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森からの宅配便

森林に関わる仕事に就いてもうすぐ20年。日々の泣き笑いをご覧あれ!

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私なりの『林業論』

 そういえば、どうして安田林業にいるのか
まだ書いていなかったように思います。
・・・今更ですが。

 一目惚れしたんです。安田林業の山に。

訪れたのは丁度紅葉シーズン。
 
 上層部は50年生のスギ
 中層部は色とりどりに紅葉する広葉樹
 下層部は5年生のスギ

・・・あったんだ
私がずっと『あったらいいな』と思っていた山が。
鳥が鳴いて、山菜が取れて、ラズベリーがなるスギ山が。
私の密かな夢は、いつの日か
人が思い浮かべる『人工林』という心の仕切りを取り除くコト。
野鳥観察も出来き、子供が泥だらけになって遊べ、
ハイキングだって楽しめる。そして、スギを搬出する。
そんな『山』を残すんだ。

 まぁ、とは言っても。現実、現場はそんな甘くない・・・
前回載せましたが、今の間伐現場。
スギを切るより、明らかにザツ(主に広葉樹)を切る数が多い。
 
 急斜面、悪い足場。
 谷側を先に切り
 斜面を上りながら、下へ下へ切ってゆく。
 『切る』と言うより『落とす』感覚。
 この空間。このキハダは残したい。
 けど、この一本残すと後の作業が倍大変になる。
 ストンストン落とせるザツが、この一本に全てに引っかかる。
 
午後2時。
腕も足も悲鳴を上げ始める時間。
『切ってしまおうか。』
正直そう思う。
そんな時、フっと頭をよぎるのは
こないだ出会った2匹の青い鳥。
50年後、立派に成長したこのキハダにとまっている姿。

 『まだ終わらんのかぁ〜!?』
ごめんね、正木班長。
作業効率が全てで毎日をこなせない
私にはゆずれない、私なりの『林業論』があるのです。

   
      by、ナカシマ アヤ


 
 




コメント

Posted by: Tsuyoshi   [ 2009年5月29日 00:01 ]

林業って、自分の仕事の成果が明らかになるのが50年先に及ぶこともあり、必ずしも自分の目で確認することが出来ない、非常に根気のいる仕事ですよね。

自分の今日の仕事の結果、将来森がどのようになるかをイメージしながら、目の前の仕事に打ち込むというのは大変ですが素晴らしいことですね。

まったく違う業種の仕事をしている僕にも、このブログはとっても励みになります。

Posted by: アヤ   [ 2009年5月29日 22:13 ]

Tsuyoshi 兄へ


会っていなくても私の日常、全てお見通しだよね(笑)傷が耐えない私を見て,『なんで林業なの・・・』とポロリ本音をもらす母ノリコです。本当、なんでなんだろう(笑)ははは。その答えが出る事にはアヤバアさんになってる気がするよ。ははは。

Posted by: Tsuyoshi   [ 2009年5月29日 23:04 ]

アヤちゃんへ

この間、皆で集まったとき、アヤちゃんが一番キラキラしていましたよ。
いろいろ大変なことも多いでしょうが、それだけ充実した人生を送っているのかな~と感じました。
いつも遠くから応援しています。

Posted by: アヤ   [ 2009年5月31日 20:59 ]

Tsuyoshi 兄へ


キラキラじゃなくてギラギラやったかも(笑)嬉しいお言葉です。皆からのエールが今、一番私を支えてくれています。とても感謝しています。


せめて年に一度は、会いたいね。

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森からの宅配便 西中国山地の山あい広島県廿日市市吉和で林業から木工まで、森林にどっぷりと浸かって抜け出せない毎日を送ってます。

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