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インタビュー「先人に学ぶ」

クラフト工房経営工房経営をどうチェックし、経営感覚をどう磨くか

川村純史さん協同組合木星会 代表理事(高知県大川村)

<経営管理の方法>
帳簿を付けるメリット

 協同組合ですから、総会時はもちろん、関係者以外にもオープンにしてありますし、役場から帳簿を見せてくださいと言われれば、すぐに対応できます。当組合は、補助事業の対象にもなっていますから、帳簿関係はいつでも閲覧でき、そのことが信用につながります。すると林構事業に限らず、公的な補助事業の対象になりやすくなるでしょう。

 経営上、最も重要な点は、きちんと帳簿を付けていれば年間経営計画を立てるときに、過去のデータとして見返して、参考資料にすることができることです。
 また、木星会では、決算の時には税理士に依頼しますが、日頃から帳簿をしっかり付けていれば、税理士への支払いも少なくて済みます。すべてを税理士に頼むとなると、かなりの経費となります。ちなみに、木星会の税理士への代金は年間7万円程度です。チェックしてもらう程度ですから。それをすべて頼むとなるとやはり50~60万円はかかります。
 日頃きちんと経営管理していれば、税理士の手を煩わせることもなく、税務署への申告もスムーズにいく。最終段階で税理士に見てもらえば、税務署への信用度も違ってきます。  つまり、木星会の経理を日頃きちんとやることで、専従の税理士を雇う必要もなく、その分、製作の職人を一人雇えることになるのです。
 木星会では、デザイン担当者と経理担当者を分けていますが、このことはとても重要であると考えます。なぜなら、デザイナーは必要以上に金勘定はしてはいけないと考えるからです。もし仮に私が、経理にも神経質になっていると、デザイン面でも、経営戦略、経理面でも中途半端な仕事しかできなくなるでしょう。その結果、製作面・販売面で満足のいく成果を挙げられないだけでなく、最終的には税理士に全面的に依頼することになり、大変な赤字を生み出す危険性があるからです。

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