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No.147 地域材の家づくりネットワーク 緑の列島ネットワーク会議in足助

林業改良普及双書

No.147 地域材の家づくりネットワーク 緑の列島ネットワーク会議in足助

地域材を使ったこれからの家づくりについての、熱い討論の記録。

著者 特定非営利活動法人 緑の列島ネットワーク編
定価 1,210円 (本体1,100円)
ISBN ISBN4-88138-154-7
体裁 新書判

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今、各地で、近くの山の木で家をつくる地域ネットワークが誕生し、活動しています。そのような中、2003年6月、愛知県の足助町にNPO法人緑の列島ネットワークの会員が集まり、地域ネットの家づくりについて、自らの活動を報告するとともに、これからの家づくりについて熱い討論を交わしました。
本書はこの会議の報告・討論を中心にしてまとめたものです。
 

主要目次

まえがきに代えて

このような交流こそネットワーク活動の原点(長谷川 敬)
 「緑の列島ネットワーク会議in足助」/木材の流れと品質管理の課題/木の家の構法、デザインが木材の在り方を決める/消費者の理解をどう得るのか/多様な地域の家づくりネットワーク/山と街をむすぶ家づくりが地域を元気に

Ⅰ部 「緑の列島ネットワーク会議in足助」報告編

 多様な全国12地域の家づくりネットワーク活動

1章 「緑の列島ネットワーク会議in足助」開催にあたって

なぜネットワーク会議を開いたのか/各地で生まれる家づくりのネットワーク/政策をしっかりと変えていくために天然林の観察と人工林の充実

2章 モクネット(協)-町おこしから生まれる(秋田県・加藤長光)

秋田のスギ並材を使った産直システム/不合格品はバンバン返す

3章 伊那谷の森で家をつくる会-スギの家づくりの情報発信に重きを置いて(長野県・新井 優)

顔が見える緩やかな連携組織/山側も設備投資や林業機械の導入/住宅の基本タイプの確立が課題/高温乾燥の長所と短所

4章 (株)杉生-三河スギの普及とブランド化に取り組む(愛知県・中嶋康夫)

製材工場を中心に8社で設立/構造材からエクステリア・家具まで

 5章  関西自然住宅推進ネットワーク-自然環境と共生できる家づくりの勉強会に徹する(京都府・光島善正)

月1回程度の勉強会を中心に/化学物質の使用が規制されたが新築だけ

6章 (協)しそうの森の木-他のグループや行政と連携して県産住宅の普及(兵庫県・三渡啓介 杉下勇己)

県内人工林の蓄積は増えるばかり/林業衰退の流れに抗して協同組合を設立/山に還元するために2万円で買おうと/兵庫県などの行政の支援も受けて/「ひょうご木の家事業化推進協議会」の設立も/県産木材の認証機関は県木連で/合わせ材の生産・供給を計画/工務店側で材を適材適所に使えば安上がりに/一概に返品がいいとか悪いとか言えない/製材屋さんも素材屋さんも住宅のことを考えて

7章 ひろしま・県流域木材利用ネットワーク-参加の家づくり、楽しみながらの家づくり(広島県・下田卓夫)

県産材と言っても言葉だけなのが実情/今は太田川森林組合を活動のフィールドに/地元が使う気があれば使える地元材/2町で公営住宅の建設

8章 あいちの木で家を造る会-2種類の「木の家標準部材モデルプラン」を作成(愛知県・水野一男 田中英彦)

一つの基礎があってこそ県産材が使われる/4間×4間と4間×5間の住宅モデル規格/モデルプランの方向に進むことはどうか/一般会員への対応はどうする?/プランの基本ベースが必要ではないか

9章 TSウッドハウス(協)-山側で最後まで責任持った木材供給(徳島県・和田善行)

喧嘩相手がいっしょになって/TSの7ヵ条で木材管理/葉枯らしをなぜしつこくやるのか/オーストリアの葉枯らしと新月伐採/時間と金のとらえ方を変えないと

10章 NPO木と森の会-地域材の家づくりを社会的なシステムへ(香川県・戸塚元雄)

90名の会員で理想的な構成メンバー/活動の一つが嶺北材プロジェクト/木材寸法は山と街の共通言語/「協定」をベースに規格づくりと材の受け渡し/提案型の住宅モデルプラン/「職人サミット」を開催予定/問題がある建築基準法改正/「協定」の有無で大きく違う

11章 (株)ほるくす-伝統工法と土壁の技術を生かして(愛知県・大江 忍)

住宅産業おこしで有数の企業に/クレーム処理を乗り越えて黒字経営に/販売会社との提携による企画住宅にも/下地材に至るまで100%国産材の住宅/台風対策、雨対策はしっかりと

12章 (協)東京の木で家を造る会-自負できる講座と見学会が仕事を生み出す源にも(東京都・羽生卓史)

組合は正会員、一般会員、協力会員で構成/年6回開いている「森と住まいの講座」/乾燥とストックの問題は未解決/この家づくりで一番喜んでいるのはお客さん

Ⅱ部 「緑の列島ネットワーク会議in足助」討論編

これからの家づくりネットワークを語る

1章 国産材の家づくりに合った木材の品質基準づくり(鈴木 有)

木材品質の新しい基準を策定する委員会/各地の大工・工務店などからヒアリング/長年培ってきた技や知恵を評価・表現できないか/構法により要求される含水率が違うだろう/品質基準の策定は国家プロジェクトに相当/自分たちの地域に合った基準づくり/県ごとに自由につくれる枠組みがほしい/提案型の地域住宅

2章 家づくりネットワークの現場では

流通の短絡化で山が甦るか/住宅だけで山のことを考えても限界がある/森林組合は木材販売で何をやっているか?/消費者とも手を組んで産業全体の中で考える/建築設計者の存在と役割/役割分担でオルタナティブ・テクノロジーの再構築/ネットワークと町づくり

3章 ネットワークの役割と今後の課題

林業関係者に一番聞いてもらいたい/住まい手へのPR不足/どうしたら旗振り役になっていけるか/恵まれた土壁づくりを施主にアピール/みんなと違うのがとても面白い/何かやろうとしたときに一番大切なのは頭数/各地のネットワークの結節点に/個人の意識を変えることを迫る/地元の木を使うことはゴミ問題にもつながる/緑の列島ネットワークが不要な時代へ
資料/緑の列島ネットワークの組織と活動

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