりがでるなぁ・・・
 元から3m小曲がりでとって、その先を直の4mかぁ・・・
 まてよ・・・それなら径が足りひんかぁ・・・

伐倒した状態では左右の曲がりは分かっても
上下の曲がりが見えてこない。
結局、一玉目は一本ずつグラップルで持ち上げ確認するコトに。
だって、どうせ出すなら価値高く出したいもん。
う〜ん・・・時間がどんどん過ぎてゆく。
仕事終わり、事務所で社長に相談すると
やはり慣れの問題らしい。
見えないモノが見えてくる(笑)

 一日の目標搬出材積には程遠い(涙)
けど、こーしたら、あーしたらが沢山湧いて出た。
"不安" が " ワクワク感 " へと変わる瞬間です。


      by、ナカシマ アヤ



2009年11月 3日

苗畑日記 その一〇

 11月早々、寒波がやって来ましたね。
今年も残すトコ後2ヶ月!!
吉和で確実に山へ入れるのは11月いっぱい(・・・のハズ)
冬の準備、今年度中の事業、取りかかりかけた現場 etc...
カレンダーと睨めっこの毎日です。

 苗畑も冬の準備です。
『仮植』という作業。
来春山へ行く2床目(3年生)のスギ。
もうだいぶ大きくなっています。
以前にも書きましたが
苗畑のある現場は、特に積雪が深い所。
せっかく空を向いて伸びる苗が雪の重みで倒されない様
全て掘り起こし、積雪に耐えられる状態に植え替えます。

今日は皆で苗畑。
息ピッタリでドンドン掘り起こす I さんとハッチ・・・

PB020026.jpg
選別するのが私の仕事。
一本、一本、チェックし三種類に分けてゆきます。
苗の長さ、根の張り具合、幹の太さ、枯れはないか、など。
必要とあらば剪定し25本ずつ束にします。

苗をとめる F 先生。

PB020027.jpg
全部で約4800本。
山デビューまでしばしお休みです。


と、ある林業関係者の方から

 『苗畑のコトを書く、アヤさんの文章は
  どこか勢いがない!!』

と、ご指摘を受けました(笑)
チェーンソーや重機話しをしている方が生き生きしていると・・・
ははは。そうかもしれない。
それはきっと
苗畑に行くと優しい母の気持ちになるからです(大笑)
一本、一本の苗が愛おしい。
曲がったコも、根の張りが弱いコも、
わんぱくでもいい。力強く育ってくれ!!
と、思わずにいられない。
この春、自分で挿したホギなんて特にそう。
このコ達を山へ植えるまでは、何があっても死なれん・・・
本気でそう思います(笑)


      by、ナカシマ アヤ

P.S 吉和山中、初雪到来です!




profile

森からの宅配便 西中国山地の山あい広島県廿日市市吉和で林業から木工まで、森林にどっぷりと浸かって抜け出せない毎日を送ってます。

お知らせ

2009年12月

S M T W T F S
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

カテゴリー

最近のエントリー

最近のトラックバック