植える林業、切る林業
植樹が行われました。
総勢250名の小学生。
今日の為に、一人一人苗木をポット苗から育てて
自分の手で土を堀り、植え付けを行いました。
ミズナラ、コナラ、ヤマザクラ・・・
子供達の成長と共に大きな山へと育ってくれますように。
そして、子供達が帰った午後の作業。
搬出予定がある為、材を積んだトラックが通れる様
作業道の整備を行いました。
道上に覆い被さる木を切ってゆきます。
ミズナラ、コナラ、ヤマザクラ・・・
まさしく先程、20mも離れない斜面で
小学生達が植樹した木と同じではないですか。
『・・・何やってんだか。』
以前なら、そう感じていたに違いありません。
しかし今、少し意識の持ち方が変わってきました。
不必要なモノは切っても構わない。
そう、言っている訳ではありません。
曲がったヒノキだろうと、二股のスギだろうと、立派な広葉樹だろうと
一本の生命の重さに変わりありません。
切らなくてすむなら、勿論それに越した事はない。
ただ、山を育てる為、持続可能な森林をつくってゆく為には
材を得る以外に
『木を切る』
という行為が必要になってくるのです。
林業に従事していると言うと、
『あぁ、自然破壊してるんだ。』
そう、言われる事があります。
相手の方に悪気がある訳ではなく、本当にそう思ってらっしゃるのです。
そんな方に出会うと、正直私はシメシメと思います(笑)
未熟ながら、半年間私のやって来た事。
林業の現状。森づくりに関わる大先輩方の話をすると
ほぼ、全ての方が
『そうなんだぁ・・・。知らなかった!』
と、認識を改めて下さいます。
教育の現場、取り上げられる社会活動でも
植える・育てるという事に注目が集まりがちのように感じます。
『木を切る』という林業。
それを伝えてゆくのも、同じ位重要な事ではないでしょうか。
by、ナカシマ アヤ