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森からの宅配便

森林に関わる仕事に就いてもうすぐ20年。日々の泣き笑いをご覧あれ!

2011年5月27日

急傾斜研修

 気付けば搬出間伐を始めて早一年。
未だ、日々あ?でもない・・・こ?でもない・・・と
模索中ですが(苦笑)
少しずつ搬出量も安定してきました。
今月は4、5?/日(一人)を目標に取り組んでいます。
ただ、急傾斜地になるとガクっと数字は下がります↓
引っ張り出せど、引っ張り出せど、
材はズルズル滑り落ち
ついには遥か彼方、グラップルがかすりも出来ない谷底へと
消えてゆきます(涙)

 『どーしたもんかねぇ?』

なかなか対策が見つけられず、社長にHELP要請致しました。
いつも通り、引き出して・・・ズリ落ちて・・・を繰り返すワタシ

 『よし。ちょっと代わってみよう。』

選手交代。
同じ木を引き出しているのに、ウソのように安定して上ってくる。

 『う"?ん・・・』

グラップルの掴み方、角度のつけかた、アーム使い、、、
そして、重なった材を引き出す順番。
そうか、そうすりゃイイんだぁ。
なんか動きのレパートリーが増えてグラップルも嬉しそう(苦笑)

P5260005.jpg
 『それでもズリ落ちるなら、この方法はどうかな?』

作業道、山側の木(今後伐倒予定の木)に根付けを巻き
あらかじめワイヤーで引き出す材と?いでおきます。
グラップル持ち変えの際
離した瞬間谷底まで・・・という事態を防げます。
ヒト手間だけど、確実な方法。

P5260006.jpg
 『まぁ、この程度なら急傾斜とはいえんな(苦笑)』

って・・・そうかぁ、ワタシには十分手強かったけど
まだまだ難易度は上がって行くのね(汗)
けど、実際見せて頂いたコトでイメージが広がりました。
出来る、出来ないはおいといて・・・
いや、出来るようになる!!(笑)


       by、ナカシマ アヤ

P.S ブログがお引っ越し致します。
    新居はhttp://moritakuhaibin.blog.fc2.com/です。
    引き続きよろしくお願い致します☆

2011年5月20日

積み込む。運ぶ。積み下ろす。

 久しぶり、搬出間伐現場を離れました。
作業道作設の際に伐倒した支障木を搬出するオシゴト。
緩かった路面が固まり
ダンプ走行、問題なし!の状況との事。

 『とにかく、スゴイ道ですから・・・』

と、岡田クンにおどされ(苦笑)
ドキドキしながら現場に向かいました。

 ・・・確かにスゴイ

結構な斜度でカーブの連続。
一部、コンクリート舗装されているものの
ほとんどが川砂をひいただけの凸凹道。
アワワワ、アワワワ・・・言いながら
目的地へ到着した時は、我が運転に酔ってました(苦笑)
そして、積まれた材の多い事!!
う?ん・・・運び甲斐があるねぇ?♪
ダンプ2台。
すれ違い場所を決め、追いかけっこスタート。
何往復かすると、どこで何速に入れて
このカーブはこのラインが良くて
ここのJUMPING POINT に要注意・・・と
攻め方が見えてきます(笑)
しかし、積んでも積んでも材の山が現れる。
食べても食べても減らないソーキソバの如く・・(大好物!)
搬出間伐でもコレ位、バンバン出たら気持ち?だろうなぁ。

P5190013.jpg
結局、二人で往復する事ダンプ22台分。
一軒屋土場は未だかつてない賑わいです。
積み込みの奥深さ・魅力を再発見した一日でした。


       by、ナカシマ アヤ

2011年5月11日

『・・・生きるって大変なのよ。』

 結構、丈夫なカラダなんですよ。
風邪を引くのも年に1、2度。
この仕事に就いてから特に強くなった気がします。
・・・ただ、ブッ倒れる時は派手にやります(苦笑)
G.W最終日の5日、突然『病』はやってきました。
なんか胃がムカムカするなぁ?
から始まる事数時間、吐いて、吐いて、吐いて、吐いて・・・
血液が混じりだして、さすがにヤバいかなぁと思い
夜中に救急外来へ走りました。

即、点滴。
検査をしても食中毒なのかウイルス性のモノなのか
よく分からんと先生も首をかしげながら
点滴。又点滴。
7日の朝、ようやく治まりました。

 『どぉ??昨日より、ちぃとは楽になったぁ?』

顔見知りになった看護士さん。
ゲーゲーするワタシの背中をさすって下さった。

 『お陰様で。
  本当に普段健康で毎日を過ごせているコトが
  どんなにシアワセか身に染みました。』

そうボソっとワタシが言うと
点滴準備をして下さっていた手を止め、

 『あのね、生きるって大変なのよ。
  カラダのどこかが動かなくなっても、
  心が沈み続けていても、人は生きなくてはいけないの。
  アナタはまだ若いから分からないかもしれないケド
  生きるって、本当に大変なことなのよ。』

真っすぐな目でそうおっしゃった。
心にズキンと響きました。
きっとこの方は沢山の生と死に向き合ってきたんだろう。
だから尚更、言葉が重かった。


 昨日から続き、今日も雨。
選木中、見上げる顔に大粒の雨が容赦なく降りつける
チェーンソーの音も冴えない。
くそ?!!!
と、イライラしながらも思う。
こうやって、毎日仕事に出られる事
本当にシアワセ☆


     by、ナカシマ アヤ

 


2011年5月 1日

imagination

 朝から強い風です。
こんな日は穂木の根がとても乾きやすいので
挿す前に土を軽く湿らせる行程がプラスされます。
水路の水を小さい柄杓で何度も汲んで
大きなバケツに水を貯めようとするワタシを見て

 『ちょっと待っとれ。』

パパッと水汲み場を作ってくれました。
小屋の中に投げてあった資材を利用して。

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 穂木を挿し終えた後、上に網を被せます。
直射日光から守る為、風による乾燥を防ぐ為。
杭をうって、針金をめぐらせ、
洗濯バサミで止めてゆくのですが
今年度はちょっとcustomize...

P4300010.jpg
途中何本か竹を渡して、ヒモで縛っています。
5月、6月たまにヒョウが降ります。
その重さに被せた網がたわんで
穂木に密着してしまうコトがあります。
その防止策として。

 『ワタシもSさんみたいに、想像する仕事が
  出来るようになりたいよ。』

 『・・・年寄りをおだてなさんなっ!』

そう、苦笑いしていたけれども
心底思います。
imagination


      by、ナカシマ アヤ



2011年4月29日

あんな苗・・・こんな苗・・・

 再び今週は苗畑weekです。
 
 『小川の山桜が咲く頃・・・』

が、穂木を取る良い時期だと言われていましたが
今年はまだまだ咲く気配がない(苦笑)
ただ連休明けだと遅すぎる。
今週しかない!!と、アワワと苗畑で忙しい毎日です。

 『27日までに穂木取り・剪定を終わらせて
  28日から挿す』

というスケジュールも続く雨に悩まされ
ようやく今日から挿し始めています。
約6000本。
今年の苗畑はS先生、ワタシ、コウモト君の3名で進めていますが
昨日よりコウモト選手が風邪でお休み。
S先生とフルパワーで挿し続けました。

P4290003.jpg
 『イナゲな剪定よのぉ・・・』

S先生、苦笑い。
実はこの穂木、従業員全員で剪定を行いました。
3日程前、激しい雷雨の日があり
各々の現場で作業が難しくなった為
午後、気付けば皆苗畑☆
ありがたい・・・
S先生御指導の元、チョッキン、チョッキン
ハサミの音だけが雨の中響きます。
最初は辺りをキョロキョロしながら
それ長いっ!その切り方待った!!っと
ヤーヤー言ってたのですが
いつの間にか自分の作業に没頭。
が、いざ挿す段階になって

 『色んな穂木がありすぎて
  どの剪定が正解か分からんなったよぉ(涙)』

と、いう結果に。
来年はもっと目を光らせよう(笑)
でも枠を越えた剪定で
今まで以上のスペシャル苗が出来るかもしれない。
・・・実はちょっと楽しみです。

あんな苗・・・こんな苗・・・
いつもより賑やかな一年生です。

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     by、ナカシマ アヤ

2011年4月18日

森林整備士

 先日、森林整備士試験が行われました。
3級、2級、1級まであります。
3級の受験資格が経験年数2、5年以上。
つまりワタシと岡田氏が該当です。
試験内容は・・・

 ☆必須知識
<林業一般・安全管理・造材作業・伐採作業・森林調査 etc...>
今回は座学が行われました。

 ☆必須実技
<チェーンソー整備>
山で行うチェーンソー整備です。
分解掃除し、目立てを行う。制限時間5分です!

 ☆選択実技
<選木技術・グラップル技術・伐倒技術・フォークリフト技術>
上記項目の中から1項目。

ふ?ん。日常のコトやん・・・
と、思われるかもしれませんが
実は当たり前のコトが当たり前に出来ていなかった(苦笑)
特に、<チェーンソー整備>
普段、整備は現場から戻った後事務所で行います。
今日あったコト、明日の予定などを話しつつ
20分?30分かけて。
掃除はエアーを使用し隅々まで汚れを落とします。
そこが落とし穴でした。
本当に、『どこの汚れをなんの為に落とすのか?』を
余り意識した事がありませんでした。
なので『5分』という限定した時間の中で
『ここだけは!』という、ポイントを見つけられない。
しっかり時間オーバー(涙)

選択実技はフォークリフトで受験
『伐倒でもグラップルでもなく、なんでフォークなん!?』
ってゴトゥは首をかしげていましたが(笑)
ここでも行い改める事が。
検査内容の中に『装備』という項目があります。
『ヘルメット・手袋』
大きい声ではいえませんが、ノーヘル乗車が日常でした。
現場ではダンプ運転中までヘルメット着用なのに
土場に戻り、フォーク仕事の際はかぶっていませんでした。
イケン、イケン、イケン、、、
この日以来、心改め。
本棚でホコリをかぶっていた運転教本を再び読み返す
良いキッカケでした。


 気付かぬ内に、間違った自分ルールが出来ていたようです。
やはり『基本』は大切だなぁ?と、再認識。
あっ、結果は?
・・・二人共、無事合格です☆ 
 
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      by、ナカシマ アヤ

2011年4月15日

口も動くが手も動く!

 苗畑の床替え作業。本日全て終了しました。


 『本当に今日までに済ますたぁ?思わんかったよ。』

と、熟練作業員Sさんも苦笑い。
最後の一本を植え終わった時は、クラッとしました(笑)

今年から、苗畑もコスト計算をしてみようと思います。
重機や特別な道具を使わない、苗畑。
人件費がほとんどです。
いかに短期間で効率良く作業を進めていけるかがカギ。
今回、やってみて成果があった(であろう?)コトが二つ。

 ①作業の早い人の流れを止めないよう、フォローする

植え付ける苗は、50本ずつ束ねて水路につけてあります。
根の乾燥を防ぐため、一束植え終わる度に
『よっこらしょっ!』っと、取りに行かなくてはなりません。
Sさんの植え付け、比べモノにならない早さです。
・・・ってコトはコノ金の手を止めなければ良いのよ(笑)
自分の作業をしつつ、Sさんの手元を横目でチラチラ。
苗が無くなりそうになると、すかさず持ってゆく。
勿論、その際他の作業者分もこまめにチェック。
『アヤはいっそ、ワシを遊ばせん(苦笑)』
ってブツブツ言ってたけど。
 
 ②話しながら植えてゆく

一畝に六本の苗を植え付けます。
向かい合わせになって両側から三本ずつ植えてゆく。
Sさんはナカナカの話し好き。
話し出したら止まらないケド、手の動きも止まらない。
ならば、会話を続ける事でスピードに着いて行けるのでは?
・・・と、考えました(笑)
うん、うん、、、と相づちをうつものの、必死!!
『アンタ、早なったなぁ。一列ワシに着いてきたぁや!』
・・・狙い通り(笑)

 
"苗畑はおそらく赤字。" 社長はそうおっしゃっていました。
ず?っと、ず?っと、この状態が続くと
いつか、自家用苗が作れなくなる日が来るかもしれない。
それは絶対に避けたい。
2年前、苗畑に関わり出してから 
八郎スギに対する想いが本当に強くなりました。
皆、そう言います。
末永く苗畑を運営してゆくためにも
今からコソコソコスト管理(笑)

P4150016.jpgのサムネール画像

      by、ナカシマ アヤ

2011年4月13日

苗畑にて

社長と熟練作業員Sさんの、今朝の会話・・・
 
 『苗畑どんな?後何日位で終わりそう?』

 『まぁ・・・、まだしばらくかかるよ。』

 『もう少し人数入れて今週中にめどつかんかねぇ?』

 『そがぁなコトにはならんよ。苗畑は人がダーっと入って
  ダーっと終わる仕事じゃないんじゃけぇ!!』

今週から苗畑が始まっています。
Sさんとワタシ、コウモト君の3名で進めています。
まずは床替え作業。
苗床をつくり、肥料を巻き、苗を根切りし、植え付ける・・・
約13000本。とにかく時間との戦い。
春は雪おこし、植え付け、苗畑・・・と期限付きの仕事が多い!
さらに現在、けっこうな注文材が入り
来週あたまにグラップルのデモ機がくる・・・
という密なスケジュール。
なんとか今週中に苗畑を終わらせたい、、、終わらせなければ!
と思うのは、正直社長だけではありません(苦笑)
しかしSさん。
苗畑にあまり大勢の人員を配置する事を快く思っていない。
確かに、苗畑は少し特殊な仕事です。
『今日挿す分の畑をその日につくる』が鉄則。
そして作業員の慣れ・技術で苗の善し悪しを変えるのも事実。
コトリ・・・コトリ・・・
慣れたモノ達だけでこなしてゆく仕事なのかもしれませんが
そうも言ってられん!!

 『・・・根切り、手伝ってもらったらどうですか?』

Sさんをチラチラみながら静かに発言。
この根切りさえドンドコ流れれば、上手く進むような気がする。
岡田グループにHELP要請しました。

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 ☆本日、床替え本数3600本。かなりイイ数字です☆

『アヤさん。社長に今日は人を回してくれて有り難うって
 ワシが礼を言っとったって伝えといてくれ。』
 
と言い残し、Sさんは帰ってゆきました(笑)
スぺシャリティーも必要だけど、それ以上に
皆で知識の共有をする事が大事だと思います。
初めての人達が関わることで
100%の苗は出来ないかもしれないけれど
今はそれでいいと思う。
その失敗を来年に繋げば良い話しだし、
色々アドバイスをして頂ける、熟練作業員の方がいる
『今』だからこそ。

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     by、ナカシマ アヤ
 




2011年4月 8日

そろそろふきのとう

  アワワ、アワワ・・・と毎日が過ぎて行きます。
新年度が始まり早一週間ですね。
班編成が変わりました。
ワタシ、ゴトゥの2人班から
二年生のコウモト、アカホリが加わり
4人体制でのスタートです。
大きく変わったのは
搬出間伐と作業道作設を同時進行で動かす点。
ゴトゥが作業道作設担当です。
今年度予定の新設作業道は3000m・・・昨年度の倍です!
そして搬出間伐面積は20ha・・・OH!!
素材生産量も約500? UP の計画です。
キャー!!!

 二年生のアカホリ君と2人で搬出間伐中。
カレにとっては初めての搬出作業。
ワタシが一年じっくり進んできたように
色々なコトを丁寧に伝えてゆきたい・・・トコなのですが
急ぎの注文材・7?。
とにかくこれが揃うまではしっかり着いて来てね、、、
と、始まって早々アクセル全開(笑)
勿論安全第一ですよ☆
2?3日アタフタしていたものの、勘の良いカレは
どんどん吸収していってくれています。
この説明下手のワタシから(苦笑)
素晴らしい!


勿論ワタシも未だ模索中です。
?当りの搬出経費、たちまち後¥1000下げたい。
いかにグラップルの稼働時間を増やすかが、もっぱらの課題。
機械を遊ばせない・・・人を遊ばせない・・・
三歩先、四歩先を考えすぎて一歩先を見失わないコト(笑)
 
 『木材生産の向上はあくまでも目的を達成する為の目標ぞ。
  目的を見失うなよ。』

そう、間伐は『持続可能な森林づくり』の為の過程。
『出す』コトが目的ではない。
残す山がエェ山でないと意味がないものね。
社長のこの言葉を肝に銘じ、今年度もご安全に。


       by、ナカシマ アヤ


2011年3月29日

石の上にも3年

 ついに『今日』が来ました。
林業に就いて、丸3年・・・
2009年・3月29日が現場デビューの日でした。

 3年は頑張ろう。

そう心に決めてワタシは林業に飛び込みました。
神戸の某ホテルで料理長をしている友人が
ワタシを送り出す時にくれた言葉。

 『<3日・3年・3ヶ月>って言葉があるんや。
  仕事が合わんかったヤツは3日で辞める。
  慣れてきた頃に、自分はもっと出来る能力があると錯覚して
  職場に不満を持ち出したヤツは3ヶ月で辞める。
  3年続いたヤツは・・・ホンモンや。』

 とりあえず、3年は頑張る。

両親にもそう言って、神戸を出ました。
・・・で、3年。

長かった?短かった?
・・・長かった・・・なぁ。
正直、『まだ3年かぁ?。』という気分です。
もうずっと前から林業に関わっている気がする。
7?8年、吉和に住んでいる気がする。
一日、一年はアッという間に過ぎて行くのに不思議ですね。

新しい事を始める時は、なんだってエネルギーが必要ですが
この3年は、ほんと毎日がエネルギーの塊でした。
しんどすぎて、山で一人叫んだ事もあったけれど(笑)
新鮮な気持ちで真っ向から挑んでゆく。毎朝、ただそれだけ。

 やっぱり、ワタシは林業がホンモンだと思う。

出会った人、誰一人欠けていても今のワタシはなかったな。
ただ、ただ、皆に感謝。
そしてこの『ブログ』も大きな支えでした。
PCから聞こえる応援が、これほど自分の活力になるなんて!
本当に本当に有り難うございました。

 もう3年、まだ3年。

きっと、今スタートしたばかり


        by、ナカシマ アヤ



2011年3月26日

ワタシの愛用品 ①

 昨日、来年度入社の方が事務所に来られました。
皆、そうだったように林業未経験者の方。
広島の方ですが来週、吉和に引っ越して来られます。
手短かに社長から紹介を頂き

 『まぁ、色々準備するもんを教えちゃってくれぇや。』

とのコト。
そうね・・・とりあえず何がいるかね・・・
地下足袋、長靴、脚絆、雨具、リュック、手袋、ヤッケ、
五本指靴下、腰袋、クマ鈴 etc...
でるわ、でるわ(笑)
改めて、林業アイテム(?)の多さにビックリです。
ただ、どれも使用してみて自分にあった一品を
探して行かなければなりません。
リュック一つにしても、
その人それぞれ使い易い大きさは異なり
安いモノを買い替えながら使用するか
少々高価でも丈夫なモノを長く使用するか。
2年目位でようやく身の回りがキチンと揃った気がします。
まぁ、未だ『雨具』はコレッ!という品がなく捜索中ですが・・・


 ・・・前置きが長くなりましたが、
ちょっと便利なワタシの愛用品を紹介したいと思います(笑)
コレ、なんだか分かります?

P3260006.jpg
携帯用ゴミ入れです。非常に汚れててお見苦しいですが(苦笑)
中にシリコン製の内袋(写真右側の紫のモノです)を入れ使用。
取り外し出来るのでジャブジャブ洗える。
手のひらサイズでリュックの中に引っ掛けて使用しています。
もともとは小さい子供のいるお母さん用に開発されたモノだそう。
結構ねぇ、山でゴミって出るんですよ。
お菓子のクズ、ティッシュ、etc...
どれもこれも小さいモノなので
パッとどこかに入れてしまいがちですが
お陰で色んなポッケからゴミが出て来る(笑)
これを使い始めてから、洗濯後のティッシュ攻撃に
泣く事は無くなりました。

どうしても無くてはならないモノじゃないけど
ちょっとした一品を
シリーズで(又出た!!)お伝えして行きます。


        by、ナカシマ アヤ





2011年3月17日

お久しぶりです、保育間伐。

 昨日から黙々と雪が降り続き、
今朝窓を開けると、見慣れた雪景色が・・・
やっと作業道の雪がボチボチとけ始めて
月曜日から搬出に入れていたのにぃ?(涙)
吉和、3月。振り出しへ戻る。

なもんで、今日は岡田班と共に吉和を下り
下界の現場へと向かいました。
もちろん、雪はない。
梅が咲いてますよ・・・ははは。

 施業地1,9 ha・ヒノキ・保育間伐
なんと、一年以上ぶりの保育間伐です。
『ワタシ、戦力にはならんからねぇ?・・・』
と、岡田君に弱気発言をしつつ現場へ。
そんなに距離は無いのだけど、
急斜面を一気に登る。
前を行くゴトゥの背中がみるみる離れてく。
ゼ?、ゼ?、ゼ?・・・情けない(涙)
そういや、荷物を一切合切背負って山登るのも久しぶり。
イケン・・・登れんくなっとる。こりゃ、イケン・・・

遅れをとりつつ、現場へ到着。
さぁ、作業開始!
チェーンソーは毎日使用しているはずなのに
な?んか、思ってた通り(!?)はかどらない。
リズムがつかめんと言うか、スピードに乗らないと言うか。
ぎこちない!!(笑)
足がつる、腕がだるい、そしてよく転ける。
ただ、二年前に比べ選木は早くなったなぁ。
搬出間伐を通して『残したい木』が
以前より明確になったからでしょうか。
そしてがむしゃらに伐ってた頃よりズルくなった(苦笑)
先、ここ済ます?後登る?どっち楽?
いかにこの範囲、楽に伐るかにアタマを捻る・・・ははは。

 久しぶりに感じる間伐後に吹き抜ける風
 帰り道、何度も明るくなった林内を振り返る
 独特の達成感

今日出た材を見て、にんまりするのとは
又違った喜びがあります。
はい、明日はもっと。今日よりもっと。


       by、ナカシマ アヤ

2011年3月 8日

本業開始!

 3月8日・・・例年より約15日遅れて
ようやく本業へ復帰です。
ただ、ニクいコトにまだ山は雪です(苦笑)
数週間前から社長が本線を除雪して下さっていたので
搬出現場まで軽バンで入る事が出来ます(感謝!!)
が、作業道は全くの手付かず。
本日は除雪作業に取りかかりました。

 『・・・グラップルって上の現場よね!?』

そうよ、確か冬前に小丸太を集め歩いて移動させていたのよ。
下ろしときゃよかったぁ?(涙)
さすがに上までは除雪してないぞ・・・と社長も苦笑い。
大切な、大切な、相棒・SH75!!
スコップ片手に救出に向かいました。
坂の上り始めは意外と積雪が少なく、スッス進んだのですが
だんだん、ヒザの高さを越え始め
長靴が雪に埋まり込み
足だけがスポンッスポンッ抜けて進みゃ?せん!!
ハッと横を見れば、テケテテテ・・・と歩く
小動物の軽やかな足跡が。
・・・くそ、負きゃ?せんぞ!!

P3080021.jpg
グラップルの姿が見えた時の嬉しかった事といったら。
へっへ?ん。帰り道はコワくないも?ん♪
ハイドバンでザバザバ除雪しながら、前進あるのみ。
簡単そうに思ってましたが、コレが結構難しんですよ。
1cmでも深く雪は削りたいのだけど、
下の作業道まで削ってしまうのは勿論避けたい。
雪が積もると平らに見えますが、起伏ある作業道。
常にハイドバンの高さを微調整しながら慎重に、慎重に。

P3080025.jpg 丸1日がかりで、作業道と土場の除雪が完了しました。
フォワーダーを使えば、なんとか明日から出せそうな。
一安心です。

 あのね、スギの根元はポッコリ雪が溶けているんですよ。
体温・・・樹温?(笑)
思わずギュッと抱きしめたくなります。

P3080022.jpg
        by、ナカシマ アヤ

2011年2月17日

本格!雪国生活(苦笑)

 いや?・・・本当にこの冬はよく降りますね。
鳥取、島根の豪雪っぷりを
TVや新聞で見られた方も多いと思いますが、
ここ、吉和も負けちゃいません(笑)

イチ、スキーを愛するモノとしては
最高のシーズンですが
住むモノとしては・・・たまらん!!
除雪車の音で目が覚めて
あぁ、今朝も雪かきかぁ?と布団の中でブ?たれ
毛布にくるまったまま、
ズルズルとストーブのスイッチを入れにゆくと
部屋の中が零下・・・
台所の流しに水を入れて置いていたコップ、お釜が
カキンコキン。
冷蔵庫を開けると、なんともなまぬる?い風。
買ったみかん、冷蔵庫で保管しないと
冷凍みかんに近づいてゆきます。

まぁ、一番困ったのは水道管が凍った事。
オールナイト勤務明け、クタクタで帰宅すると
蛇口という蛇口全て、モノ言わぬ。
凍結防止にチョロチョロ水は出しておくものよ・・・
と、咎められそうですが(苦笑)
でも、まさか全て凍るとは!!
幸い、お向かいさん宅の水道は生きていたので
ありったけのベットボトル、ポリタンクに水を頂いた。
台所も、洗面所も、お風呂も、トイレも、丸二日断水(涙)
さすがに辛かったなぁ。
トイレ、一回流すのが惜しかった・・・
水が出るまで、神戸に帰ってやろうかと一瞬思ったけど
回りの方々の温かさと、最高のゲレンデに支えられ
無事、乗り切る事が出来ました(笑)


 来週20日から、山へ復帰予定でしたが
まだまだ雪深いので来月8日まで延期となりました。
ゲレンデは溶けてもらっちゃ困るけど
・・・やっぱり溶けてもらわないともっと困る。
大きい声じゃ言えないケド
今日の雨にちょっとホッとしています。

P2170017.jpg

      by、ナカシマ アヤ

2011年2月 1日

修了証書

 昨日、『緑の雇用担い手研修』の閉講式がありました。
技術高度化研修、終了。改めて数えてみると全18日間!
そんなにあったんだ。

 研修中、講師の方に言われました。

『キミは特に、首から上で林業する事を考えなさい。』

最初は意味が分からずその言葉がノドに詰まっていましたが
年度終わりにて、ようやく理解が出来てきました。
林業は本当に頭脳仕事。

研修プログラムとしても行いましたが、危険予知訓練。
重要です。
『現場で経験を積む』だけで
事故を減らせるワケではないんだなぁ。
『たまたま』『偶然』そうやって片付けられる事故でも
突き詰めてゆけば
本当に小さなウッカリ、思い込みが重なって起きてしまったものが
多い様に思います。
風倒木、曲がり木処理についても然り。
 
 『まぁ、こうなるだろうから刃を入れてみようか。』

じゃ、ダメ。
まずは、じっくりその木を、回りを見て
チルホールはいらないのか?こっちに倒れた場合の退避場所は?
滑り落ちてはこないだろうか?
一つの思い込みだけで行動に起こさない事。
とにかく考えられる全ての予測を立ててから行動する。
恐らく時間にして、長くて2?3分。
かかり木処理にアタマを悩ます事を考えると
この時間をケチるのはなんとももったいない!
・・・って思えるようになりました。
『勢い・突っ走り』が得意分野のワタシでも(苦笑)


  今後は地域林業の担い手として
  活躍されることを期待します。


そう書かれた修了証書は
両手にズッシリくる、重みある一枚でした。


      by、ナカシマ アヤ

2010年12月21日

他人の評価

 他人の評価って大事なんだなぁ?
って、最近思うようになりました。

 『他人が笑おうが笑うまいが、
  自分の歌を歌えばいいんだよ。』

昔から岡本太郎さんのこの言葉が好きで
何かと折れそうになると、強くココロに思っていました。
この一年、『自分の歌』だけでは支えきれない、
『突風』にあおられる事が多々ありました(苦笑)
ボキっていってしまいそうな時
支柱となり、ワタシを立たせてくれたのは
まわりの方々。
両親であり、仕事仲間であり、友人であり、趣味仲間であり、
そして、社長であり。

秋頃から視察に同行させて頂いたこと。
そして、案内を任されたこと。
大きな支えでした。
日々の搬出量、コスト、進行状況・・・
やはり、数字に追われていたのは事実です。
目の前の作業にばかりとらわれがちでした。
そもそも、なんの為の搬出か?
なんの為の道づくりなのか?
なんの為の山づくりなのか?
なんで安田林業なのか?
なんで林業なのか・・・

そんな原点を改めて深く考えました。
今更?・・・今だからこそだと思います。


 この一年、社長不在の日が本当に多かった。
一ヶ月の三分の一おられない月もありました。
ワタシ、岡田君にとってはかなりのプレッシャーでした。
とにかく、自分達で現場を回して行かなければ。
明日・明後日・一週間先を見据えるようになりましたし
自然と三班、全ての状況を皆が共有し合えるようになりました。
勿論、いつでも何かあれば社長に指示をあおげる
連絡体制が出来ていたからこそですが。
『任せられている。』という評価が
個々の意識を高めていったと思います。
まだまだ『社長?(涙)』の電話はなくなりませんが、
やはり安心して、出張に出て頂きたい(笑)
もしかして、社長に取っては
『カケ』の一年だったかもしれないなぁ?


 2010年、怪我なく現場作業を終えられた事に感謝


     by、ナカシマ アヤ

2010年12月15日

小丸太危機一髪!

 しかし寒い一日でした。
朝、起きると部屋が2度。
きたで?天然冷蔵庫(笑)

昨晩、小丸太の注文が入ったと
社長から連絡を頂きました。
待ってました?♪

 径 12cm?16cm 長さ 2、7m 127本
 径  9cm?13cm 長さ 2、4m 110本

な、なかなかテゴワイ・・・
12cm?16cmは持ち帰りしていましたが
8cm?10cmの小丸太はまだ山に居る・・・よね!?
急げ、ゴトゥー!!
雪がチラチラ・・・
今ならまだ間に合う。
おそらく、この雪は積もり出したら一瞬で銀世界。
今直ぐ発掘すべし。
現場へ直行。
風が強いのが幸いして思ったより積もっていません。
おぉ、おぉ、よくぞ待っていてくれた。
この8cmの小丸太達、ちゃんとヒノメを見る日が来るのか?
と、何度思った事か。
あぁ、取っててよかった。
コトコト歩いて集める事ダンプに4台分(約10?)
実はまだありました(苦笑)
が、雪がヒドくなってきたのでそそくさと退散。
ひゃぁ?ヤレヤレ一安心。

午後は事務所土場にて造材作業。
しかし雪が(涙)
造材の印を付けたトコからガンガン積もって
チョークの線が見えん。
やれん事です。
けど、待ちに待った小丸太の注文。
今日中に全部揃えるよぉ?
・・・揃えたよぉ?(笑)
めでたし、めでたし。


      by、ナカシマ アヤ

2010年12月 9日

里に雪が来ました。

 いつ来るか・・・いつ来るか・・・と
12月に入ると、起きてまず玄関を開けます。
あぁ?、良かった。今日も現場へ入れるね。
と、準備に取りかかる・・・のですが、
ついに今日、『来て』しまいました(苦笑)

 『あ"・・・雪だぁ・・・。』

昨年より一ヶ月近く遅い、積雪。
雪って不思議だなぁ?と思うのですが
一度降ると、クセになるのか簡単に積もる。
雪が雪を呼ぶ・・・とでもいいましょうか。
まぁ、積もったもの仕方ない。
冬だもんなぁ?

PC090002.jpg
今日は現場を諦め、事務所前土場にてお仕事。
雪の中、何をするかって?
・・・薪割りです。
この日の為にたんと材料(原木?)を準備しておりました。
作業道、支障木伐採時に出た細い広葉樹。
4m として土場に持ち帰ったけれど、ワケあって
3m に伐り落としたスギのハ材。
薪の販売も行っていますが、 
主に事務所のストーブが一冬かけて食べ尽くします。
これがねぇ、結構な重労働で。
オノを振り下ろすってホント難しい・・・
ワタシ、苦手です(笑)
力任せにブン下ろすが、ヘロヘロと一向に割れない。

 『なんか、オンナノコみたいだねぇ?♪ 』

と、笑ってごまかしながら薪を積める作業に専念。
ははは。

PC090004.jpg
 明日はどうかなぁ?
注文材が入ってるんだけどなぁ?
アノ辺りを伐ればエェなって目星を付けているのですが
果たしてソコまで辿り着けるのか・・・?
スコップ持って、前進あるのみ!
あ・・・土場にバックホウがいるかぁ(笑)


     by、ナカシマ アヤ

2010年12月 8日

手直し

 4月、5月に入っていた搬出現場へ戻っています。
作業道の関係で、他の現場へ移ったきりでしたが
一つずつ現場を終わらせて行こう・・・となり、
振り出しへ戻る。
まぁ、10 日も入れば仕上がるかなぁ?
なんて思っていたのですが・・・
甘かった(苦笑)

 『まだ出せるやん!?』

濃い、明らかに濃い。
作業道にたう範囲、ギリギリまで伐倒したハズでしたが
今改めて見ると、もっと奥の木まで出せる。
そして置き去りになっていた材の発掘作業。
小丸太歓迎☆の今となっては宝の山(笑)
春の段階では14 cm下は搬出していませんでしたので・・・
勿論、材質に問題のない材のみ搬出。

そして、何より重要なのは傷付いた木を見つけ出す事。
グラップルで木寄せの際、傷付いたモノ
伐倒の際、傷付いたモノ
本来あってはならない傷です。
ソコから虫・腐れが入る原因となるので
特別な理由がない限り、径の太さに関わらず切ります。

 『3割間伐なら、初めに2割伐って
  仕上げに傷付いた木を伐り3割にする。』

残存木への対処法が甘かったんだなぁ?
と、春の自分に深く反省。
搬出間伐後、傷付いた木が残る・・・程
情けない仕事はない。

 育てたい木を残す。健康な山を育てる。

間伐の基本を改めて強く思いました。


        by、ナカシマ アヤ

2010年12月 7日

ちっちゃいな?じぶん。。。

 先日、自分自身にガックシ凹む↓出来事が。

 『一、二年生の重機操作技術をいかにして上げてゆくか?』

という話しが上がりました。
一年生は『山に慣れる、チェーンソーに慣れる。』のが
第一課題なので主に保育間伐現場が担当です。
なので業務中、重機に触れる機会はほとんどありません。
二年生(ゴトゥ)は(今後)主に作業道担当となる予定なので
バックホウの腕はメキメキ上げていますが
その他の重機(グラップル・フォークリフト)に関しは
現在、奮闘中。
毎日の仕事で、少しずつ慣れて覚えて行く・・・のが
理想なのですが現実はナカナカそうはいかん。
やはり、『使える者が乗る。』
とくに10t ダンプ、トレーラーへの積み込みは
時間との勝負なので決まった人間の仕事となっています。

 『業務中に取れる、重機の練習時間だけでは補えない。
  空いている時間(仕事後、休日)に自ら積極的に
  関わって行かないといつまでたっても上達せんぞ。』

と、いうお言葉。
確かに、重機は動かしてみてナンボだもんなぁ?
そしてワタシも積極的に仕事を渡して行かないとなぁ?
グラップル・フォークリフトの技術、まだまだ足りない。
まだまだ自分が乗りたいばっかし(苦笑)
でも、それじゃあイケンのよね。

 『アヤさんはきっと、自分の仕事・・・テリトリーを
  奪われる感覚なんでしょうね。
  でも、そうじゃないんです。
  他者に渡した仕事分、残りの仕事により深く関われると
  考えて下さい。
  仕事を横幅の広さだけに捕われず
  縦の厚み部分も考えて下さいね。』

自分の小ささに凹み↓ました・・・って話すと
ある方が、そう助言して下さった。
そうだよなぁ?。
・・・うん、イメージ出来た!
『乗れない、出来ない。』で重機操作に大苦戦していたのは
つい、この間。
まさか教えてゆく立場になるなんてね。
なんだかソコが、急に笑えてきました。


        by、ナカシマ アヤ

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森からの宅配便西中国山地の山あい広島県廿日市市吉和で林業から木工まで、森林にどっぷりと浸かって抜け出せない毎日を送ってます。

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