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森の時間でスロー起業

NPO法人 森の生活の代表ブログ。森にこだわったツーリズム、セラピー、etc…

2011年3月31日

創業期からの卒業

ウェブサイト「山村起業」終了のお知らせ...という通知がこのサイトの運営者の社団法人 全国林業改良普及協会から届きました。2006年3月29日が初投稿だったのでちょうど5年間、このブログ長屋のお世話になりました。

NPO法人 森の生活を設立したのが2005年11月21日ですので、起業して間もない頃から現在に至るまで山村起業のプロセスを綴ってきました。

振り返れば、このブログのタイトル「森の時間でスロー起業」とは正反対に慌ただしい日々でしたが、起業から5年後の生存率が40%だとか5%だとか言われる中でなんとか生き延びることができました。

これも応援してくださったみなさまのおかげです。心より感謝申し上げます。

しかし、私たちは組織を延命あるいは発展させるために存在しているのではありません。

持続可能な社会の構築という大目標の達成にはほど遠い状況にあり、むしろ後退しているような感覚すらあります。

東日本大震災、そしてそれに続く原発事故...日本の持続可能性に大きな試練が課せられています。

私たちは組織基盤強化に取り組み始めたところで、まだ一人前の組織ではありませんが、創業時2人だったスタッフは8人となり、(私のことは置いといて)優秀な人材が集まっています。

このブログ終了を機に創業期からの卒業を宣言し、新たな段階に向かいたいと思います。

今後の情報発信は、Twitter と今年に入ってから始めた新ブログ「ソーシャル・なんちゃら記」を中心に行っていこうと思います。個人的に始めたものなので気の抜けたタイトルですが...。

引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

2011年3月26日

私の失敗----二酸化炭素削減という一点突破----

北海道地球温暖化防止活動推進員というのを3期6年務めたんですが、次期推進員には応募しませんでした。

3/4、大地震のちょうど1週間前が締切でした。

応募しなかった理由の一つが原発でした。

私が温暖化防止活動推進員に応募したのは、持続可能な社会を目指すためでした。

持続可能な社会をずっと追い求めてきた者にとって、京都議定書を契機とする温暖化防止、二酸化炭素削減へという世界の風潮は千載一遇のチャンスだと思いました。

持続可能な社会というのは漠然としていて分りにくい。

しかし、二酸化炭素削減は分りやすい。

だから、最優先事項として二酸化炭素削減という一点突破で持続可能な社会の要件である化石燃料からの脱却を図ろうと思いました。

まさか、原発が二酸化炭素削減につながり環境に良いなどという戯れ言を各国が政府レベルで採用するとは思いもしませんでした。

甘かった。

温暖化防止活動推進員の資料にも原子力の資料が混じるようになり、自分の浅はかさを呪いました。

本当に甘かった。

二酸化炭素削減という一点突破は失敗でした。

その反省に立ち自分への戒めのために温暖化防止活動推進員の次期には応募しませんでした。

もっと総合的に持続可能な社会に向かうための条件を伝えていこうと決意を新たにした矢先に原発事故が起きてしまいました。

「分りやすさ」という誘惑に負けた自分を恥じます。

持続可能な社会へは二酸化炭素削減だけでは辿り着くことができません。

現時点では、国際環境NGOナチュラル・ステップが定義する持続可能な社会が満たすべき4つの原則に基づいて考え行動していくことが必要だと思います。

時に思考停止をもたらす「分りやすさ」よりも、思考の源泉となるような抽象的な概念や物語を今まで以上に重視しようと思います。

2011年3月19日

「環境共生流域 天塩川」の提案を行いました

前回のブログ更新後に東日本大震災が発生しました。お亡くなりになったみなさまのご冥福をお祈りするとともに、被害にあわれたみなさまに心よりお見舞い申し上げます。

さらに、福島原発の動向も予断を許さず、これ以上被害が拡大することがないよう祈るような気持ちです。

この1週間、自分に何ができるだろうと問い続けてきました。できることの一つは、結局今まで取り組んできた持続可能な社会づくりを加速させていくことだと思います。

昨日はそういう意味で転機となったかもしれません。

このブログでの告知を忘れていたのですが「第15回 道北の地域振興を考える研究会」で「流域単位での内発的発展の構想──天塩川流域をモデルとして──」という内容の研究報告を行い、「環境共生流域 天塩川」の提案を行いました。

以下に貼付けたスライドのタイトルは、「PNR型の地域振興策を天塩川流域に応用する場合の優先事項──下川小流域の経験から──」となっていますが、これは、この報告の元になっている論文のタイトルで、PNRというのはフランス地域自然公園制度(仏:Parc naturel régional)の略称です。


私を含む5人で「フランス地域自然公園制度(PNR)を活用したボトムアップ型地域振興の可能性 ──天塩川流域を対象として──」という論文を共同執筆し、名寄市立大学道北地域研究所から発行予定の年報『地域と住民』第29号に掲載される予定です。

私の担当部分はまだまだ根拠が薄弱でまとまりもありませんが、今後の流域での対話が活性化することを願い、恥ずかしながらも発表させていただくことにしました。

ちなみに会場から私がサンルダムについてどう考えているのかという質問をいただきましたので、昨年このブログに掲載した内容をごくかいつまんでお伝えしました。

今回の震災から教訓を得て、天塩川流域が環境共生流域として持続可能な社会のモデルを世界に示すべく一丸となることを願ってやみません。

2011年3月11日

森林療法だとか健康系はようやく10年ぐらい...

森林療法だとか温泉だとかハーブだとかアロマだとか補完代替療法、ホリスティック医学を勉強しながら実践してきてようやく10年ぐらい。

それで環境系の20年の経験と融合してできたのが「森林セルフケア」。

結局のところ、環境系の活動も健康系の活動も同じところに辿り着いて、要するに「つながり」を取り戻すということ。

そのためには自分の意識・五感に集中し、まずは自分自身とのつながりを取り戻すこと。それがセルフケア。その舞台としての森、手法としての呼吸。

セルフケア、自分自身とのつながりを取り戻すこと、ができるようになれば、自分と他者、自分と社会、自分とモノ、自分と自然とのつながりへと向かう。

次の10年は森林セルフケアが中心になるのかな。

2011年3月 9日

良く言えば粘り強く、悪く言えばくどく、高校生の頃から環境環境と言い続けて20年...

先日、久しぶりに高校の卒業文集を見ていたら当時既に温室効果のことを書いていてびっくりしました。温「度」効果と間違えてはいたけれど。f(^^;) 

恥ずかしいけど、自分の原点さらします。

IMG_2205.JPG

オゾンホールとかゴミ問題のことは書いていた記憶があったんですがねぇ...いや、しかし、「チキュウヲスクウ」とか青臭いこと書いてますな。

とかいって、今でも青臭さが抜けきれず、なんだかんだでかれこれ20年ぐらい環境問題と向き合い続けていることになるんですね。

なんでも30年続けたら偉大だと小耳にはさんだので、少なくともあと10年は燃え尽きないように続けます。残念ながらあと10年で解決する問題でもないので...。

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