200分の1の想い
”女性で林業に就いている”
今までに何度か取材を受けました。
『林業』というものを取り上げて頂き、
少しでも多くの方が関心を持って下さるなら。
その一心でした。
昨日、今日とテレビ放送の撮影がありました。
『なんか、これなら、全然女性でも林業に就いて
大丈夫ですよねぇ〜!』
そう言うレポーターの横に笑顔で立つ私。
本当に自分を殴ってやりたい気持ちでした。
確かに、林業は機械化が進み
オペレーターなど女性が活躍出来る場が増えています。
やってみたいけど、どうかな?
興味があるけど、無理かな?
そんな女性がおられたら
一歩を踏み出すお手伝いは出来るかもしれない。
でも、
『さぁ、女性の皆さん!!林業はじめましょう!!』
私は、言えないです。
女性特有の体調不順。それを話せない環境
クローゼットにしまわれたままのワンピース
全て実家に置いて来たハイヒール
今まで日常だった事が日常でなくなり、
非現実的だった危険がすぐ側に感じられる毎日
生涯この地で生活して行くのだろうか?
その覚悟が出来ているのだろうか?
そんな事承知でこの世界に入ったんでしょう?
そう思われて当然です。
自分のツメの甘さ、弱さ、全てと向き合う毎日。
山への思い、林業で成し遂げたい夢などとは、
全く違う次元でもう一つの戦いが行われている気がします。
200人の女性が林業に就いておられると聞きました。
私の言ってる事がチャンチャラ可笑しいと
思われる方もいるでしょう。
林業を普及させようとしているブログで
こんな事書くのはルール違反と思いました。
が、林業新規参入者の離職率が高いのも事実。
美味しい事だけ伝えても仕方ないと、素直な気持ちを書きました。
ただ、一つ言える事が。
こんな日々の葛藤があってでも、
言葉では言えない強烈に素晴らしい瞬間
中毒に近いようなバカデカイ山の魅力
それを林業に感じるから
私はこうして、今ここにいるのです。
by、ナカシマ アヤ
コメント
Posted by: こーりきー [ 2008年12月 5日 10:08 ]
素敵ですねぇ・・・今回のブログ。
いままでで一番素敵。
そして
その通りだと思いますよ!
女性にとって楽な職業ではないと
ずっと思っています。
だからえらいなぁとも。
『かなわんなぁ』とも。ね
でも・・だからいまの環境で頑張れ
というのも
違うと思いますよ。
「変えてはならないもの」・・伝えていかなければならないもの・・
と
「変えなくてはいけないもの」・・変わらなくてはいけないもの・・
の
二つが必ずあると思います。
どの世界もですが・・長い地球の歴史の中では良いことか悪いことかはわかりませんが・・・
そこに住む生物としては
やはり変わらないといけない事ってのもいっぱいあると感じています。
(なんでも、科学の世界では時代が変わっても環境が変わっても、生き残っていけるのは強いものではなくて、変化に対応できるものだそうです)
林業の世界もだと
思います。
素晴らしい爺ちゃん達イッパイ知っています(^^)
でも・・ね
それを気づかせるのも
それを変えなきゃあいかんなぁ・・という原動力に変えていくのも
やはり・・現場で頑張る女性の姿であり
大変だけれど先駆者としての役目でもあると思います。
そして
それには仲間がいると思います。
遠くの仲間でも良いので・・。。
仲間やライバルがいるとヒトは頑張れるんです
最近
ブログでも時々書きますが
間違いなく女性の時代が来ていると思います。
旅行の行き先を考えるのも
仲間を仕切るのも
手配をするのも最近は・・学生さんだけじゃなくて、ほとんど女性の方です。これは宿業しているからよけいに思います。
そして
家を買うときの意見も
ひょっとすると車を買うときまで・・
女性の意見ではないのかなと思います。
そうなると
コンセプトを考える段階から
デザインするとき・・
作るとき・・
広告を考え作り出すとき・・
そして
バイヤーから
営業に至るまで
女性の方がいいに決まっています。
男性がダメというわけではなくて
女性の感覚を理解できなくては・・もうダメだということです。
こうやって
時代は動いていきます。
森も
入口と出口はぜったいに必要です。
何なら使ってもらえるのか?
どういうものなら?
どういうアイデアなら?
どう加工すれば?
どういう視点なら?
香り?
身体によい?
癒される?
なにかをイッパイ感じられる?
元気になれる気がする?
気をもらえるかも?
ひょっとして
人間らしくなれるのかも・・・・
・・
そして
そう言うブログになっていければいいなぁ
と
お受けしたときから
思っています(^^)
ぜひ
こういう本音・・
の意見
大事にして下さい・・ね
目をつぶっても何も生まれては来ないから。そう思うから。。
長文失礼いたしました。
Posted by: かなめ [ 2008年12月 5日 10:24 ]
とても大切なことを書いてくださいました。これは新規参入を考える人たちへの心からのメッセージ、そして我々林業現場に携わる者にとっても貴重な話題提供だと思います。
この道を歩き続けることができるのかどうか…。それはなにも性別によるハンディを感じている人だけのものではありません。また、すべてを覚悟のうえで入ってはみても、やはりそこにはさまざまな新たな壁や予想を超えた問題もあるものです。
山にあることの魅力と不安の天秤棒。それは多くのひとが持ち続けている共通のテーマなのではないでしょうか。
いろいろなことを自己に問いつつも、あまりそれにとらわれすぎないように、take it easy でいこうじゃありませんか。
山仕事をバリバリとこなしつつ、時としてワンピース、ハイヒール姿のアヤさんにもこのサイトでお会いできることを楽しみにしております。
Posted by: 山村起業編集部 [ 2008年12月 5日 15:54 ]
とてもたいせつなことを書いていただき、
ありがとうございました。
山村起業編集部です。
林業に関心を持っている人にぜひとも伝えたいことであり、
また今業界にいる人たちが心すべきことだと感じました。
なによりそのような業界で
林業普及の仕事にかかわっている私自身に
強く言葉がひびいてきました。
機会あるごとに
このようなブログがあることを
伝えなければとあらためて思いました。
本当にありがとうございました。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
Posted by: こじ [ 2008年12月 5日 20:16 ]
はじめまして。
広島市出身で岡山で3年目の林業に従事しているものです。
いつも陰ながら読ませて頂き、勝手に自分の活力にさせてもらってます(^^)
男の自分なりにナカシマさんと同じ想いを持っており、心がアツくなりました。
この場所でずっと暮らせるのか!?
この組織でずっと働けるのか!?
地元広島に帰りたいのか!?
親は!?結婚は!?
もちろん、誰にでも当てはまる普遍的なテーマであるとは思いますが、時間があればどうしても考えてしまうんです。
「自分は良い組織があればそこで働きたい」
この想いを優先課題としています。
造船業からIターンしてきた自分としては、今いる組織体制に不満を持ち、改善案や想いを文章にしては提出し、ぶつかっています。
ぶつかって駄目なら諦めではなく、価値観の違いとそう想うようにしました。ここにずっと働きたいと思える環境がないのだから仕方がない。線引きしました。
もちろん田舎ならではの周囲の人の温かさを感じ地域に溶け込みつつも、言いたい事は言いたい、やりたい事はやりたい。
そんなこんなでアツい想いを受け止めてくれる上司がいながらも、改善には中々至らないそんな状況で、やきもきしているのが現状です(TT)
もちろん、地元に帰りたいと思う時もあるし、今の組織で頑張りたいと思う時もあります。
いっその事、広島に帰った方が考えなくてもすむんじゃないか!?とか。
色んな思いが交錯しています。
しかし日本中どこに行っても、山はあり繋がっている、どこでも林業はできる。この想いが自分の心を少し軽くしてくれています。
とにかく、今は目の前にある新人教育と搬出間伐に取り組む。
こんな想いで日々過ごしています。
「変わりたい、そうしたいと」本当に想ったなら、自然に行動に出る。そんなもんだと過去の恋愛から学びました(笑)
ですんで、なるようになるんだって!!
(笑)
支離滅裂な文章でごめんなさい
m(__)m
他の地域で頑張っておられるナカシマさんには良い刺激を受けます。
お互い気楽に頑張っていきましょう!!!
追伸
今いる地域で暮らす理由として、その地域の「運命の人と出会う」。その理由が一番かな(^^)自分の場合は☆
もちろん良い人がいればですが(笑)
それでは、失礼します☆
Posted by: ナカシマ アヤ [ 2008年12月 5日 22:02 ]
こーりきーさんへ
頂いたコメント、何度も読み返しました。
林業の中で『変えてはならないもの』
『変えなくてはいけないもの』
自身の中で『変えてはならないもの』
『変えなくてはいけないもの』
グチャグチャになっている心の中を
この4つの引き出しに
少しずつ整理整頓してゆこうと思います。
素敵なキーワード、有り難うございます!
Posted by: 小森 [ 2008年12月 5日 22:06 ]
はじめまして
岐阜県でIターンで林業について6年半。なかしまさんのような声をどんどん上げていかないと、いつまで経ってもミスマッチが起こり、志破れ山を降りる人が減らないと思います。Iターンで来るということはただの転職ではありません。人生を変えるということです。
どんどん生の声を上げていってください。
Posted by: ナカシマ アヤ [ 2008年12月 5日 22:17 ]
かなめさんへ
吉和に引っ越して来てから今までの間、
常に心の糸をピンっと張った状態だったようです。
毎日の作業をこなす事に意識が偏り、
その事に気付いていませんでした。
今回の『テレビ撮影』は
ある意味、立ち止まる良いキッカケだったなぁと思っています。
せっかく大好きな山の中、理想の環境に居るのだから大きく深呼吸して
”take it easy" ですね。
Posted by: ナカシマ アヤ [ 2008年12月 5日 22:34 ]
山村起業編集部さんへ
いつもお世話になっております。
こんなに迷い、足踏み状態の私に
林業普及の為にブログを書き続ける
資格があるのだろうか?と、
正直悩みました。が、皆様からの温かいコメントを頂き
試行錯誤する、ありのままの自分を書き綴ってゆこうと
腹を決めました(笑)
これからも宜しくお願い致します。
Posted by: ナカシマ アヤ [ 2008年12月 5日 22:49 ]
こじさんへ
はじめまして、こじさん!
『同じ様な悩みを感じている。』と伺って、詰まっていたモノがスッと通りすぎた気分です。
1年目の私の悩み+組織体制の変革+後輩の指導・・・と本当に深い中で日々戦ってらっしゃるのだと、感じました。
『日本中どこに行っても、山はあり繋がってい』その言葉が私をとても勇気づけてくれました。有り難うございます。
『陰ながら・・・』などとおっしゃらず、
是非又、お話きかせて下さい!
Posted by: ナカシマ アヤ [ 2008年12月 5日 23:06 ]
小森さんへ
小森さん、はじめまして。
I ターンで林業に就かれて6年半!大先輩ですね。
なんとな〜く林業を始め、なんとな〜く
続けられている方。
志し強く林業に飛び込み、途中で辞めざるえない方。
10人いれば、10通りの人生物語がある事でしょう。その1通りとして、私の作設中、粗道記を伝えられたらと思います。
小森さんの想い、又お聞かせ願えたらと思います。
Posted by: manchan [ 2008年12月 6日 00:34 ]
はじめまして。
いつもナカシマ アヤさんのブログを拝見しております。
今回のことは「人は人、我は我なり」で良いのではないかと思います。
古今東西老若男女を問わず、仕事に誇りを持って打ち込まれている姿は魅力的ですよ。
テレビのレポーターも考えようによっては自分の仕事を精一杯努めようとしていただけだったりしていたのかも知れませんね。
まあ、ぼちぼちやりましょうよ。
Posted by: ナカシマ アヤ [ 2008年12月 6日 11:51 ]
manchan さんへ
はじめまして。manchanさん。
読んで頂き有り難うございます。
確かにテレビ側から言えば、よりインパクトのある番組作りを心掛けますもんね。
私の中の色々な要素を引き出そうとして下さっていたんだと思います。
又穏やかな毎日が戻ってきたので(?)
自分のペースを見つけ『ぼちぼち』やって行きます。