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森からの宅配便

森林に関わる仕事に就いてもうすぐ20年。日々の泣き笑いをご覧あれ!

2009年9月30日

土場は戦場

 『今なら重機なんでも来いっ!!』

の、先週から一転・・・すでに撃沈しています(苦笑)
今週のお題はフォークリフト。
山から出た材は、まず全て事務所前の土場に運ばれてきます。
そこでの仕事一切担うのがフォークリフト

 1、まず4t トラックから荷下ろし。
 (ちなみに私はまだ出来ません。2t トラックからが精一杯)
 2、材を4本ほどフォークに乗せて選別。
    末口に直径を書き、品質の選別
    一番神経を使います。
 3、指定の場所に移動
 (今は4つの山に分けています。)
 4、再びトラックに積み込み出発!  

今日で二日目・・・私にとって土場はまさに戦場。
去年フォークリストの免許を取得した時
自分で言うのもなんですが、かなりイケてたんですよ。
うん、今までで一番簡単な講習かも♩位思っていたのに
丸い丸太は本当にテゴワイ。
ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ・・・ヒトをバカにするなぁ!!
発狂しそうです(笑)してます(大笑)
動かんよ〜って分かっちゃいるが
イライラしすぎて思わず機械から降りて
手で押そうとするワタシ・・・情けない。

 『社長、こんなトコロで林業に行き詰まると
  思っていませんでした。』

 『早まるなぁ〜!!
  林業に行き詰まってるんじゃないっ!
  フォークに行き詰まってるだけだぁ〜!!』

はぁ〜〜今日何度目のため息だろうか。

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       by、ナカシマ アヤ

2009年9月27日

小さな自信

 ハーベスター、滞在期間が終了しました。

最終日の金曜日、なんと忙しかった事か!!
一本でも多く造材しようとドンドン材が引き出されます。
二台のグラップルで攻めてくるものだから・・・
けど、最低コレくらいは常に動かしていなければ
クロにはならないんだろうなぁ。
このハーベスター、一台2000万円以上します。
ちょっとお小遣いでは買えない・・・

もっとあぁしたら、こうしたら・・・試行錯誤の二週間でした。
常に心がけていた事は

 『頼りすぎない』

材の直径が太くなると、どうしてもツメが滑り
二度・三度材の上を機械が動く事になります。
その度に皮がむけ、傷がつく。
一玉目の一番高価なトコロ。
もしかしたら・・・という予感があれば
機械を止め、竿で長さを測りチェーンソーで造材しました。
重機乗りっぱなしで、全ての事を機械にさせてしまいがちですが

 『人間の出来ない事を機械でする。
  人の手で出来る事は人間がする。』

社長がよくおっしゃる事です。
最終的には人の目・人の手の感覚であると私も思います。


 この二週間で重機との距離がグッと縮まった気がします。
グラップルにしてもユンボにしても
なんとなく、積極的になれなかったトコがあります。
今回、とにかくハーベスターから離れるなとの指示があり
頭が痛かろうが、目眩がしようが毎日乗り続けました。
さすがに一週間を過ぎると慣れます。
あぁ、なんだ。そこまで出来なくは無いかもしれない・・・
その小さな自信が生まれた事が、本当に嬉しかった。
恐らく社長は全てお見通しだったのでしょう(笑)


 次は四国の事業体へ行くそうです。
私にとって、大きなキッカケを与えてくれたハーベスター

 『有り難う』

何度も呼びかけ姿が見えなくなるまで見送りました。

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          by、ナカシマ アヤ

2009年9月24日

避けられない話題

 秋の大型連休。
そのうち2日、結婚式に出席しました。
二組ともとても大切なお友達。
大きな壁を乗り越え、長い月日を経ての晴れ舞台。
本当に、本当に素晴らしい2日間でした。


 田舎に一人暮らし。年頃(ですよね?)独身女性。
おそらく 120% 回りの方にヤンヤ言われているハズです(笑)
勿論、その一人。

 『早よケッコンせなぁ。
  アヤさんは、チェーンソーも使えるし、重機にも乗れる。
  出来ない事は子を生む事だけじゃのぉ。』

まぁ、それに黙っている私じゃない。

 『えぇよ。分かった。
  じゃあ、ケッコンしまぁす!仕事辞めまぁす!吉和出まぁす!
  ・・・ってなってエエんやね?』

 『・・・それじゃあ、つまらんのぉ〜〜』

ほらごらんっ!
でも懲りずに毎日の様に、攻撃して来る。
きっとジィ様方、本当に心配してくれているんだろうなぁ。
だから全く悪い気はしない。
むしろ、そう言って笑える時期が華だと思う(笑)
ははは。
別に結婚したくない訳じゃない。子供が欲しく無い訳じゃない。
ただ今は、目の前のやりたい事、やるべき事に集中したい。
もしかしたら、10年・20年アッという間かもしれないなぁ。
それならそれで私は満足のゆく人生だと思う。

 『良く無いわよ〜(怒)』

真剣に顔をしかめる母が目に浮かびます・・・(苦笑)


       by、ナカシマ アヤ



2009年9月17日

あーでもない、こーでもない・・・

 ハーベスターに乗って、今日で4日目。
ようやく、作業工程の流れが見えてきました。

 昨日まではハーベスター*道上、造材・選別
      グラップル *道上下、集材・地ごしらえ

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どうも進みが悪かった。
造材はアッという間だけど、選別にかなりの時間。
なんせこのコは一本ずつしか掴めない。
ゴトゴト行ったり来たり...
う〜ん。なんかもっとスムーズなやり方があるはず。
忙しい合間をぬって
現場に来て下さる社長とあーでもない、こーでもない。

そして今日、ハーベスター*道下、集材・造材
      グラップル①*道下、二種類の選別・地ごしらえ
      グラップル②*道上、径級、品質の細かな選別
            (写真にはいませんがもう一台います)

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と、いうスタイルに落ち着きました。
ハーベスターはガンガン集めてバンバン切って
とにかく前進あるのみ。
後ろからグラップルが追いかけてきます。
昨日までのイライラがウソのように、作業が進みます。
・・・面白いっ!!

 
 起きても、寝ても頭の中はハーベスターの事ばかりでした。
やっと今夜は熟睡できそうです(笑)


       by、ナカシマ アヤ


2009年9月14日

Welcome !ハーベ star !

 予定通り、本日ハーベスターがやって来ました。
現場は先日の主伐現場。担当はチーム ナカシマ・・・
ははは・・・

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今日はとりあえず、機械操作に慣れようの日。
エンジニアの方が一人来て下さり、丁寧に御指導頂きました。
機体を動かす左右レバー操作の他にボタンは12個。

 『ツメとグラップルを閉めて、チルトダウンして〜
  あぁ、材を少し後進させてみて下さい。』

・・・ちょ〜っと、待って下さいねぇ(焦)
一つ一つ、頭で考えて指先に指令を送る不自由さ。
頭痛が、目眩が・・・(苦笑)

 お昼休憩。
目を瞑り、イメージトレーニング。
私はこれが一番重要。
いざ機械に座るとアワワワなりますが、
操作するイメージさえ出来れば
思考と動作が一体化してゆきます。

ボタン一つで勝手に枝払い、造材かと思いきやそう甘くはない。
スムーズに行く為には、ちょっとした『小業』が必要です。
特に太い木など、チェーンソーが降りるスピードより 
先に裂け始めてしまう恐れがあるので要注意!

一番難しいのは、作業の段取り。
4m材だけでも三種類に分類。その他に3m材・2m材。
後に控える岡田グラップル、
どうすればトラックに積み込み易いか。
ついつい目先の一点に集中してしまいますが、それじゃあイカン。
・・・はぁ・・・


 今言える事は今日より明日、明日より明後日!
さぁ、トイレットベーバーの芯を握りしめイメージトレーニング(笑)


        by、ナカシマ アヤ






2009年9月 7日

研修月間

 9月。社内がバタバタしています。
毎週誰かが研修で不在。
先週はハッチ、今週は社長・正木班長、
来週はゴトゥー、再来週は又ハッチ・・・
全員揃うのは10月入ってからだなぁ。

そんな訳で、私も今日から金曜日まで研修です。
 
 『林業就業者リーダー養成研修』

5つの研修科目の中、
『高性能林業機械オペレーター研修』を受講します。
昨年度の基本研修からすると
より実践的な、ワンランク上の研修・・・といった感じです。
総勢15名。
なんだか皆、出来そうオーラが出てる。
若干怖じ気づきながらも
来てしまったもん、しゃーないかと開き直る私(笑)
そんな中、農林振興センターや県の職員の方など
知った顔を見つけるとホッとするなぁ。

ハーベスター、スイングヤーダー、フォワーダーの
有名どころ三点セットを使用しての現場作業。

 『このハーベスターが来週安田林業にお邪魔しますので。
  名前書いといて頂いても結構ですよ。』

・・・(苦笑)そうか。キミが来るのか。宜しく。
機械操作ウンヌンはさておき、
どうすれば、この三点をフル活動させる事が出来るのか。
来週の搬出現場でこのハーベスターを活かせられるのか。
常に、実際吉和で動かすなら・・・とイメージを持つ事。
それが今週の目標です。
が、気付けば目先の事に精一杯で
アワワワなってるんだろうなぁ〜(苦笑)


        by、ナカシマ アヤ

2009年9月 5日

30町歩の2町

 『大体2町歩の施行地の範囲を決めてきてくれ。』

そんな仕事を依頼されました。
現場は『魚切』(ウオキリ)
その名の通り、サカナも登ってゆけない位の
険しい谷が折り重なった山です。
約40年前に造林しました。
当時は作業道などなかった為、
一時間半以上かけて現場まで通ったと聞きます。
植えてから、全く手がかけられていない山。
・・・かけられなかった山。

深瀬班長と地図、ナタを手に山へ入りました。
地図と言っても記載されている情報は等高線のみ。

 『この谷が、ここの(地図上)一番深い谷かぁ
  って事は、もうすぐ尾根が二手に分かれとるぞ・・・』

二人で地図とにらめっこ。
大分、尾根・谷で地図が読めるようになってきましたが
やはり目グルグルする(笑),,,
単純に100m登り、200m横切り、100m下ると
「2町」になるのですが、そう簡単にはゆきません。
山を横切るって、難しい。
深瀬班長曰く
 
 『等高線上に歩けはいいだけの事よ』

えぇ・・・っと、どこに線が見えるんですかっ!?
って言いたくなる位、ズンズン進んで行かれます。
経験あるのみ!だそうですが。

造林した面積は30町。
しかし、ここが造林地かと疑いたくなる程ザツが生い茂り
スギが見えない。そしてカズラまみれ。
なんとか施行してスギ山になりそうな(涙)
場所を探し、歩き回りました。

 『どれ位の広さあったと思う?』

測量図が出来上がり、社長が聞かれました。

 『ん・・・3町ちょっと位ですか?』

 『えぇトコ言っとる。3町5反じゃ。』

2町以上の施行地が確保できた事を知り、
二人でホッと一安心。

まぁ、テゴワイ間伐現場になる事間違いナシですが。
見てしまった以上、ほって逃げる訳にゆくまぁて!(吉和弁風)


        by、ナカシマ アヤ

2009年9月 1日

広葉樹あれこれ

 先週二日間、ハッチと二人で広葉樹の造材現場に入りました。

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山積みになった広葉樹。
長さ測ってバンバン切って積めば良い・・・
という訳には行きません。

『ブナと、シデと、ナラは2mで。
 スギ、ヒノキは4m。
 ミズメ、ケヤキ、ホウは2mで持ち帰り用ね。
 後の樹種はチップ用じゃけ、2m以内に切って積んどいて。
 それぞれ行き先が違うけぇ、樹種別に分けてね。』

え〜っと・・・。正直樹種の見分けが全くつきませんっ!!
山で見るように葉っぱがついていればまだしも、
枝払いされ丸太の状態でゴロゴロ横たわっていたら
もうお手上げ。

『これがシデ、こっちがナラ、あそこのがミズメで・・・』

と、説明を受けるものの頭はグチャグチャ。

『じゃぁ、後宜しく〜』

帰る社長を見送り、顔を見合わせ二人苦笑い。
・・・やるしかないよね。

 初日、撃沈でした(苦笑)
やってる作業手順は間違ってはいないのですが、
なんだかとっても効率が悪い。
やってもやっても山積み丸太が減らない。
事務所に戻ったのは薄暗くなってからでした。

 二日目、見かねた社長が作業提案を。
とにかく、重機(グラップル)と人を休ませない事。
造材現場を二カ所につくり、チップ用とその他を分けて
グラップルで並べている間にもう片方で造材する。
今度は反対・・・と追いかけっこ方式で進めました。
コレ、ホントに休めない(笑)

 
 なんとかギリギリ二日間で終わりました。
9割の段取りと1割の肉体労働。
重機を使用する現場では毎回、そう感じます。
樹種による材の固さ、香り、木屑の違い。
もっと、もっと色んな発見が出来たはずなのに、
全くもって余裕がなかった。
スギ、ヒノキだけ追っかけててもイカンなぁ。


         by、ナカシマ アヤ

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森からの宅配便 西中国山地の山あい広島県廿日市市吉和で林業から木工まで、森林にどっぷりと浸かって抜け出せない毎日を送ってます。

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